第9期予選時の投票状況です。23人より63票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
2 | ナオミ | 中里 奈央 | 6 |
9 | (削除されました) | - | 6 |
20 | 猫のドイさん | (あ) | 6 |
3 | 湯の怪 | みかりん | 5 |
10 | 充電 | 戦場ガ原蛇足ノ助 | 5 |
12 | 薄暗い道 | 曠野反次郎 | 4 |
22 | 第10期感想一番乗り | ツチダ | 4 |
26 | 馬之助 | 山川世界 | 4 |
5 | ちゃぶ台広げて | 五月決算 | 3 |
23 | 外は雨だよ | 西直 | 3 |
24 | 祖母の話 | 海坂他人 | 3 |
7 | いっそセレナーデ | フェラッチオセンズリーニ | 2 |
8 | トマト・ジュースの女 | 野郎海松 | 2 |
19 | カーネーション、ユリ、ユリ、バラ | 逢澤透明 | 2 |
21 | 108ピース | 宇加谷 研一郎 | 2 |
27 | カット | るるるぶ☆どっぐちゃん | 2 |
4 | 哀歓 | マサト | 1 |
18 | 人食いブタをやっつけろ! | 川島ケイ | 1 |
25 | 触ってごらん おとなしいから。 | ワラビー | 1 |
28 | 緋い記憶 | 赤珠 | 1 |
不安定な女子高生の心理が覗けたような気がしました。
復讐したいのか、愛してしまったからなのか、いずれにしても危険極まりない少女の心を見事に描いています。(この票の参照用リンク)
再読すると印象が薄いのはオチものの宿命か。
初読時の印象を優先して一票。(この票の参照用リンク)
作品全体を通して、計算が行き届いていながら自然にお話が流れていく点にまず感心した。初めはごく日常的と見えた風景が、細かい伏線を仕掛けては解きながら、しだいに決定的な破局の相を現していく。
但し行あけの多用だけは、やや興醒めである。十八もの段落は、私の見る所では、1〜5、6〜12、13〜15、16〜18の四つに分けられると思うのだが、どうだろうか。
しかしこうして分けてみると、この作品、起承転結がきっちり出来ているのに改めて気付かされて、興味深かった。(海坂)(この票の参照用リンク)
『恨んでいるからではない。愛してしまったから』
この一文で、単なる復讐劇ではなく、ひとひねりした作品になっている。反面、読者から不自然な感情と判断されかねず、ある意味作者の勝負フレーズである。私は伏線が機能していると判断して評価した。(山)(この票の参照用リンク)
よくまとまってます。(この票の参照用リンク)
想像のつかない展開と、生々しい表現が全くないにも関わらず、
とてつもない恐怖をそそる、とても上質のホラーと感じました。(この票の参照用リンク)
もっともな話、もっともそうな話、眉唾な話と蘊蓄が次第に怪しげになっていき、面白かった。
「山海経」か…… 違うな。「博物誌(ルナール)」的な面白さがある。
博識かつ想像力がないと書けない種類の小説ではないだろうか。
今期他の空行を多用している作品はシノプシスどころかメモ書きのようで完成品とは思えなかった中で、「空行はこうやって使う」というお手本のような作品だと思った。
<久遠>(この票の参照用リンク)
独特のユーモア。書き手が狂っているのか、世界が狂っているのか。そもそも、そういうものなのか。論といいながら、理屈などくそくらえ。全編、眉唾のくせに、
「さらにはアメリカに渡り黒船でようよう日本にまでたどり着いたというがこのあたりまで来ると話は眉唾である」
などと、いけしゃーしゃーと書いてしまうのに、拍手。(この票の参照用リンク)
あはは、真顔でアホなこと言ってらあ。
すずらんの項目で「下剤と下痢止めを同時に飲んだらどうなるか」という愚問を思い出した。答えは「『出す』という人間の生理に適う下剤の効力が優先される」だったと思うが、この「すずらん食い」を本当にやったら、死ぬんだろうなあ。
欲を言えば、文字数にも余裕があるから、もう一項目くらい大嘘を読みたかった。そう思わせるのだから、やはり面白く読んだということに他ならない。(この票の参照用リンク)
パッと見の珍しさ・新しい着眼点・ユーモアを買う。
ブラウズ環境に依存しないよう均等な分量で段落分け
を行った工夫も買い。(この票の参照用リンク)
園芸与太話が本当の与太でおもしろい。好みなのだろうが、木が子守りをする話が最後にくれば良かった。(この票の参照用リンク)
最初はうんちくを語っているのを聞いているうちに、話が終わりに近づくにつれ、どんどん作者の思うところに連れて行かれる。
とうとうこんな所に連れて行かれてしまった!(笑)
これを読んだ最初の方はこんなところに連れて行かれるなどとは思いも寄らなかった。(この票の参照用リンク)
この作者の一連の作品には、「真顔でジョーク」の一貫性がある。前回に引き続き、今回も、そのバランスがちょうどいいかんじ。憶測だが、前回の投票結果を踏まえた作品作りをしている気がする。これ以上シリアスでも、これ以上ギャグを強めても、ぶち壊しになると思う。
>「つっちいが宇宙人なわけないでしょ。どこから見たって猫なのに」
に笑った。おいおい、猫じゃねえか。←基本的ツッコミ
全般的に、たんなるギャグとしても読めるのに、ギャグだけにとどまらない、懐の深さが感じられる(たとえば風刺として読むとか)点が、着目に値する。
※ちなみに、最後まで投票しようかと迷った作品は「湯の怪」「充電」「祖母の話」。
「湯の怪」は初読で『千と千尋』を想起させられたのは結局マイナスと判断、「充電」は充電とはなんぞやということをヒントの一欠けらでも欲しかった(これは読者によって意見が分かれるところだと思う)、「祖母の話」は本当に最後まで迷ったが、やはりインパクトの差。優勝経験者ゆえのハンディということで折れて頂いた、といったほうがいいかもれない。 (この票の参照用リンク)
書き慣れてるなあという印象。内容もさることながら、全体的な安定感がすごくあって、読んでいてほっとします。(この票の参照用リンク)
宮澤賢治の猫のでる話をいくつか思い出してニヤニヤしてしまった。主人公のその後が気になる。(この票の参照用リンク)
接待ってこんな気持かも・・・(この票の参照用リンク)
私は今回2作品に投票します。ドイさんと雨です。この2作品に共通する点を考えてみました。それは「説明がない」という点。ただでさえいい小説というのは説明が少ないものだと思いますがこのような掌編においてはその重要度はいっそう高まると思います。感受性の問題というより嗜好の問題なのかもしれませんが是非この観点からこの2作と他の作とを読み比べて見てください。説明のためだけの記述が極めて少ない作品だと気づかれると思います。(この票の参照用リンク)
ぜんぜんまったく新鮮味はないのだが、アタゴオルに弱いもので。(この票の参照用リンク)
普通に面白かった。(この票の参照用リンク)
何となく懐かしい感じがする。私の育つ頃は内風呂のある家にしか住んだ事がなく、銭湯に行った経験は皆無なのだが。
怪異の存在を自覚しつつそれと共存してしまっている湯屋の主人が、いかにも妖怪話のような雰囲気である。「顔なじみはまずいな」って、一見だったら良いのかよオイ、という突っこみもあり得るのだが、しかし彼は決して投げやりでも虚無的でもなく、「丁寧に湯船を洗う」所で人間味が感じられて救われた。妖怪ならぬ人間は、自分に出来る事を誠実にやって行くよりないのです。(海坂)(この票の参照用リンク)
さまざまな楽しみ方のできる『園芸論』とどちらにするか悩んだが、一本の流れとして楽しめるこの作品を選択した。
現代の銭湯にも首をかしげる忘れ物がありそうだが、この時代のように、ある種”風流な物の怪話し”として楽しめるほど人の心にゆとりはない。
不気味さと共に、少し昔のよさを感じさせてもらった。(山)(この票の参照用リンク)
始まりと終わりが呼応している、基本に忠実な1000字の「おはなし」だと思う。自戒も含めて、アマチュアは独り善がりの作品を書きがちであるが、他人に読ませる/聞かせるという配慮がきちんと行き届いていると感じた。ちょっとあっさりしすぎているところが、こういうコンテストでは損なのかもしれない。しかしその味わいこそが評価されるべき作品と思った。(あ)的予選二位通過。(この票の参照用リンク)
雑なあらすじ物語なのだが、たいしたことをしてくれるでもない物怪に弱いもので。(この票の参照用リンク)
私としては初読時から目をつけていたのだが、その後じっくり読み返してもよく出来ていると思った。
新人としては大健闘であろう(偉そう)。
中里さんの『ナオミ』もたいへん良くできていると思ったが、終盤の<恨んでいるからではない。愛してしまったから……。
が気にかかったのでこちらを選びました。(この票の参照用リンク)
投票に感想、必要ですか。変に考えて、理由を納得できる作品ばかりに投票が集まるのは危険ではなかろうか。こんなわけわからん作品が予選を突破するのも(なんか突破しそうな予感)それはそれで危険なわけだが。(この票の参照用リンク)
病院内の様子が十分に喚起され、また祖父の性質と祖父と反対の両親の性質も掴みやすく、うまい文章だと思った。
内容もまとまっており完成度の高い秀作だと思う。(この票の参照用リンク)
未来設定の説明に字数がとられ人物描写が少ないが、千字ではこれが精一杯だろう。祖父の死を自然なものとして捉えているぶん、却って人間の死が描かれているように思う。(山)(この票の参照用リンク)
おおお、これは、近未来SFだ。
20世紀生まれで昭和生まれ。こういう生まれが懐古趣味頑固老人として扱いに困る時代の近未来。
いいな、こういう世界観。もっと長い話で読みたい作品。(この票の参照用リンク)
どうやら私はこの人の作風が好みらしい。このなんとものらりくらりとした文体が堪らない。<看板の角のペンキの剥げ具合>や<電信棒に貼られた広告>など、さりげない描写にも細かな配慮が行き届いている。(この票の参照用リンク)
これはもう全然わかんないですね、あんまり真剣にわかろうとしないからかもしれないけど。でもなんとなく親近感を感じる作風。げげげワールド。まだ参加して数回だけど、一番先に読むという意味ではこの人のファンなのかもしれない。名前読めないけど。他に同じくらい気になった作品は「湯の怪」と「緋い記憶」、「祖母の話」。「祖母の話」はあとで思い返してみると、1000字でよくあんな喋れるなあって感心する。読みやすいし。うちのばあちゃんも1000字以内でしゃべってくれれば嬉しい。親父も。
一人totoによるとこれも三票か。前回もそうだったけど、今回もどれが優勝するのか全く予想がつきません。(この票の参照用リンク)
なんだか蛙ばかり気になったので作者の意図とはずいぶん違う読み方をしている気がしないでもないが、音まで思い描かせられるのは珍しいことではないだろうか。(この票の参照用リンク)
作家と言うより、文士と言いたい文体が独特の雰囲気を作っている。(この票の参照用リンク)
この着眼・発想だけでも一票の価値があると思う。正直、決勝に進む類いの作品ではないであろうし、仮に決勝進出したとしても優勝はしないであろうが、ツチダ氏に敬意を表すという意味で一票。(この票の参照用リンク)
ベタベタの内輪ネタで、邪道極まりないという意味では、あまり優勝して欲しくはない(←コラ)。でも困ったことに、インパクトがずば抜けている。「こんなものを認めたら『短編』の品位はどうなるんだー」という抗議の声が聞こえてきそうだけど。「小説」と「小説の枠外(掲示板のカキコミなど)」との間に横たわっている(あるいは多くの人が意識して設けようとしている)壁を、やすやすと乗り越えてみせている。ようでいて、実は、虚構性が最も物を言っているエンターテインメントだ。そういう意味において、ギリギリのところで小説なんだなあと思う。要するに、単純に言って面白いのだ。しかし、優勝だけはしてほしくなかったりする。 (この票の参照用リンク)
タイトルを見たときはよくある架空感想ものか、と思いましたが、実在の作者名を使っているところがミソですね。自分の名が出てこなかったのがとっても残念。(この票の参照用リンク)
これに投票するのは癪だが、一覧表示でここに来た段階で、残りの作品を見るまでもなく投票ページを別窓でクリックしたくらいには受けたので。(この票の参照用リンク)
バッサリとした爽快感がある。
SF・ブラックユーモア・ハートウォーミンの多層なハーモニー。
キャラクターにもインパクトがあった。(この票の参照用リンク)
勝手に名前を出して申し訳ないけど、こういう作風を「越冬こあら系」と名付けたい。そういえば脳みそを洗うっていう話もありましたね。(この票の参照用リンク)
どうしても書き手の視点からだと、嫌な話だし、気持ちが悪いという感想に終始してしまう。しかしこれほどまでに強い読後感を残す作品は今期他にはなかった。十分な描写で濃密な作品世界を構成している。(あ)的予選一位通過。
(おまけ)
あらかじめ謝っておきます。
細かいことでどうもすいません。ただ気になったので。
正宗は「(伊達)政宗」では? 寝た三日月の形容ですよね。
朝野さんの作品とあわせて、宮城の二大誤解と言えましょう。(この票の参照用リンク)
こういう気持ちの悪いものは嫌いですが、この圧倒的な筆力の強さに、他の作品は総てかすんでしまいました。(この票の参照用リンク)
出だし1行目で話に引き込まれた。2行目で、以降の話が気になった。それぞれの説明に納得しながら、「歴史そのもの」という壮大さに呆然とした。
で、最後に笑った。
<久遠>(この票の参照用リンク)
面白い。独特の感覚を持った人だと思います。(この票の参照用リンク)
語り口調が好み。(この票の参照用リンク)
清涼感が好き。同じ作者に連続して入れるってのは、後の作品が前のものよりもよっぽっどいいときに限る、と自分としては限ってたつもりが、今回はそうでもないかな。でも三票あるし。ここを読め!ってのがなくて平坦な印象、よくいえば力が入ってない。一人totoによると三票くらいかな。(この票の参照用リンク)
読み終わってから気付いたことだが、865字でこんなに書けるのかよ、と思った。シーンの切り替えが目に浮かぶような無駄無く構成された、というか説得力のある文章なのだろう。これは真似できない。(この票の参照用リンク)
感想を続けます。ドイさんと雨を推薦する投票です。(ドイさんに書いたような共通点に続きおのおのの固有の魅力について)まずドイさんですが単純に面白。私日常生活においてもうるさいの嫌いです静寂がすきです。この小説しずかさがある。淡々としている。よくお笑い芸人の鉄則として「笑わす本人が笑ってはいけない」というのがありますがこういう奇談を淡々と書いているところ好感がもてました。次に雨。こちらも好き。文章の面白みだけで成り立たせてる点がやっぱりいい。内容というかドラマというかメッセージというかそういうのが極めて小さい。それを浮き彫りにするために繊細に研ぎ澄まされた文章がつづられる。西直さん天才です。(ああごめんウソ。たまたま今回の作品だけかもしれないのでいいすぎや。でも多分絶対自分の水準を下回る作品は出さないような厳しい人だと思う)。うーん文章乱れてすいません。次回は下書きしてから書きます。(この票の参照用リンク)
上手いわぁ〜。
鴎外とか漱石の短編を読んでいるよう。
修練をつめば、ここまで書けるものなのか。
登場人物の書き分けが明確で、それぞれの関係も見事だと思う。
時間の流れの中で、それぞれが影響しあい、世界を作り出している。
また地元の強みというか、方言が心地よかった。
<久遠>(この票の参照用リンク)
誠実な話。よく整理されている。ルポルタージュ文学の風味。
一読した段階で光っていた。方言という武器を発見した。
モノとしては一番評価されて欲しい作品。(この票の参照用リンク)
とても綺麗にまとめられたバランスの良い作品。
祖母の人柄、祖母の些細な事に幸せを見いだす感性と時代がとてもリアリティを持って過不足無くまとまった。
作者は膨らますことも尾鰭をつけることもできたのにしなかった。それを上品というのだろうな。(この票の参照用リンク)
いろいろ褒め言葉を考えていましたが、単純にこういうのが好きなだけのような気がします。面白いのでどんどんやって欲しいです。(この票の参照用リンク)
兄さん、確かに私はダンディズムにおいて区予選敗退ですが、私の気持ちは日に日に強まるばかりなので、しっかり受け取ってもらえますか。
兄さんの作品は、勢いだけで書いたように見られる危険性があります。
実際には兄さんの類まれな才能で勢いだけで書いていたとしても、そう読者に勘付かれるのは作品にとってマイナスだと思うのです。
「昇の体はからは」、「出てるくるのは」とか残念でなりません。
しかし信仰告白すると、この手の作品はとても好きです。そこで(あ)的予選三位通過とします。
(追記)
兄さん、そのペンネーム恥ずかしくて呼べないんですけど。(この票の参照用リンク)
とにかく格好いい。
『アタシはずっとあいつの自由を奪ってやるの。アタシの自由の全部を賭けてね』
『トマトの赤は行き場を失った愛に似ている』
特にこの辺は最高。
そしてトマトジュースがまたいい。
トマトジュースだからこそ、この作品全体をなんだか温かい雰囲気で包み込むことが出来ているのだと思う。
赤い飲み物になんか適当なカクテルなどを使ってしまうとこの雰囲気はだせなかっただろう。
ということで文句なしに1票。(この票の参照用リンク)
この大真面目なパロディは、カッコイイです。(この票の参照用リンク)
最初の会話の部分だけで引き込まれた。
その後も小気味の良い会話が続き、すんなりと一気に読める。
それでいて読後のなんともいえぬ寂しさ。
時が過ぎ去ることの儚さのようなものをさりげなく遠まわしに、だが確実に伝えていると思う。
タイトルもいい。(この票の参照用リンク)
『短編』では会話が多いとどうもすかすかした印象を受ける作品が多い中、会話を軸にしてしっかりしたストーリーを描ききっていて感心する。1000字でやるにしてはストーリーがしっかりし過ぎているかもしれないが、この作品についてはそれが嫌みに感じられることもない。(この票の参照用リンク)
日常、何処にでも起こりそうなことですが、侘びしい一人暮らしが良く見えてきます。(この票の参照用リンク)
おもしろいとおもった(この票の参照用リンク)
もう何期も短編で、この人に投票してきて、もはや書くべきことはみんな書いてしまった。多少のバリエーションはあるものの、ずっと同じ雰囲気を持った作品を発表し続けているし、それを、僕は読んできた。
普通なら、飽きるだろうと思うのだが、毎回、新鮮さを失っていない。
固定ファンのよる投票だといわれれば、そのとおりなのだが、他の作品もちゃんと読んで、やっぱり心に残ってしまうのだから仕方がない。
会話も世界観も、始まりの会話も最後も印象深かったです。(この票の参照用リンク)
妙に魅かれる。あるいは「これだけの深読みできる材料を入れておくからキミらで勝手に深読みすればいいよ」という挑戦的な作品なのかもとか思いましたが、よくはわかりません。誰か解説してほしい。妙に魅かれる、としか言いようが…。(この票の参照用リンク)
永久に理解し得ない男と女。 人生とは哀しいものですね。(この票の参照用リンク)
夕飯までの懐かしい異世界。(この票の参照用リンク)
今回はこれが一番、あとは同じくらいのが沢山、といった印象。票を取りやすい作品が並んだ気がする。
読後感がいまいちすっきりしなくて、翻訳した小説の読みにくさのようなものも感じたけど、表現したいものはストレートに伝わってきて、文学してるなあと。しかし一人totoによると、この作品の得票数は2票とみたっ(この票の参照用リンク)
テキストから客観的な「現実」を組み立ててみようとしても、どうもうまくいかない作品で、一つ間違うと「何が起こっているのか判らない」と言われてしまいかねないが、この場合は、題材が必然的に要求した書き方になっていると言える。
両親に虐待を受けた子供が、自宅に放火して彼らを焼死させた、と簡単に事件をまとめてしまっては多分いけないのであって、ここに再現されているのはそれとは全く異質の、話者一人だけを取りまいている世界のリアリティである。
異常な状況を扱っているが、それに見合うだけの、日常からはかけ離れた歪んだ時空を創り出しているかとおもえた。(海坂)(この票の参照用リンク)