第9期予選時の、#20猫のドイさん((あ))への投票です(6票)。
この作者の一連の作品には、「真顔でジョーク」の一貫性がある。前回に引き続き、今回も、そのバランスがちょうどいいかんじ。憶測だが、前回の投票結果を踏まえた作品作りをしている気がする。これ以上シリアスでも、これ以上ギャグを強めても、ぶち壊しになると思う。
>「つっちいが宇宙人なわけないでしょ。どこから見たって猫なのに」
に笑った。おいおい、猫じゃねえか。←基本的ツッコミ
全般的に、たんなるギャグとしても読めるのに、ギャグだけにとどまらない、懐の深さが感じられる(たとえば風刺として読むとか)点が、着目に値する。
※ちなみに、最後まで投票しようかと迷った作品は「湯の怪」「充電」「祖母の話」。
「湯の怪」は初読で『千と千尋』を想起させられたのは結局マイナスと判断、「充電」は充電とはなんぞやということをヒントの一欠けらでも欲しかった(これは読者によって意見が分かれるところだと思う)、「祖母の話」は本当に最後まで迷ったが、やはりインパクトの差。優勝経験者ゆえのハンディということで折れて頂いた、といったほうがいいかもれない。
参照用リンク: #date20030503-052453
書き慣れてるなあという印象。内容もさることながら、全体的な安定感がすごくあって、読んでいてほっとします。
参照用リンク: #date20030502-220035
私は今回2作品に投票します。ドイさんと雨です。この2作品に共通する点を考えてみました。それは「説明がない」という点。ただでさえいい小説というのは説明が少ないものだと思いますがこのような掌編においてはその重要度はいっそう高まると思います。感受性の問題というより嗜好の問題なのかもしれませんが是非この観点からこの2作と他の作とを読み比べて見てください。説明のためだけの記述が極めて少ない作品だと気づかれると思います。
参照用リンク: #date20030424-215614