第8期予選時の投票状況です。18人より46票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
12 | 枕 | 川島ケイ | 7 |
5 | (削除されました) | - | 4 |
16 | ソング | るるるぶ☆どっぐちゃん | 4 |
21 | 散桜花 | 紺詠志 | 4 |
3 | 夢の列車 | 朝野十字 | 3 |
4 | 雨 | 林徳鎬 | 3 |
6 | 女子高生ミサキのハードボイルド | (あ) | 3 |
10 | あたしはうさぎ | 妄言王 | 3 |
17 | 割引貴族 | 海坂他人 | 3 |
18 | 蝿 | 曠野反次郎 | 3 |
2 | 春疾風 | 小夜 | 2 |
7 | サラバ愛しき | 野郎海松 | 2 |
9 | そんなことはどうでもいいんだ | も。 | 1 |
13 | エサをあたえないでください | 西直 | 1 |
14 | 猫の背中 | 赤珠 | 1 |
19 | 侵食 | 朽木花織 | 1 |
- | なし | 1 |
今期はこれしかないという気がします。表現は間接的、しかし物語はストレート。思わずポッと頬を染めてしまいましたが、それでこそ恋の話というもの。そして許すまじタバっち。ふたりの未来に幸あれ。(この票の参照用リンク)
女性の気持ちが丁寧に書かれており、読んでいてむずがゆくなりました。が、タイトルのネーミングが自分の好みではないのが、どうも気になります。(この票の参照用リンク)
行間の読ませ方に一票。具体的には、キスなる場面も単語も使わずに、それとわからせる手法。恋に迷う複雑な乙女心と、この行間を読ませる文体がマッチしている。(この票の参照用リンク)
何気ない描写の一つ一つに作者の細かな気配りが読み取れました。(この票の参照用リンク)
メーター振り切れるくらいにリリカルでキュートでシャイな恥ずかしドラマ。ボディーブローが効いた。(この票の参照用リンク)
なんともくすぐったい、かわいらしい、純粋な女の子の想いが、爽やかなそよ風のように心地よく、昼下がりの日だまりのように暖かく、いつまでも心に響き渡ります。ステキな作品をありがとう。(この票の参照用リンク)
文章の随所に見える可愛らしい主人公の姿にぞっこん。(この票の参照用リンク)
何度見てもこの「風景」はインパクトがある。我々もの書きは(と僭称してしまうが)白い所を字で埋めるのがいつしか強迫観念のようになっていて、真っ白な紙面を見せられるとついドキリとしてしまう。
一回こっきりの手法、と言っても、普通に文を綴った作品にしても一回きりなのは同じ事である。作者の粋な悪戯に一票を投じたい。(この票の参照用リンク)
とにかく、笑えた。
次回も期待大。(この票の参照用リンク)
こういう一発芸的な話は予選・決勝というスタイルだと勝つのが難しいでしょうけれど、それでもやってみせた思いきりのよさがいいです。(この票の参照用リンク)
一発芸に投票できるこの喜び! 一発芸であるという事実だけに浮かれている気もするが、まあいい。(この票の参照用リンク)
正直、なんだかよくわからないのだが、よいと思った。話にならない話である。時間しか描かれていないようにさえ思える。この無為にすぎてゆく時間について、主人公はいくらか不安、不満を感じているらしいところに好感が持てた。あまり関係ないが「ペプシ」に対する「コーラ」がコカコーラの意味なら「コーク」が普通では。(この票の参照用リンク)
才能、というものを感じる。とくに会話。
「ルーズリーフなんて随分久しぶりに触ったな」
「黒のペン無いの? なんで俺だけ青なんだよ」
「ねえ、辞書持ってきてよ辞書」
「良いんじゃないかなこれ。なんだか」
「なんだか?」
「なんだか遺書みたいで良いよ」
「まだ終電があるからね」
「そう」
「まだ終電があるんだよ」
(こんな歌が好きだったのか)
会話は、小説の命だと思う。地の文がどんなによくても、会話がダメなら台無しになる。会話だけで、その人物たちの性格や生き様が表現できてしまうのだから。
この作品をきちんと読んで、それをちゃんと感じて欲しい、と、僕は思う。(この票の参照用リンク)
「まだ終電があるからね〜まだ終電があるんだよ」のセリフが非常に印象的。読後の余韻がダントツでした。ただ伏線を張りすぎた為か、なにが言いたかったのかはよく分からなかった。
紺氏の散桜花にはよほど一票入れようかと迷ったが、情景が頭に上手く浮かんでこなかったので入れませんでした。千字であそこまで描き切った技量には心底脱帽です。(この票の参照用リンク)
ずるいなぁ。(この票の参照用リンク)
これも文章のうまさを感じた。しかし内容は、今時今更なぜ特攻、と思う。(この票の参照用リンク)
千字職人の情報圧縮技術を堪能させて頂きました。(山)(この票の参照用リンク)
ミリタリー・ファンタジーに一票。常のコッケイ節を封印し、シリアスドラマを展開した芸の広さを買う。イマ風だ。(この票の参照用リンク)
見事に作品に引き込まれました。先の展開にドキドキしながら、途中ジーンときながら、我を忘れて1000字の世界に夢中になっていました。特攻隊の戦場における切なさと、不器用な女教師との対比が見事にマッチしていて、描写も素晴らしい。秀作です。(この票の参照用リンク)
優雅であるが不気味でもある。いささかカルトだ。この人たちとは、きっと友達になれない。でも、なんとなく魅力的に思えてしまえた。彼らはネットの世界と夢の世界を共有しており、いわば中間たる現実世界が欠落しているのが、なんとも不思議でおもしろかった。人間関係それ自体が幻想的である。(この票の参照用リンク)
スマートに決まるラストが小気味よいです。
まとまりすぎていて面白みに欠ける、と言いたくなる気持ちもありますが、どうにも偏屈な感情のように思うので、ぐっとこらえて。(この票の参照用リンク)
予測できるオチだがそれにも関わらず秀逸、意外性というよりは予定調和的快感がある。上手さが光った。(この票の参照用リンク)
読んでいて素直に面白かった。オチてないようでオチている、ような気もするし。文章は良くなかった。この方はもうちょっと素直に文章を積み上げていった方がセンスが光る気がする。(この票の参照用リンク)
個人的につぼにはまったのが一つ目。それから、人を拒むような文が登場人物の心を反映しているようで別次元のものが楽しめたのが二つ目。詩的にみえて詩的ではなく、哲学的にみえて哲学的でないところが良かったのが三つ目。これらより、この作品を推します。(この票の参照用リンク)
行間から沸き起こる沈黙が二人の間に存在する距離を感じさせ、それが何倍にも小説の内容を豊かにさせているように思えました。その距離を作り出した背景が、ただの倦怠からなのか、それとも他に理由があるのか、理由は無いのかもしれない。一日のうちに数十秒。二人の間に起こる沈黙。沈黙から始まる二人の関係に、生の倦怠が溢れ、風景は音を失ってしまう。そういう感情の複雑な揺れを、行間の狭間で語るエクリチュールが、とても心地良く感じました。(この票の参照用リンク)
現在形の文章の畳みかけは最初すこしうるさく感じられたが、尻上がりに調子がついて来るように思われた。状況を描写する言葉の使い方そのものが、夢と現実のあわいで半分醒めているかのような気分を出している。
投票前にもう一度読み直したら、「粗大な怪獣」という詞に気がついた。なんとなく「巨大」のつもりで読み流していたが、細かい芸である。(この票の参照用リンク)
抑揚の効いたギャグセンスに一票。真顔でジョークを語る、という芸風と読んだ。それでいて単なるジョークに終わらず、キャラが立っているのも良い。(この票の参照用リンク)
今回はとくに推したいものがないので二票でやめておく。
この作品については、あまり表現を凝らずにもうちょっと軽い言葉を選んで使ってもよいかな、と思った。内容からすれば。ただ、それにもかかわらず、軽快なかんじが楽しかったし、最後に巨大化して将来のことなんて考えるあたりが好感なので。(この票の参照用リンク)
八期はこれで決まり。勢いがある。ただもうちょっと丁寧に構成しても良かったんじゃあないかな、とも思う。(この票の参照用リンク)
ここでは推薦しますが、決勝で投票する確率は低いです。コミカルな主人公、というより親子関係が楽しかったのですが、「ここは違う」と思う個所があり、それが快感に感じられなかったからです。(この票の参照用リンク)
強気で生きる、悲しい過去を負った「うさぎ」。作品中にぽつ、ぽつ、と、そんな憂いが潜んでいるのが読み取れます。今時の男達に対する、イマドキの女性の本音、価値観が、見事に表現された作品です。これが男性の方の作品?とは驚き、作家としての技量を感じさせられます。(この票の参照用リンク)
もはや作者の芸域に達している。日常から関連のなさそうなパーツを拾って最後にまとめてしまうというエッセイ式の書きかたは作者のパターンのようにも思う。しかし笑わされてしまうのは、うれしい不覚だ。あまり光る技巧ではないが、なかなか真似できるものではない。いぶし銀のきらめきである。(この票の参照用リンク)
割引貴族
面白いねえ。私の父は車を買い換えただけでひどく嬉しそうだ。豊かな時代に生れた私たちは、車一台で精神的に十分充足できる人たちが、本当は羨ましいのだ。暗い暗い出口がないかもしれない真っ直ぐなトンネルを歩き続けるような創作活動。金にならず友達に自慢できない孤独な趣味。それは高貴な趣味であり、私たちは貴族であるが、より正確に言えば、割引貴族である。(この票の参照用リンク)
タイトルの妙に一票。こういう日常の話を、退屈させずに読ませるのは文章の力だと思う。(この票の参照用リンク)
最初は、なんじゃこれ? だったが、二度目は、はあ、と納得した。短く、しかし、鋭く心に切り込んでくるものがあった。(この票の参照用リンク)
字数がちょうどいいですね。もっと長かったら、読んでいるうちにオチがバレてしまったかもしれない。(この票の参照用リンク)
誤字が誤字が気になります。でも雰囲気良し。(この票の参照用リンク)
一読直後文章がうまいと思った。自分自身はあまり文章に拘らないこともあって、何がうまいのかと問われると答えられない。内容がすっと入るのが良い文章だとすると、実は一度目に読んだ時にはあまり内容を理解してなかった。文章の方に関心が行ったからである。で、内容だが、二度目に読んで、内容もなかなか小気味良いと感じた。(この票の参照用リンク)
傷の多い文章ながら、いい表現もチラホラ。(山)(この票の参照用リンク)
今回参加した中ではいちばん、文学的な想像力を力強く働かせた作品だとおもった。
どうやって捕まえたのかとか、社会的に軋轢は無かったかとか(これは別に横浜とも何ともテキストには明示されてないから問題ない訳だ)、周囲の事情は全く書いてないが、そんな辻褄合わせはもっと分量が多いときに考えればよいのである。この作品は必要にして十分な事を書いて、一つの世界を作り上げているといっていい。(この票の参照用リンク)
割と残酷な話なのにポップでキュート、なのでOKです。(この票の参照用リンク)
速い。一気に読めた。ただただスピードがある。すごい。(この票の参照用リンク)
話の設定からすれば当然要求されるはずの部分がすっぽり抜けている。
つまり病気の主人公に対する気遣いであったり、それが欠けていることに対する主人公の反応のことである。しかし、それが空虚を演出しているのだと思う。個人的に惜しいと思うのは、これが不治の病ではなく、もっと他の病気(風邪なんかだと勿論ダメで、それだと脇役達の反応に違和感を感じられない。適度に重いもの)だと微妙なニュアンスが出て面白いと思う。一層理解しにくくはなると思うが。(この票の参照用リンク)
まったく意味がなくてすごく楽しい。こういうのなんか好きなんです。個人的な好みで申し訳ないんですけども。(この票の参照用リンク)
三票目は『蝿』と『女子高生ミサキのハードボイルド』で迷うも投票に至らず。『蝿』は誤字。『女子高生ミサキのハードボイルド』はラストの一行が痛い。(山)(この票の参照用リンク)
中盤までが面白かった。オチは駄目。やっぱり踊った方が良かったんじゃあないかな、って思う。
他には、
春疾風……きちんと書かれていると思う。どっちに投票するか迷いました。
散桜花……うまい。でも普通。これなら少年ジャンプの方が面白いし、ハリウッド映画の方が金がかかっている。この作者様に求められているのは今回のような仕事ではないと思う(この票の参照用リンク)