第55期予選時の投票状況です。12人より24票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
15 | おしりこ | 冬口漱流 | 3 |
9 | 森に消える | makieba | 2 |
13 | スケッチブックと君の瞳 | 心水 涼 | 2 |
16 | モンスターハウス | Revin | 2 |
31 | 小説を掴まえた | 曠野反次郎 | 2 |
4 | 火星と小さなトスカネリ | 千乃明ちよ | 1 |
5 | 闇夜の湖畔 | Et.was | 1 |
7 | 頼むから僕からの電話には出ないでくれ | 公文力 | 1 |
8 | 閉じる | TM | 1 |
11 | 茜差す | 長月夕子 | 1 |
14 | 怪盗少女は夢を見る | サカヅキイヅミ | 1 |
17 | 例えば千字で永遠を | 黒田皐月 | 1 |
24 | アンイージイ | 壱倉柊 | 1 |
25 | 最後のキセル | ろーにんあきひろ | 1 |
26 | 顔 | qbc | 1 |
27 | 今日も過去を振り返るハゲ | くされハンニャ | 1 |
32 | 北京島にて | るるるぶ☆どっぐちゃん | 1 |
33 | 二人の部屋 | 克 | 1 |
描写が美しかったです。(この票の参照用リンク)
「何をなさっているかあててごらん、おしっこよ」に微笑を誘われました。例の『斜陽』の母親のキャラクターと重なり合う部分があるのか、どうなんだ、という議論はこのさい面倒なので略。やっぱり本歌取りって一つの手ですね。(この票の参照用リンク)
驚愕の逸品。呆れるほど上手い、とは、こういう掌編のためにある言葉だろう。玄人の仕事である。脱帽。(でんでん)(この票の参照用リンク)
最後にちゃんとまとめるところがすごいと思いました。(この票の参照用リンク)
この手のものは基本的に書くのは楽しいけれど読むのはつらいものですが、森が走り出してから森が消えるまでの束の間、文章が走り出しているのが面白いなと思いました。あと、『(あ、また急に腹が立ってきた……』から立て続けに主人公の気持ちを並べて強引に終わらせてしまうところとか。(三浦)(この票の参照用リンク)
単純に少年好きなので。具象的な作品としてもよくまとまっていると思いました。(この票の参照用リンク)
29歳の彼からみたら、少年はかつての自分、少年から見たら29歳の彼はきっと未来の自分になるのでしょう。柔らかに心に響くエール。(この票の参照用リンク)
なんなんだ一体。という気が本当にするのですが、ここまで自由奔放な話体は読んだことがないような気がしました。無造作に見えてかなり神経使っていると思われます。(この票の参照用リンク)
どこで切れても楽しい文章。
こういう楽しい話が一期にひとつでもあると嬉しい気持ちになります。自分では全然書けず貢献できないので特に。(三浦)(この票の参照用リンク)
作品の内部と外部がつながり合っていることの「整合性」、か?(この票の参照用リンク)
「小説を掴まえた」はおそらく一般受けする作品ではないと思う。初めてこのサイトを訪れた人は「これって小説? これが作品?」と思われるかもしれない。
しかしながら、「短編」を毎月読ませてもらっていると、曠野反次郎という作者(55回中54本投稿)の存在はこちらには「馴染み」になっていて、ただの語りにさえ、そこに曠野節を読み取ってしまう。それだけの魅力が文体にある。そういうわけで文体に投票する。
(ロチェスター)(この票の参照用リンク)
何となく感じられる優しい空気が、良いと思いました。(黒田皐月)
(この票の参照用リンク)
少なくとも物語の作り方という観点からすれば、手本として良いものと思います。(黒田皐月)
(この票の参照用リンク)
テンポがよいと思いました。(この票の参照用リンク)
ホームレスのおじさんが妄言を吐いているだけの話なら面白くも何ともないですが、そのおじさんの耳の穴が閉じているという設定で飛躍的におじさんの存在が浮かび上がって来て、面白く感じられました。
そんなおじさんの会話の滑り出しがハイヒールを履いた女の足音なのに、しまいには「悪の音」やら「すばらしい幸福の世界」やらが出て来るのも、おじさんの個性を強調するものとして働いていると思います。(三浦)(この票の参照用リンク)
休暇のはじまり(三浦)
やる気・元気・渡邉美樹(戦場ガ原蛇足ノ助)
茜差す(長月夕子)
↑上記の(楽しませてもらった)3作はどれもよかった。しかし、「茜差す」には江戸川を散歩する主人公たちのハツラツとした様子が読んでいて伝わってくる。
苦悩や空虚、虚無を描けば一通り「文学っぽく」なるけれども、それよりもこの作品のような、大袈裟な事件も色事もなく、のんびりと散歩するような話をもっと読みたい。
(ロチェスター)(この票の参照用リンク)
今回は小難しい題材の短編が多かったような感じがします。あくまで僕の主観ですが。サカヅキさんの今作もいかにも彼女らしさが出ていて(憧れるけれどきっと付き合えない女性なのだろうな、僕なんかには的な)奇妙に馴染みました。それでこれに一票!(公文)(この票の参照用リンク)
失礼ながら黒田さんにこのような視野の広い作品が書けるとは予想していなかった。前作がある種のピークだろうと思っていた。
スウィング・バイというのがどういう働きなのか、こっちはうまく理解できなかったけれども、そんなことはどうでもよくなる。そのまま作品の主人公に自分も同化した気分になった。本当は宇宙空間をもっと速く飛んでいくつもりがまちがってブラックホールに落ちていくという転換には悲哀と可笑しさが同居していて、まるでカート・ヴォネガットの作品のようだ、と感心もした。
この作品の対抗作として、今期は「北京島にて」(るるるぶ☆どっぐちゃん )と迷ったものの、「想像力」だけに終わらずにそれを展開して物語っている黒田さんの作品が印象に残る。
(ロチェスター)(この票の参照用リンク)
記憶の片隅で燻ぶっているような話。すごく懐かしい。
ただ、ションタがこれからどうなるかの、解りやすい伏線が欲しかった。(この票の参照用リンク)
タイトルはまんまじゃない方がおもしろかったんじゃないかな、と思いますが、ぴったり千字にはまっている感じがよかったです。(この票の参照用リンク)
今期はどれも大体どんぐりの背比べで、どれを推して優勝としたいかといわれれば、この作品。
意表をつく題材と無理の無い文章の流れ。(この票の参照用リンク)
この人を小ばかにした作風に一票。(この票の参照用リンク)
何度も繰り返し思い起こされる記憶の中の一風景のよう。「動向」ではなくて「消息」という感じ。(この票の参照用リンク)
退廃的なものも好みなので、それが出ている本作に一票を投じます。(黒田皐月)
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