第44期予選時の投票状況です。12人より31票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
13 | 熱 | 西直 | 5 |
12 | 池袋ブルース | 朝野十字 | 4 |
27 | バスケット・クソ度胸ボール | ハンニャ | 4 |
10 | 『定員オーバー』 | 橘内 潤 | 3 |
29 | トーストとトマト | 冬口漱流 | 3 |
7 | ほくろ | りうめい | 2 |
20 | ナオキ君 | 海坂他人 | 2 |
2 | 休日 | 鈴木 真理子 | 1 |
3 | 発明品ナンバー21 | 笹帽子 | 1 |
4 | ドラム缶 | あきのこ | 1 |
15 | バラ4輪 | しなの | 1 |
17 | 蚊の飛翔 | 藤水木 | 1 |
18 | 愛せない者は愛されない浜辺 | qbc | 1 |
23 | 虚空 | ぼんより | 1 |
28 | 劇場 | 曠野反次郎 | 1 |
こわい。けどこわくない。むしろ優しい。そして少しエロティック。切れ目がないことを確認していったいどんな気持ちだっただろう。(この票の参照用リンク)
「二人の姉妹」だからよかったです(この票の参照用リンク)
やさしさの中に恐ろしさも潜んでいる。そういうところの心理がうまく出ているなぁと思った。(この票の参照用リンク)
こんな優しいお姉ちゃんが居たら、風邪をひくのも悪くないと思いました。(この票の参照用リンク)
お姉ちゃんが好きです。途中多少グロテスクな描写もあり、しかし「あたし」がそれをグロテスクだと思っていないから、読んでいてもグロテスクだとはあまり思いませんでした。そしてそこから、目が覚めてからの場面へつなげ方がすばらしい。(この票の参照用リンク)
調子よく流れる会話が気持ちよかった。他愛ないともナンセンスとも言えるだろうが、何度でも読み返したくなるような吸引力がある。時々こんな風に想像力を奔放に解放すれば、決まり切った日常も楽しくなるのではないかと羨ましく思える。(海)(この票の参照用リンク)
さまざまな傾向の作品が投稿されている本サイトの特徴を逆手に取り、SFかと思わせておいて実はそうではなかったという意外な展開をコメディータッチで書きおおせた好短編である。今回の二押し。(この票の参照用リンク)
頭悪い感じがよかった。(この票の参照用リンク)
洗井君が好きです。絶妙な掛け合い気に入りました。面白かったです。
しかも池袋ショッピングパーク実在するんですね。(この票の参照用リンク)
なんらかのマシーン的な力により投票しますよ。(この票の参照用リンク)
前回のペンギンもおもしろかったし、今期もおもしろかったです。来期も楽しみにしています。(この票の参照用リンク)
ことばのギャップが楽しい、躍動感あふれる好一編である。今回の三押し。(この票の参照用リンク)
不覚にも「夢の荒業」で爆笑した。素晴らしい。
次点「ナオキ君」
作者のいない話を書きたい、読みたいと思う。(この票の参照用リンク)
よくできた怪談だと思った。この場合たしかに南波さんは何ともなくて、戸辺さんの方が「無断欠勤を続け」ることになるだろう。霊的なものが見えるというのは半分向こうに足を突っ込んでいるわけで、本来危険きわまりない状態である。その意味でも今日び世間に持てはやされている霊能者の怪しさがよく判る。(海)(この票の参照用リンク)
戸辺さんが好きです。この会社での物語が、勝手に読者の想像の中で広がっていく、進んでいく可能性を持っていていいです。
それだけこの話には、書いてある事以上の情報やイメージを読む人に与えていると思います。(この票の参照用リンク)
こういうのが書けたら私はガッツポーズをとります。そんなに支持は集めないだろうな、とも思いながら(失礼だ)。
とても綺麗な話だなあと感服しました。(三浦(この票の参照用リンク)
説明できないけどなんとなく良かったです。短いところも好きです。(この票の参照用リンク)
不思議と印象に残るのは、繰り返される「ト」のせい?
『トシオトシオと呼ぶ声は、初めのトで僕を穿ち、シオで僕を浸食する。トコトコと呼ぶ僕の声は、彼女の頭頂部を転がるばかりで、ちっとも彼女に入り込まない』
ここ、けっこう好きな下り。(この票の参照用リンク)
ただのトースターではなく「電子レンジのトースター機能」であることからも、この文章の言葉ひとつひとつがものすごく練られたものだということがわかります。
たったこれだけの文章なのに、頭の中には様々なトシオとトコの物語が浮かんできました。(この票の参照用リンク)
そっと話したくなるような不思議。(この票の参照用リンク)
これ、かなりツボ。
びっしり集まって冬眠してるてんとう虫は嫌だけど、一匹だけのてんとう虫は艶っぽいと思う。
つらりと丸い赤から、黒い点が零れるみたいに流れて、触れたところから移っていく――このイメージ、すごく素敵。
ぷるぷる震えて流れる黒点、いいなぁこれ。(この票の参照用リンク)
最後の三行がなければ、この話を本当にあった出来事だと受取る読者はほとんどいなかったろうと思う。そこにこの出来事が本当にあったことだと明言する最後の三行が加わることによって、ああ、これは本当にあった思い出話であるのか、と一旦はそう思うものの、いや、待て、本当のことだとわざわざ書くのはいかにもうそ臭いではないかと思い、まるきりの作り話のように思えてしまう。ここで作者は、うそ話を聞く立場から、うそ話を語るナオキくん自身へすりかわることになる。そしてその作者自身でもあるナオキくんは若い女教師により楽しいうそ話を中断させられてしまうのだ。そこに現在の作者自身が重ねられているように思う。つまりこの話は、一見単なる思い出話のようであって、思い出し語られているナオキくんが、その実作者自身でもあるというさりげないようでいて、非常に技巧的な一篇なのだ(多分)。
蛇足ではあるけれど、関西の学校では公的な場であってもウケを取ることが尊ばれる傾向にある。もちろんそれはその場の空気を読まずに騒ぐというのとは別であって、非常に高度な技術を要し、ある種の頭のよさを必要とするのだけれど、タイミングを見計らうのに懸命なあまり授業は上の空であることが多い。(この票の参照用リンク)
私も小学生時代に一分間スピーチでしたがやりました。
虚構、聴衆、公的な場面、という言葉と小学校という舞台とのずれが何だか素敵です。
『水位を増して』の後に『バケツにおしっこ』は綺麗ですね。(三浦(この票の参照用リンク)
本好きにとって、書店は聖域である。そして、生活者が、学生時代を想起するノスタルジックな場でもある。書店が隠し味になっているから心に染みる。生活に疲れた中年にも、青春時代のさわやかさを懐かしく思い起こさせてくれる傑作短編である。今回の絶対的いちおし。(この票の参照用リンク)
最後はどうなったのかわからないけど、それが楽しくもあり。(この票の参照用リンク)
死ぬほど恐い目に遭って戻って来ただけだなんて何て格好良いんだろう。(三浦(この票の参照用リンク)
この流れから最後、すとんと切れ味よく落ちる感覚、心地好い。
読んだとき「おおっ」と声が出てもうた。(この票の参照用リンク)
作者は前期もいじめを題材にしていたが、いわば今日の学校を舞台にした自然主義というおもむきがある。「皆及川君に生理的嫌悪感を持っている。僕も持っている。」などという一節などは、なかなか書き切れるものではないと思う。今日の学校の日常としての閉塞感がそのままに描かれている。(海)(この票の参照用リンク)
暗くて歪んでいて苛々する。目の前で吐かれる、意味のない溜め息のような。実際に目の前で吐かれる溜め息は嫌いだけれど、そういった話は好むところ。
ただ、聞き流してくれればよいのだけれど、qbcさんには暗い話より笑い含みの話を期待しています。(この票の参照用リンク)
熱に浮かされたかのようにステップを踏みながら死んでいった主人公は、ヒゲンジツな世界でとってもリアルで真摯でした。(この票の参照用リンク)
なんとなくロシアの劇場であるように思われたのだけど根拠はありません。(この票の参照用リンク)