第43期決勝時の投票状況です。13票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
19 | ながめせしまに | qbc | 5 |
23 | 小鳥電車 | 紺詠志 | 3 |
27 | 目玉 | 曠野反次郎 | 3 |
21 | 上空 | 川野直己 | 2 |
今期はこれかな。(この票の参照用リンク)
1000字でまとめるには内容がありすぎた小説だと思ったが、他の候補作よりいいと思った。
(このへんで(50期あたりからでも)、1000字から3000、あるいは6000字に字数をあげてほしいです、個人的には。qbcさん、朝野十字さん、るるるぶさん、あらのさんたちの作品をそのくらいの長さで読んでみたい。検討してください、余談ですが)
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もう一度読み直しましたが、この作品の持つ雰囲気が一番好みでした。(この票の参照用リンク)
ふとしたことで本日初めて「短編」サイトにアクセスさせていただきました。
「第43期全作品一覧」を最初から数作品読み進めてから、気分転換のつもりで予選通過作品の#19を読んで、金槌で頭を殴られたような衝撃を受けました。
というのも、途中まで読んだ作品には、途中でネタやオチが予想でき、しかも作者が、読者がそれに気づくのを前提とした、予定調和的作品が多かったのですが、qdc氏の作品は、展開が全く読めませんでした。つまり、ずばぬけている、と感じました。
他の方々の、予選通過作品も、展開が読めず感心した点では同じで、さすがに予選通過作品だな、と感じ入りました。。
それら優れた作品のなかに、qdc氏の作品を推すのは、個人的に琴線に触れる部分が最も大きかったからです(恥ずかしながら、身につまされる内容だから、ということですが)。(この票の参照用リンク)
読み返してみると、この作品にいちばん余韻がありました。(この票の参照用リンク)
好みで選ぶと「小鳥電車」なのですが、「ながめせしまに」「上空」の前人未到な方向性にも強く惹かれ、迷いどころでした。
迷った末に、やはり自身の嗜好に基づき、「小鳥電車」を押します。(この票の参照用リンク)
このインコは彼女が飼っていたものかどうか、という疑問を呈したところ、北村さんに「「彼女」の前にも色々な人の肩を転々と移動していた」という読みを示されて、うーんそんなものかと思いながらもまだ納得がいかないような気がしている。
納得がいかないままに、それでもこの作品に惹かれるのは何故かと考えてみると、語り手と彼女とインコの三者がかもし出す雰囲気がいいのだと思い当たった。
語り手も一度はきっと、インコの科白を彼女の境遇と重ね合わせて考えたことであろう。しかし実際のところはわからないのである。考えてみれば、人は他者の身の上をすべて見通して付き合っている事はすくないもので、隠された部分が必ず介在している。そのうえで成立する空気感がよく捉えられていると思った。明らかに書けない部分があってもいいのが小説なのだと、改めて気づかされたような気がする。(この票の参照用リンク)
続きが読みたいんです!どうしても!!
と、思わせる思わせぶりな作品に一票。
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初読では、とくに味わいを得なかったが、読みかえしてみると、どこまでも冷静な主人公がおもしろい。セックスという日常の興奮事に対しても、目玉という非日常の怪事に対しても、彼は変わらず冷静だ。そうして、目玉にしゃぶりつくくらいだから、かなりの変態でもある。それだけならまるで好感の持てないキャラクターだが、最終的な推理の安直さに彼の素朴な人間性が初めてうかがわれる。(この票の参照用リンク)
初読、再読の印象より。確かに「上空」は噛めば噛むほどという感じがするが、私はこちらの方を楽しく読んだので。(この票の参照用リンク)
個性的だなと思い。最後の一文も良いです。(この票の参照用リンク)
黙っていても良い作品には票が集まるだろうだなんて無責任な心根でいるものだから予選投票をしそびれてしまい、川野さんの「上空」はきちんと予選通過したから良かったものの、真央さんの「雪の庭」とハンニャさんの「どこへだって飛べるような気がしてる」は私が投票していれば決勝に進んでいたのだと思うと申し訳なく思います。二つとも面白い作品でした。今更すみません。
決勝作品を読み返し、やはり「上空」を推します。頭で考えたらこうはいかないという感じで、まとまっているという印象を抱かせないのも強みです。
読んだ時の気分で「上空」を推しましたが、qbcさんの「ながめせしまに」の最初の犬の話も好きです。靴の中にする、というのは犬を飼っていないとなかなか書けるものではないと唸りました。(三浦(この票の参照用リンク)
読んでも読んでもまだ読み足りない気がします。事実読み直すと新しい側面が見えてきたりもします。
字数としては他の作品より少ないのに、読み取れる事や与えられるイメージが一番大きい作品だと思います。(この票の参照用リンク)