全投票一覧(日時順)
第84期予選時の投票状況です。8人より22票を頂きました。
2009年9月30日 12時56分44秒
- 推薦作品
- rot ion ape = 面会 晩餐 仮(高橋唯)
- 感想
- ちゃんとした感想書けなくて申し訳ないのですが、前期を上回る超傑作であることはまちがいないと思いましたのでとりあえずですが投票します。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- 爆弾彼女(アンデッド)
- 感想
- 後日感想をきちんと書きたいと思いますが、これは泣けてくるほどよいですねえ。
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- 推薦作品
- 猫(みうら)
- 感想
- この作品について「わかりにくい」的な感想をみかけたのですが、どこがわからなかったんだろう?
作者の作品は一応すべて目をとおしていますし、輝ける初期のころから次第に技巧派へ偏っていくところなど、残念に思っていたのですが、この「猫」は、いまだ技巧派ぶってる(あえてホネのない文章にしているところなど、わざとねらってる感じ、あるいは自分自身にたいする言い訳の布石?)ようにみえてしまうところもあるのですが、
その作品の背後にながれるトーンというのは、初期作品にもにた作者のみずみずしい感性、どうして小説を書きたいのかという作者自身の動機のようなものが、この素朴な女の子の描写にあるような気がして、よくわからない80年代風のマニエリスムな作品よりも私はよほど好きです。最近の傑作といっていい。
で、どこがそれほど私をひきつけるのかを具体的に書くと
(中略)
……というわけで、今期の作品19がなければ、「文句なしに1番」といいたいところでした。この路線は方向としてまちがってません!
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2009年9月30日 10時17分10秒
- 推薦作品
- 午後の講義をさぼって(宇加谷 研一郎)
- 感想
- なんだろう、この読後に僕を包み込む明るさと爽やかさは。
短いながらも猿山さんの描写はとてもポップです。ですがそれだけが作品全体の空気を支配しているとは言い難い。
宇加谷さんの作品は時々猿が現れて、いい仕事をします。本作ではビーフシチューだとかカットオレンジだとかに寄り道しながらも、作品には一本筋が通っていて、それを猿山さんが開花させているような印象を持ちました。最後に猿山さんが全部持って行った。しかし主人公は話者であり続けた。その絶妙なラインにたまらなく魅せられました。そこにこれまで宇加谷さんの作品に登場した数多の猿たちが手を貸しているのは間違いないでしょうが、反則だとは思わないし、むしろ「やってくれたな」とにやりとしてしまう自分がいます。今回は特に猿がいい仕事をしたな、ととても楽しく読みました。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- おわかれ(くわず)
- 感想
- 千文字という縛りの中に込められた情報量に圧倒されます。もうギチギチで、今にも張り裂けんばかりの情報。それがどこか、話者の感情にだぶっているように感じました。作品はいくら情報が詰まっていても千文字の組み合わせであって、絶対に張り裂けることはありません。きっと話者の胸の内も、張り裂けるようなことにはならないんじゃなかろうか。
平面の紙乃至ディスプレイで眺めているはずの小説は、なにものかが詰まっていれば詰まっているほど、パンパンに膨らんで立体的な奥行きを感じさせてくれるものなのだな、と実感させてくれる好例だと思いました。(この票の参照用リンク)
2009年9月28日 20時10分23秒
- 推薦作品
- 燃やすゴミ(借る刊)
- 感想
- お話全体に漂う虚しさがいい。
あきらめたはずの夢に未練が残る主人公に共感できる。
風景の描写にちょっと無駄が多いように思えるのが残念。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- こたつむり(彼岸堂)
- 感想
- 卑怯なまでにキャラクター小説。
こたつむりの可愛さだけで押し切る力技だ。正直ずるいと思いつつも、評価せざるをえない。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- 色のない世界(篤間仁)
- 感想
- 描かれている情景の魅力的だが、主人公に惹かれた。
なぜだか知らないが、この主人公は殺されると、殺した相手に乗り移って生き続けるようなものに思えた。そんな説明は一言もないが。
文明が崩壊した世界で死ぬこともなく何百年も絵を描いている。そんなふうに感じられたのだ。(この票の参照用リンク)
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