第84期 #15
ティッシュ配りをしているお兄さんお姉さんから沢山はいしゃくしてきたティッシュの総体を塒にしている猫にミルクやる。もうお昼。名はミルク。
どんなに急いていてもがつがつしていないように見えるのがよいよね。
とウェブログに。
鉛筆とかで書くことをおもえばたいそうシンプルであるローマ字キー入力の指づかいにより脳ということにここではしておくけれどもそのなかのどこかしらで日本語でかんがえた日本語が日本語ということに日本できめられたようであるあるカタチを途中アルファベットを垣間見せつつもとっていって目の前にあるパソコンの画面に難無くシュツゲンしていっているようなのってなんかこうすっごい高速だよねー。
とウェブログに。
ケータイの文字入力、モールス信号的じゃね?
モールス信号小説! みたいな。
書道家が一文字一文字きちんと書として入魂していった四百字詰原稿用紙換算四千四百枚の大長編小説ってそれはもう小説なの? 書なの? とかさ。
うちにまだ額に入れて飾ってあるけど
ミルク
って、ぜったい一目で瞭然とはいかない路上詩人命名の字はあれはもう猫の名ではなく書だよな、ま、その前に牛乳とかをあらわすイングリッシュをカタカナにしたやつだよな。
さ。
ティッシュ配りの人がそばにおいている段ボール箱をそのなかのティッシュごと回収してまわるアルバイト、というとみんなそんな仕事はないということが多いのであたらしい人とかに説明するのが至極面倒なのだ。
とウェブログに。
彼氏というか来月わたしの誕生日に入籍のつもりでいる婚約者にも出逢ってすこししてから訊かれ、わたしにもよくわからないがそれをやると指という手の指にリングをぼこぼこつけたスキンヘッドのデブがとてもよろこび日本円の札束をくれるのだと説明したことがあって、え、いくらくれんの? という彼の第一声にわたしの子宮はズキュンと貫かれたのであった二週間前に。
とウェブログに。
ってこれって猫ってタイトルなんだから猫のこと書かなきゃダメじゃね? と彼が今わたしの横にきていいました。
なのでここまで書いてきた文章を全選択削除して
わたしは猫を飼っていて、名前はミルクといいます。路上詩人さんにつけてもらいました。下の画像はミルクがミルクをがぶがぶ飲んでいるところで〜す。
とウェブログに。
リアルミルクは今あぐらかいてる彼氏さんのあぐらのなかでうねうねしてます。