第52期予選時の投票状況です。13人より27票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
7 | 神様 | たけやん | 4 |
13 | 年月 | 川野直己 | 4 |
4 | 髭 | わら | 3 |
10 | 妹の血 | qbc | 3 |
8 | voodoo magic | 公文力 | 2 |
9 | 寒く乾いた空 | 壱倉柊 | 2 |
11 | 切山椒 | 宇加谷 研一郎 | 2 |
2 | 『ライフバーゲン』 | 長月夕子 | 1 |
6 | 心の中で | 尚 | 1 |
12 | pm 5:00 教室 | 熊の子 | 1 |
14 | ロイヤルゼリーちゃんズ 一般道東横トライアル激流殺し人名救出ライヴ | ハンニャ一家(大家族) | 1 |
16 | あの日の夕陽は今も | 曠野反次郎 | 1 |
17 | コンピュータミュージック | るるるぶ☆どっぐちゃん | 1 |
18 | 風の街 | もぐら | 1 |
短くまとめられているところがいいと思います。隣家の女性との今後も気になるところ。(この票の参照用リンク)
今期は不思議系のお話がいくつかあって、『髭』とどちらにしようかと今も迷っています。
『神様』は一応オチのある話なわけですが、いわゆるショートショートとしては(私は詳しくないのですが)成立しているかどうかは疑問だと思います。このような「小さな男」が現実に存在しうるとは思えないからです。その可能性を問わない所で、そうだったのか、と我々は「小さな男」の正体に納得し、感心することになります。
むしろこの作品は、もっと怖ろしい何事か――科学による生命の操作――を象徴しているように思いました。人が「創造主」となった時、果たして人間どうしの関係はどうなるのか、そんなことを考えさせられました。
一方『髭』は、これまた「宇宙人さん」という得体の知れない天下り的な設定を使っているわけですが、やはりこれは私たちの存在に根源的な意味を与える、超越的な何かの象徴と考えることができます。最近自殺が多いというのも、我々が自らの存在を、百%隅から隅まで自分だけで完結するものと捉えるようになったからで、本来はもっと流動的な、あちこちにすき間や破れがある、ある意味いい加減なものだと思ったほうがいい。
以上舌足らずな表現で申し訳ないのですが、参考文献(というか私が今ちょうど読んでいた本)は鷲田清一『悲鳴をあげる身体』(PHP新書)です。(海)(この票の参照用リンク)
楽しい。そしてかわいらしい。
しつこい人形の行動が楽しい。
背後にある恋心がかわいらしい。
1000字いっぱいまで書いてほしかった。
そのほうが読むほうにとっては楽しい時間が長くなるから。
もちろん短くすることで印象的にすることもできるが、
この作品はもうすこし書いてもらえたら、もっと楽しめると思った。
それから
> 慇懃無礼に
> 問答無用で
たとえばこういう常套句を削ることで新鮮さは増すと思います。(この票の参照用リンク)
主人公の意識の流れで緩急をつけたアクションに富んだ展開で、落ちがなくても十分に面白いです。
だから、隣家に出かけてからの視覚的情報の少ない落ちの部分がものすごく物足りなかったです。(三浦)(この票の参照用リンク)
最後の文がよいです。(この票の参照用リンク)
短いですが、冷たく輝く文章だと感じました。(この票の参照用リンク)
冷たく澄みきったこの文章に。(でんでん)(この票の参照用リンク)
虚無的な感じ。(この票の参照用リンク)
一番才能を感じた.(この票の参照用リンク)
ありえない世界の日常を、違和感なく楽しむことが出来ました.、。
とても、面白かったです。(この票の参照用リンク)
自分は地球人なのだが、学校の子達に金属片が埋め込まれたことに笑ってしまった。「私」が頼まずとも全人類が金属片を埋め込まれそうなのが気がかりである。
最後の輝喜の一言は感動と同時に笑いを誘ってはいないだろうか。
面白かった。(この票の参照用リンク)
この作品を読んで真っ先に連想したのが、例の渋谷の歯科医次男による妹殺害・死体損壊事件でした。怖い。
ワイドショーなどではかなり早い段階から、この兄妹の間にはきっと性的な葛藤があったに違いない、と識者たちは口々に想像を逞しくし、それは単に自分らの嫌らしい本性を暴露しているだけだろうと思ったものでした。一方で、僕は妹に恋をするなんて映画が流行るってのはどうなんですかと不思議でしようがない。
なんだか作品と関係ないことに話が逸れたような気がする。さてこの作品は、現実にないもの――妹との姦通の事実もなく、欲望もなく、憎悪もないんだけれども、それらに容易に転化しそうな危うさをすべてくるみ込んで表面静まりかえった日常を描いて、味わい深いと思いました。(海)(この票の参照用リンク)
出だしがちょっと読み辛いですが、血濡れのタンポンとマンドラゴラの組み合わせはとても面白いと思いました。
それだけに、そこから先が尻すぼみなのがもったいないと感じました。(三浦)(この票の参照用リンク)
妄想の量と速さ。(この票の参照用リンク)
「チヨダさん」には「僕」がどう見えているのかなー、とか、「僕」はせっかくホテルにきたのにこのまま酔っ払って寝ちゃいそうだなー、とか、勝手にいろいろ想像して楽しませていただきました。(この票の参照用リンク)
会話の雰囲気が良かった。
別にラブホテルでなくてもいいのになと思った点が一つ残念。
ラブホテルだとかえってこの話をつまらなくさせてしまいそう。
もっとこの会話がふさわしくなさそうな所の設定で読んでみたい。(この票の参照用リンク)
しっかりした文章の運びだったと思う。
夢と現実との奇妙な絡みあいが気持ちよかった。
なぜ
張り詰めているのか、
空しいのか、
という理由が分からなかった。(この票の参照用リンク)
第一印象は、読みやすい。
普段の何気ない学校生活をそのまま文にしたようだ。
色々な考察ができ、読後感もいいのだが、同時に読者を突き放しているようにも感じられる。
タイトル通り、冬の寒さが伝わってくるうえに、カラッと乾いた作品。
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よくこれだけたくさんの場面と人物を書き込めるなと感心しました。それから、登場人物がみんな可愛らしくて好きです。(この票の参照用リンク)
このような構成の話を作れることが羨ましいので、一票。(黒田皐月)
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掲示板の方に、事実であって創作ではない、という旨の筆者のコメントがありましたが、書かれたものを読む読者からすれば、どこからどこまでが実話かどうかなどは、漠然と感じるだけで確かめる術もないので、とりあえず括弧に入れてしまいます。
その上で、書かなければならないという切実さが最も強く感じられたのが、この作品でした。それを表現するだけの技術の裏づけも充分あると思います。と言うより、書く技術なぞというものは元来、題材と一緒について来るものなのかも知れません。(海)(この票の参照用リンク)
この種の雰囲気は、歌詞で表すもののように思えます。なので、千字小説の題材として良いものを選んだと、私は思います。
内容も、歌詞っぽくて良いと感じました。(黒田皐月)
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恋心を言葉で説明するのではなく、物語で説明しているところがよかった。
気になってるんだろうなあということが、気になってるという言葉がなくても伝わってくる。
すこしだけ文章に違和感を感じた。
意味は通るが、感覚的すぎると思った。
> 相手は同じ看板作りの宏美。
相手は(一緒に)看板作り(をしている)宏美。
> ポスター二枚無いくらい
ポスター二枚(分のサイズが)無いくらい
※このポスターはたとえばA0とかA1などの指定がほしい。(この票の参照用リンク)
電波少年的、という言葉が思い浮かびました。
岸田(マネージャー)も実はここまで話が大きくなった事に戸惑っている、というつくりだと個人的にもっと好きでした。(三浦)(この票の参照用リンク)
ストレートで面白かった。
場面が非常に印象的。
いつも感じるようなコントラストの強さとかそういう
あらのさんらしさがいい具合に抜けてて良かった。(この票の参照用リンク)
美しい。
退廃的な、暴力的な、情欲的な、…何と言えば良いのか表現が見つかりませんが、とにかく美しいのです。(黒田皐月)
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一読して村上春樹の「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」の街を思い出してしまいました。「風の街」における男の葛藤と支配しようとする街(そもそも街の意識とは一体何者が創造しうるものなのだろう、だが確かにそれはある)、飛んでいく風船の行方、巨大傘での脱出計画。とても良い感じのメルヘンだと思いました。(公文)(この票の参照用リンク)