第52期予選時の、#7神様(たけやん)への投票です(4票)。
今期は不思議系のお話がいくつかあって、『髭』とどちらにしようかと今も迷っています。
『神様』は一応オチのある話なわけですが、いわゆるショートショートとしては(私は詳しくないのですが)成立しているかどうかは疑問だと思います。このような「小さな男」が現実に存在しうるとは思えないからです。その可能性を問わない所で、そうだったのか、と我々は「小さな男」の正体に納得し、感心することになります。
むしろこの作品は、もっと怖ろしい何事か――科学による生命の操作――を象徴しているように思いました。人が「創造主」となった時、果たして人間どうしの関係はどうなるのか、そんなことを考えさせられました。
一方『髭』は、これまた「宇宙人さん」という得体の知れない天下り的な設定を使っているわけですが、やはりこれは私たちの存在に根源的な意味を与える、超越的な何かの象徴と考えることができます。最近自殺が多いというのも、我々が自らの存在を、百%隅から隅まで自分だけで完結するものと捉えるようになったからで、本来はもっと流動的な、あちこちにすき間や破れがある、ある意味いい加減なものだと思ったほうがいい。
以上舌足らずな表現で申し訳ないのですが、参考文献(というか私が今ちょうど読んでいた本)は鷲田清一『悲鳴をあげる身体』(PHP新書)です。(海)
参照用リンク: #date20070131-175308
楽しい。そしてかわいらしい。
しつこい人形の行動が楽しい。
背後にある恋心がかわいらしい。
1000字いっぱいまで書いてほしかった。
そのほうが読むほうにとっては楽しい時間が長くなるから。
もちろん短くすることで印象的にすることもできるが、
この作品はもうすこし書いてもらえたら、もっと楽しめると思った。
それから
> 慇懃無礼に
> 問答無用で
たとえばこういう常套句を削ることで新鮮さは増すと思います。
参照用リンク: #date20070130-215627
主人公の意識の流れで緩急をつけたアクションに富んだ展開で、落ちがなくても十分に面白いです。
だから、隣家に出かけてからの視覚的情報の少ない落ちの部分がものすごく物足りなかったです。(三浦)
参照用リンク: #date20070122-005135