第122期予選時の投票状況です。7人より20票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
13 | 地面の無い僕達は達観する | 豆一目 | 4 |
22 | ゆべしとねこ | キリハラ | 4 |
4 | 願い | 澄子 | 2 |
12 | イン・ザ・タッパー | qbc | 2 |
17 | 夜とショッピングモール | こるく | 2 |
20 | 猫 | スナヲ | 2 |
2 | 始まり | 藤舟 | 1 |
7 | 男たちは暇があると空地に集まってキャッチ・ボールをする | なゆら | 1 |
8 | 審判 | 岩西 健治 | 1 |
18 | 僕らはみんな生きている | 朝飯抜太郎 | 1 |
人物の印象付けと背景を短い文章でしっかり描いててうまいと思いました。あと流れが読みやすい。語り手の僕とレオグランドナイトの両方にそれぞれ達観するに至る「地面のない」背景があって、違和感なくラストシーンに繋がっている。なんというかお手本のようです。
ところでラスト、小倉くんは共感したんであって達観ではない、つまり「僕」の勘違いなんじゃないの、と私は読んだんですがどうなんでしょう。そっちのほうが、焦ってるのがより微笑ましくなるからってだけなんですけど。(この票の参照用リンク)
達観って言葉をテーマにしたのは良かった。
小学生独特の背伸びしたい感じとかが伝わってほのぼのした。
レオグランドナイトは友達に一人はいて欲しいタイプ。(この票の参照用リンク)
同じように何か切ないものを抱えていて、でもそれを確かには自覚できていない「僕」と、理解しているであろう「レオグランドナイト」。そんなことを考えると、こっちも切なくなる。
「「三組の小倉」という怪談」は面白い。(この票の参照用リンク)
引きつけられたが、上手く説明できない。僕、おばさん、母親、姉、レオグランドナイトと登場人物が多いが世界観はなんとかまとまっていてなんだか綺麗である。僕は読みやすい文章が好きです。(この票の参照用リンク)
どことなく昭和な雰囲気が感じ取れて、それが良かったです。勝手な印象ですが。(この票の参照用リンク)
なごみました。タイトルのひらがながまたいい味出してると思います。こういうこと言うのもあれですが、なんとなく今までと作風が違っていて新鮮でした。
ゆべしが食べたくなりました。ゆべし。ゆべし。(この票の参照用リンク)
ゆべし可愛いし猫も可愛いし。
可愛いもの二つ合わさったら可愛くないわけがない。ズルい。
でも、結局可愛いから全部許せる。ズルい。(この票の参照用リンク)
何がよくて投票するのかと言えば、柚餅子を喰ってごろごろ言う猫又の図がいたく気に入ったからだとしか言えない。(この票の参照用リンク)
飛び抜けて、これだ! というのがなかった回で残念。
#4
既視感のある題材だが、とても読みやすい文章。
筋に破綻がなく、読みやすいというのは、それだけで評価にあたいすると思う。(この票の参照用リンク)
「当選ハガキと特典」と迷ったものの面白い気がするのに何度読んでもよく分からなかったのでこちらにした。
なにかちょっとだけ要素が足りないような、それでいてちょっと余計な部分があるようなそんな気がする。アイデアが良いと思います。(この票の参照用リンク)
文章の雰囲気か…。ぼくと相川くんと川崎さんの話の続きが読みたいような気持になってしまう。(この票の参照用リンク)
事務職で衛生面が気になる26歳。
この小物感が面白かった。間に挟まれた英雄譚も斬新。
>二人の間にちょっと隙を作ればいい。一秒間だけ。それだけでいいはずなんだ。
こういう風なことって日常生活に形を変えて溢れているな、と。(この票の参照用リンク)
思い浮かんだ絵が好みだったので。
一点、揚げ足取りかもしれませんが「宇宙船?その言葉を聞いても〜」という部分に少し違和感を覚えました。さっぱり忘れてるんじゃなくて無意識下で覚えてるってニュアンスなのでしょうか。(この票の参照用リンク)
情景や、心象を描いた作品の中でも一番、ピチピチとした鮮やかを感じたので、No17 「夜とショッピングモール」
を推薦する。
同じようなテーマ、手法と感じる作品、
>No9 「ホット、ひとつ」 や、No10 「当選ハガキと特典」などは、
作者と読者のみる世界が、裏表のように一枚に分離していない、
この辺が話芸である、落語と違うところだろう。らくごは、おかみさんが、亭主の後を丁稚につけさせる。か、番頭に追跡させるか
そんな情景ではなしをつくる。だから、最後は、へい、ツケはおかみさんの取立てで。 と、言えば追跡のサゲになっている。
もちろんオチは必要。で、ある。
とくに、> #13 「地面の無い僕達は達観する」 という作品などは、作者の見る世界・人間の色を、読者にも見せようとしている。
サゲが、作者の世界を見せる。そんな、共感や、了解を読者にもたらすなら、作者の世界を見せよとするのは、サゲの文学といえる。
永井荷風なんか、日記作家と、ズバリそのもの自分の世界を書いている。……と、言うわけだ。
そうすると、「ホット一つ」は、日常スナップ写真のようで、ある日のサゲ文学といえるかな、……この評の論旨からいったら。(この票の参照用リンク)
漫画だと前半部分がクレヨンとか、ほのぼの系の絵柄で描かれていて、後の話がリアルな絵柄で汚いアパートとかが描かれる感じだろうか。ありがちなギミックだろうけど、雰囲気が反転するのが感じられてうまいと思った。
女の人は猫になることでほのぼのした世界に逃避できていたということだろうか。(この票の参照用リンク)
詳しく書くとネタバレになるが、前作と比較してもかなりうまくまとまっている。典型的な「こういう作品」のカテゴリというのは当然あるだろうしそういう意味ではおもしろみは少ないものの、後半の怒濤の展開は1000字でこんなに楽しませてくれるものかと贅沢な気持ちになった。ただ「目」についてちょっと分からない部分が、が……あえてぼかしてるんだろうか?(この票の参照用リンク)
引き込まれて読める。最後の展開も含めて、これは何なんだろうと考えてみたりできるのは良い作品なんだろうと思う。(この票の参照用リンク)
タイトル、6699 あるいは、6698 この字数構成。
……タイトルの名前付けで、ほぼ、オチている。このセンスは素晴らしい。ワンダフル!!
あざやかな 新律俳句 ホームラン!! ここからは、蛇足であるが、世の中には伝統と革新の渦がまいている。
その革新はなんとしても、575の、日本語のリズムをなんとかしたい。これが「革新」の一つの「伝統」である。
それをきれいに打ち破った、自由律の一つの形が提示された。6699、あるいは、6698、である。
きれいに、一つ収まらないのがまた素晴らしい。日本語の吃音こそ日本語の広がりの骨子の一つだ。
ここまでいいオチなら、サゲはもう少し長くてもゆるせるかもしれない。作者の見た野球は、草野球といわれる野球だったのか?
それとも、もっと、お手軽な、ボールキャッチと、呼ばれるような野球だったのか? 肯定的に見たのか? 否定的に見たのか?
その辺まで、作者の視角、風景のパノラマを説明する。サゲでもよかった。……様にも感じる。作者のやわらかい無防備な
心象風景の、原典がもう少し、読者から見えたほうがよい。……そんな気がした。(この票の参照用リンク)
#8 審判 <この作品は読者の一人わたしのほうの理由から、流れ込んできた。
作者のことはわからないが、疲れているのが、創作のもとになった状態なら。
>「何か急に疲れちゃったよ」
と、言うせりふは、作者のそのときの情景をあらわしている。の、だろうと、受け止めた。
これはサゲなのだろう……? と、考えた。 オチとサゲがあると、よく言われるが、……。
サゲは、作者の状況を説明する。のが目的じゃないだろうか。話が面白いのはまず必要なのだが、どういう風に面白いか?
へぇ〜、この作者はこんな状況を見ながら、書いていたのか? と、いうのがサゲ??
千両だったか? 男が自分のふぐりをつかんで、お稲荷さんだと、目が覚める、ここでイナリは、十両小判の切り餅、
もともとは、拾った財布に大金があった。それが、切り餅になり、稲荷になり、ぎっゅとつかむと、苦しくて目が覚める。
この作者の見ている状況が、サゲではないだろうか?
オチと下げ、
「へい。金魚もノリも水の中でして。」
おぃ、このノリは湿ってるなぁ……、と、言う客に、……亭主が
せりふを返せば、食卓。 金魚が水槽か、庭の池にいる。そんな状況がみえる。
だが、……、サゲだけ使うと。なんだかわからない。サゲの前にオチが要る。(この票の参照用リンク)
無茶苦茶だ。素敵です。(この票の参照用リンク)