第77期予選時の投票状況です。9人より24票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
8 | 水分茶屋 中川口物語-暮六つ | 東 裕次郎 | 3 |
23 | 梅に猿 | 宇加谷 研一郎 | 3 |
29 | フォークロア | えぬじぃ | 3 |
4 | 『時を忘れた時計屋の話』 | 石川楡井 | 2 |
10 | 尋問 | 群青 | 2 |
26 | 嫌 | わら | 2 |
12 | 観光地異聞 | 山麓 | 1 |
13 | お茶っ葉な女の子 | ひろ | 1 |
14 | ひとり暮らし(She is a university student) | 腹心 | 1 |
19 | 傾斜 | K | 1 |
22 | 蒸しまんと粥 | クマの子 | 1 |
31 | 青空(空白) | euReka | 1 |
15 | 若き兵器の悩み | さいたま わたる | 1 |
18 | サードラブ | 詩織 | 1 |
- | なし | 1 |
実は、感想提出直前に間違いに気づいて訂正した。
訂正前の感想は、上手い具合に客に金を使わせてしかもつまらないことで終わらせない、といったものだった。もっとうがったことを言えば、金を使わせた上で早々にお引取りいただいたとも言える。
それはまったく違うのではないが、実はその払った金のはずのものは枯葉だった。そうかだからここまで狐狸の類が話題に上がらなかったのか、私は一連の展開で二回も感心したのだった。(黒田皐月)(この票の参照用リンク)
今後にも期待。(この票の参照用リンク)
句読点の使い方が独特、そして会話主体ですすむ文章に若干ぎこちなさを感じたが、それを補うほどお話の空気がいい。
舞台の整え方や登場人物の性格付けが好ましく出来ているからだろうか。
オチも絵として綺麗で悪くないものだが、残念なことに意味がわかりにくい。
化かそうとしているのか、化かされているのか、はっきり断定することができなかった。(この票の参照用リンク)
何となく面白い。(この票の参照用リンク)
「でも情熱がある」に笑った。
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セリフのセンスがいちいち心地よい。何度かクスリと笑わせてくれ、それでいて後味が清々しいのが最高だ。
裸婦を求めて結局は人形の写真を撮るという、与太郎じみた話の流れも楽しい。名画に打たれて行動を変えるというのはやや使い古された手かもしれないが、悪くない読後感だ。(この票の参照用リンク)
タイトルが良いと思います。(この票の参照用リンク)
友人が幸せならそれでいいと思った。(この票の参照用リンク)
文句なし。(この票の参照用リンク)
時間だけ入れ替わっているのが意味有り気で気になります。(この票の参照用リンク)
回文のような構成はありきたりに考えつくものかもしれないけど、書くのは難しい。どこかでほつれる。でもこれはシンプルに書けている。分かりやすいからこそ、何を伝えたいかが深く感じる。
やっぱ文章なんだと思う。小説だからこそ伝わるんだと思う。
時間をさかのぼることの表現では、これが究極の形だろう。(この票の参照用リンク)
なんなんだ。(この票の参照用リンク)
踏み込まれるのはストレスフルだと思います。(この票の参照用リンク)
主人公の一面的な物の見方には疑問。つまり、「弱者(ぶる人)をただそれだけで嫌悪する」という発想も、結局は本当の実感からうまれたものではないため。つまり、結局は不満のはけぐち探しであって、それは弱者ぶるのと変わらないじゃないか。
しかしながら、なんか情報の洪水のなかで、あっぷあっぷしている一人の人間の状況、というか、必死に自分の考えをつくろうとしているというか、叫びのようなものが文章のすきまからきこえてくる。書かれているテーマは浅く感じるが、そのテーマを抱えている主人公の状況事態に深みをおぼえるのだ。この主人公がやがて結婚して妻に逃げられて雪山に探しに行って、と前期作とつながっていったら、おもしろいだろうなあ。
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ストーリー自体は比較的普通。起承転結はしっかりしていて、このサイズの短編小説としては可もなく不可もなくといった具合。周囲に敵意をむき出しにして結局は自己嫌悪するというのはよくある話だが。
しかし使っているパーツの新鮮さが良かった。実に今風の、よく耳にする苛立ちを、実に上手く使いこなしている。
政治・宗教・人種・身体障害など、普通は避けたい話題にズカズカ踏み込んでいるのに軽く驚いたが、タブーを犯してはったりをかましているわけではない。文がきちんと練られていたせいか、そんな青臭さを感じない良作。(この票の参照用リンク)
欲というのはつくづく恐ろしいものだと思い知らされました。猿の毛皮をきたご婦人にしたら、別の面白さもでてくるかもとも思ったりしました。(この票の参照用リンク)
お茶を飲んだ後、ティーバッグを捨てるのに逡巡してしまうようになりました。着想がよく面白かったです。(この票の参照用リンク)
これは思いっきり、好み。というより共感だ。
さすがに小説で読めば何か普段とは違う感じ方をするのかといえばそうでもない。考えてみれば、今、自分はきちんと大人になれているだろうか。深く考えれば考えるほど、日常生活が大きく見えてくる。(この票の参照用リンク)
先に提出した感想では、「不完全に統合された「私」か「彼」になるだろう」の部分を読んでいなかった。これは、傾斜に対する俯瞰の仕方、すなわちものの見方あるいは価値観を、二種類に集約したということだろうか。
読者を含む、傾斜の上にいる者には正解を導き出すことが絶対にできない、故に良くも悪くも永遠のテーマだろう。
そういうことだけを考えていられる、完成された作品。(黒田皐月)(この票の参照用リンク)
ふつう?なら金品もろとも彼女が消えてしまうオチものにするところでしょうか。そうしなかったところにセンスの良さが出ています。読後余韻が残るいい作品に仕上がっていると思います。(この票の参照用リンク)
主題も書き方も、名作とまでは言えないかもしれないが良いものだと思う。それは単なる主観なのかもしれないが、それでも投票したい。(黒田皐月)(この票の参照用リンク)
私は歌がヘタでジャイアンリサイタルなどと言われるのですが、歌うのは好きなので友人に付き添ってもらって時々カラオケに行きます。一緒に行く友人には下手な歌を聞かせるので申し訳ないといつも思います。もっと頑張りたいと思います。(この票の参照用リンク)
ほんとにいいテーマだと思う。伝えられるべきテーマだ。
文章の巧拙も大事だけど、自分の思いをぶちまけるのも大事だけど、こういうことを伝える作品が評価されないのは残念なことだ。(この票の参照用リンク)
全体的に作者自身の願望のように感じる。というのは、これもまた、登場人物の一方通行の独白にきこえてしまうため。つまり、自分にとってはサードラブかもしれないが、赤の他人にとっては、「あなたの」話は正直なところ興味がない。
ただ・・・・・・そう意地悪くとってしまったのは結局、文体に問題があるのであって、テーマと、この話のもつ温度のようなものは、かなりいいのではないか、と思った。もう少し登場人物を突き放して書いてみたらどうだろう。一途な私、というところをやめるとか。(この票の参照用リンク)