第160期予選時の投票状況です。10人より26票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
1 | 傘を取りに来ただけだから | 前田沙耶子 | 7 |
8 | 療養所 | 岩西 健治 | 4 |
15 | 川辺の香り | 白熊 | 3 |
10 | ときどき雨 | 北本てつ | 2 |
12 | 銀座・仁坐・賀坐 | (Gene Yosh (吉田 仁)) | 2 |
14 | 人間 | euReka | 2 |
2 | 真実とは | しょしー | 1 |
3 | ここがどこか分からない | 天羽益人 | 1 |
4 | いいひと | 高田千里 | 1 |
5 | ヒーロー | 吉井秀 | 1 |
11 | 紅い花 | たなかなつみ | 1 |
13 | 俺たちがスーパーファミコンだ | qbc | 1 |
「ひどい男」のニュアンスが一番初めと一番最後で著しく変わって居る様な気がしました。でも最後の感じは男の側から見た都合のいい女像を女性が必死に保とうしている様にも見えて、そのような女性が居るのだろうかと言う心性にも繋がりました。(この票の参照用リンク)
「連絡があったから掃除機をかけて、お風呂に入って、薄く化粧をして待って」いる「女」。「男」を迎えるのに入念な準備をしているのに関わらず、ドアにチェーンをしている。来るのを待ち焦がれながらも、チェーンをしているという心境。複雑な心理を冒頭でしっかりと表現していて凄いな、と思いました。
文章を書く才能があると思います。非凡な感性があると思いました。
触発され、自由律俳句? 的なのを一句。
「ドアにチェーン 来てよ、来ないで。 心の赤糸 あなたを引っ張る」(この票の参照用リンク)
よかった。台形もさることながら、素敵な言い回しのあたりが個人的にはツボだった。最後のほうになるにつれて冷めてきて、ラストの「ひどい男」に、はいはいって半ば呆れてしまうくらいには楽しく読んだ。(この票の参照用リンク)
ひどい男がひどいなあと感じられた。(この票の参照用リンク)
台形や三角形からながめる映像はどこか絵画的表現に通ずるものがあり、僕の中では映像として鮮明に捉えられた数少ない作品のひとつであった。意味のない言葉、なにげないやり取りも大切な空間を形作る要素として秀逸だと思う。この感覚は完全な想像だけでは表現できないように感じる。実際の出来事を小説に仕立てたように思う。次回の投稿も希望しています。(この票の参照用リンク)
私の中ではダントツでした。台形から三角形に変わる表現方法は凄いと思いました。二人の関係についても説明には及びませんでしたね。(この票の参照用リンク)
「台形」の使い方がいいなと思いました。(この票の参照用リンク)
ALSの青年でしょうか。瞬きだけで文字を入力する。その前のアルツハイマーなどの3人のやり取りが妙に印象的でした。(この票の参照用リンク)
記憶というのは単なる情報ではなく、記憶を辿る作業を延々くりかえすという、その作業そのもののことかもしれないなと思った。
最後に出てくる車いす青年は、作者自身の心象ということか。(この票の参照用リンク)
冒頭から引き込まれた。もっと読みたい。何も起こっていないし、会話すら成立していないように思う。決して交わることのない線を一つの面上に、ある意味での交わりとして描こうとする青年。記載する(記録するではないところがまたよい)とは自らのファインダーで景色を切り取ること、創作することではないだろうか。(この票の参照用リンク)
記載と記憶と忘れること。小鳥。
エピソードと丁寧な文章の積み重ねが小説を作っていくのだと、あらためて思いました。(この票の参照用リンク)
とんでも設定(育毛デハナクテ抑毛ピルとは)を通じて思春期のラブが描かれて居る様な気がしました。(この票の参照用リンク)
鮎は香る。泳ぐ。海ではなく川なのである。言葉のつながり、チョイスが奇麗である。女性の陰毛に対する衝撃のくだりは素晴らしいと思う。そんな感覚、あったことを懐かしむ。そう、三角形なのだと。だから、純粋に鮎、香、川、水などのみでの作品の方がしっくりくるような気もするが。ピルのくだりはなんだか萎えてしまうのである。もっと純粋に。透明な水の中を泳いでほしかった。(この票の参照用リンク)
おとなになるということ、成長するということ、おとなと子どもの境目について。
こういうアプローチの仕方があるのですね。面白かったです。(この票の参照用リンク)
カタツムリの御託がつらつらとよく書けていて、意味は頭に入らないのに引き込まれるおもしろい感覚を覚えました(あ、これもまた座りの悪い日本語だ)。すぐにストンと落とされて気持ちよかったです。
滑稽でおもしろいし、たいしたこと書かないくどくない作品としてよくまとまっていました。(クロクマ)(この票の参照用リンク)
ネコがカタツムリを食べるのか、って想像したら、ちょっと気持ち悪いなって思ったり。(この票の参照用リンク)
これは小説ではなくエッセイだと思う。しかし、いわゆる『おもてなし』の実情を紹介する内容や、銀座用語のようなものが面白かったのと、文中で言葉があふれ出しているような感覚が心地よかったので1票入れたい。
それから、「我々社用族と違いITバブルの寵児の経営者は店の外に出ても現実に戻されることなく闊歩する。」という一文があるが、今でもこんな人がいるのだろうかと少し疑問に思った。(この票の参照用リンク)
今までもそんなのがあったのかどうか記憶にないですが、最後の「それでは。」って終わり方が、なぜだかすごくショックだった。(この票の参照用リンク)
きれいすぎる印象がある。それでも、人間ではない、という箇所の存在を揺るがすうすら寒さと、幸せよ、という彼女の拭えない異質さがよかった。(この票の参照用リンク)
ポニョ以外にもう一つドラクエ5を連想したんですよ。赤ちゃんは勇者ってことかなって。5のあらすじをご存知じゃなかったらごめんなさい。euRekaさんはまじめに人一倍意味を持たせようとされるので、考えてみる。
「社会の人」は人間じゃない、ほら私と同じ、影がないでしょ、と。ここが鍵になるのだけど、ぼくは理解ができない。
社会の人は影を持たず人間じゃないと述べられ、女の子は私も同じという。
女の子は森に住んでいて妖精のような存在で、主人公と対比されているのだけど、女の子のほうが社会の人側ということは、主人公は何者? 僕たちと同じじゃないの?となる。理解しようとすると引っかかる。主人公のほうが読み手である僕たち側じゃない存在ということになる。
書き手の考えとずれることかもしれない。彼女のほうが僕ら社会の人に近くて、主人公のほうが人間じゃない存在ということか、そういうことを書いた作品なのかと。
いちおう素直に読んでみた僕の感想は、そういうことになる。なので、僕の解釈はどうも書き手の書こうとしたことじゃない気がして、僕は残念ながら理解できませんでした。(クロクマ)(この票の参照用リンク)
確かにそうだよね、って思った。(この票の参照用リンク)
おおー凄い!一言。小さい頃の事覚えてませんけど。
そんな感じだつたのかな?って思いました。(この票の参照用リンク)
最後のオチが悲しかったです。でも何故か惨めには感じなかったので
表現力凄いな〜って思ってしまいました(この票の参照用リンク)
後半の大事なところが読み取りにくいのだけど、イジメとヒーローの話は自分も思い当たるところがあって、というか書いたことがあって、ちょっと親しみを覚えました。
ヒーローだ!って言い切っちゃう勢いが作品の個性として立っていていいですね。
繰り返されるヒーローだ!に主人公の内心の客観的な視点が見えるようになっている。そういう作品の数式もきれいでした。(クロクマ)(この票の参照用リンク)
嫌な話だなあと感じられた。(この票の参照用リンク)
手の込んだ作品であると思う。一部、二部などの分け方に上手くは言えないが映像を感じさせるもの(戯曲ではなくて、小説自体が演劇としての要素を含む感じ)がある。結局、何かがそうなると結果はこうなる、みたいな展開がないので作品に好感が持てたのだ。短いセンテンスも小気味好い。(この票の参照用リンク)