第220期予選時の投票状況です。9人より23票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
8 | 悪魔と友達になるということ | euReka | 6 |
12 | 花弁一片 | 志菩龍彦 | 4 |
2 | アサイラム | なこのたいばん | 3 |
9 | 抗えない魅力をもってそれは | kyoko | 3 |
3 | マッチョマン微笑 | テックスロー | 2 |
11 | 出してごらんよ | Yasu | 2 |
5 | 鳩のはなし | ハタオリ | 1 |
6 | アップデート | 糸井翼 | 1 |
7 | アジの食卓 | 千春 | 1 |
「悪魔」という記号を用いることで、複層的な効果がでている。(この票の参照用リンク)
いろいろ考えながら読んでしまう。「友達になる」ことは容易なのか難しいのか、
そもそも定義があるのかないのか。相手が異なれば同じ行為でも「騙された」
ことにならないのか。日常的には考えずに済ませてしまっていることを、つい。(この票の参照用リンク)
悪魔という、強い言葉が使われているのに、暗くならずに読み進められるのがよかった。それは登場する悪魔が、その角や、「悪魔っぽい黒マント」以外は全く子どものなりをしているからかもしれない。その角やマントにしたって、ただの飾りなのだから、外見上は全くの子どもだ。角を受け取ってしまったら悪魔になってしまうのが、悪魔がどんなものか語られていないのと、さわやかな読後感分だけ、怖いと思った。(この票の参照用リンク)
悪魔も応じてくれそうな人間を、きちんと調べてか、なんとなくの雰囲気かはともかく、選んで声をかけていると思うので、「悪魔に騙されても、相手は悪魔だから仕方ないと思えるはずだから。」と思う人が声をかけられるのでしょう。結末はほのぼのとしつつも、そうでなかった可能性を考えると怖い気がします。ただ、恐れていても始まらないのも、また確かですね。(この票の参照用リンク)
よくある。みてかわいい。やわらかいもの。育つ産毛。
角も欲しい。読んで楽しかった。(よみおわるまで)
話の概要思い出した。(この票の参照用リンク)
奇妙な世界観で、明るいけれど切ない雰囲気でした。
人と悪魔のすれ違いが少し悲しいです。悪魔としては純粋な気持ちがあったのかもしれないのに、人の目にはヒヤリ、と冷たいラストです。(この票の参照用リンク)
圧倒的に上手い。
谷崎潤一郎の小説がいいポイントになっていると思う。(この票の参照用リンク)
透明感。話がなんの疑問もなく入ってくるのは間違いなく長所だけれど、すべてを説明され尽くされていて、あっさり入りすぎる。その清涼感が良いのかもしれないが。(この票の参照用リンク)
思い出の一ページが美しく描かれていると思いました。大学の時には高校の時のことを、こんな風に思い出したりしますね。(この票の参照用リンク)
忘れられない過去の思い出がきれいだな、と素直に思いました。(この票の参照用リンク)
「生命の輝き」や「生きている喜び」には、苦しみも伴うものだろう
だから、少し苦しんでいる主人公も、実は輝いているのかもしれないと思った。(この票の参照用リンク)
うそではない。事実ではない。楽しい表現。
美味しくも無いおいしい漬物。
誰にもある貴重な記憶。老人。(この票の参照用リンク)
「俺だってここにいるぞ」以降のまとめ方が良い。短いぶん色々と淡いが、ふさわしい小ささの成長・変化のためか、バランスもよく感じる。人間は日々他人との折り合いをつけていくんだなと。(この票の参照用リンク)
タイトルの「抗えない」に集約されている。
不可思議な場面設定とスピード感と、ループ。(この票の参照用リンク)
ゴール。達成感。そこに辿り着けば気持ちよくなれるはずのもの。
けれども、たいがい、次の道が用意されていて、欲望は次から次へと広がっていく。その、
果てしない徒労感が綺麗に表されていて好きです。そして、タイトルがとても格好いい。(この票の参照用リンク)
抗えない魅力としてのドミノは、人生の比喩としてはポジティブでよかった。ドミノには、後戻りができないとか、途中で失敗したり、止まったりするかもしれないとか、ちゃんとゴールできるだろうかとか、そういった、不安のイメージをなんとなく持っているけれど、それよりなにより、光るドミノを倒したい、そのスタートの一点は、とんでもなくポジティブな気持ちに突き動かされているんだなと思った。そんなきらめきのような一瞬を感じさせてくれた。(この票の参照用リンク)
自分は自身の身体の筋肉を育てることに愛がないので、男のありように共感はなかったが、
それを描写する畳みかけるような文章に魅せられ、遠いものとして愛でていたところ、
「大丈夫」という言葉で即座に自分の近くに来てしまった。気持ちよく踊らされました。(この票の参照用リンク)
筋肉周りの描写がうまいのと、筋肉と収入と自信の関係について書き納まっていると感じた。(この票の参照用リンク)
子供に限らず、大人だって、自分の意思で動いているのか、あるいは周りに流されているだけなのかが分からなくなるときもあるだろう。
これは永遠のテーマみたいなものなのだが、そこで投げ出さずに、自分で考えようとするかどうかで何かが違ってくるのかもしれない。
自分で考えて行動した結果なら、何が起こっても自分の責任だと思えるが、周りに流されるままだったら、すべてを周りのせいにするような人間になってしまうのではないか。(この票の参照用リンク)
髪の毛が黄色いだけで不良呼ばわりをするのは良くないと思いますが、その短絡さが「ねえ、君でしょ?何も考えない人。」と言われることになったのでしょう。子供は誰しも自己主張をするものなので、大人の言いなりになったと言うことは、親が厳しく、抑圧的だったと思われます。それを救ってくれるのは往々にして、雰囲気を読まない、前向きな友達ですね。その存在はありがたいものですが、最近は減少傾向にあると聞きます。
「抗えない魅力をもってそれは」と「ふりだしへ戻る」はたまたまですが、似た雰囲気の話で、どちらもよく分からない印象を持ってしまいました。「鳩のはなし」も印象が薄めでした。
「アップデート」は同じ作者の類似作品と同様に感じられ、特別さが感じられませんでした。
「アジの食卓」はもう一ひねりがなく、「哲学的少女」はレポートが進まないままボーッとできる幸せを満喫している人だなぁ、という印象だけが残りました。
「アサイラム」(避難所の意味)は…、私は駄目です、こういう作品、読んでいて精神にダメージを受けてしまいます。いかにも今風の話で、現実に多発していると思うと、なおさらげんなりしてしまいました。(この票の参照用リンク)
織り上げて、青空のように光る。頼られる喜び。(この票の参照用リンク)
読んだ時にちょっとした切なさみたいなものを感じたのが、人間の一方的に感情移入してしまう習性を指摘している内容と合ってる。(この票の参照用リンク)
1番わかりやすく、一度で内容が入ってきた。古き良き日本と家庭という感じ。セリフが良い。(この票の参照用リンク)