第220期決勝時の投票状況です。7票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
9 | 抗えない魅力をもってそれは | kyoko | 3 |
12 | 花弁一片 | 志菩龍彦 | 2 |
2 | アサイラム | なこのたいばん | 1 |
8 | 悪魔と友達になるということ | euReka | 1 |
ドミノと人生との類比については、予選時はそこまで引き寄せて読んではいなかったのですが、
「もう脚が痛い、肩も痛い。腰も痛いし目も痛い」のあたりで、確かに老年のイメージも読み取れるかもと思いました。
組み方がオンライン小説のそれなので、横組みだからこその味わいなのかな、ドミノにぴったり、とも思いました。(この票の参照用リンク)
「抗えない魅力をもってそれは」を推薦します。この作品の良いところは他の方の感想に書かれているので書き加えることはない。
「花弁一片」やや綺麗ぶっていると感じる。
「悪魔と友達になるということ」どういう生業の悪魔なのかもわからないし、出来上がった友情も悪魔の独りよがりに見えるしで、タイトル回収できていないと感じる。
「アサイラム」この題材、この登場人物で、もっと長く読みたい。可能ならば、このままの正直さで。(この票の参照用リンク)
予選で投票した際は、ドミノと人生の類比に引っ張られすぎて、あまり作品で描かれている情景に目がいかなかったが、あらためてゆっくり読むと、ドミノの光り方など、描写が丁寧だと思った。(この票の参照用リンク)
骨格がしっかりしていて、肉付きも確か。叙情的で美しい。
かすかに背徳を感じてしまったのは、時代に取り残されたおじさんだからだろうか?(この票の参照用リンク)
思い出と、それを思い出している現在とが交錯する情景が見事に描かれていると思います。谷崎潤一郎の『卍』は同性愛と不倫が絡まりあった凄絶な物語だそうですが、この作品はおどろおどろしさはなく、美しい人へのほのかな感情が丁寧に表現されていました。”菱見”といえばアンヌ隊員ですが、私もリアルタイムでは見ていませんし、考えすぎかもしれません。
『抗えない魅力をもってそれは』はドミノを並べる大変さや、同様に並べている他の人も描かれていたら、もうちょっと印象が違ったかもしれません。(この票の参照用リンク)
「婆ちゃん」とのやりとりが良かった。
祖母には、すべてを肯定してくれる(何も否定しない)、ぬるま湯のような優しさがあると思うのだが、その感じが上手く表現されている。(この票の参照用リンク)
まさに短編小説、ショートショートという切れ味だと思います。オチが見事です。
「抗えない…」は予選で票をいれなかったのですが、読み直したら、ずっと続いていく生活とその苦しみ、あるいは希望を感じて、新年一発目にふさわしい内容でないかと思いました。投票しようか迷いました。
「花弁一片」もこの雰囲気は好きでした。(この票の参照用リンク)