第222期予選時の投票状況です。8人より24票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
9 | 妖精グッバイ | euReka | 6 |
5 | 大往生 | shichuan | 5 |
7 | ボーイミーツガール | たなかなつみ | 4 |
8 | Num-Amidabutsu_ENTER | 志菩龍彦 | 4 |
1 | しじま | 霧野楢人 | 2 |
2 | 姉の体重計 | テックスロー | 2 |
3 | ロボット化できないもの | 糸井翼 | 1 |
妖精も妖精駆除者も語り手も、みな少しずつ、その言葉から想像する存在とはずれがあり、
そのずれが是正されないまま話が淡々と進んでいくのがいいです。異界の者とは、
本来わかりあえないものですね。妖精の最後の言葉がとても示唆的でよかったです。(この票の参照用リンク)
タイトルが興味を引き、ふたたび再読、ふたたび、既読したような、気持ちになる。 同様作品が確かあった。(ここに、、、)
テーマは新しい、の、かもしれない。 (この票の参照用リンク)
妖精がPCに住み込んで重くなる、そして出てくる駆除業者、という発想がすごいな、と思います。描かれる世界観は可愛らしく、でもリアルな感じがします。(この票の参照用リンク)
メルヘン、アニメチックなトーンの本文の中で「みるみる顔が紫色になって、悲鳴を上げ始めた」の部分が浮いていて笑ってしまった。笑った後で、自分の残酷な側面、嗜虐性に気付かされてぞっとした。話が通じない人とか、ちょっと独特な世界観を持つ人が半ば揶揄するような形で、不思議ちゃん、妖精、と呼ばれることがあるけど、そういった言葉でくるまれた可愛らしい人やものが、別に苦しんでいるのを見て喜ぶわけではないけど、なんか作ってたキャラが壊れることで笑っちゃうみたいな。言い訳がましいけど、創作だからこういう楽しみ方は許されるのかなと思った。こんなことを考えてしまうのはもう、妖精の、この作品のとりこです。(この票の参照用リンク)
見え隠れする不条理が印象に残る。森はニュータウンにでもなったのか、追い出されたのか。(この票の参照用リンク)
妖精の無邪気な様子が微笑ましかったです。…深読みすると、妖精の青ざめる様子に耐えられない心優しい人のコンピューターに妖精を送り込み、半額の駆除料金をせしめる商売と考えられなくもありませんが、素直に、そんなに大ごとでもない異世界交流を楽しむので良いと思います。(この票の参照用リンク)
「不幸の沼地に幸運の飛び石……」で心をつかまれました。
宇宙でひとりきり、最後の人類、というのは、よく語られるエピソードではあるけれども、
ラジオの存在がよかったです。ラジオと孤独との相性はとてもいいですね。(この票の参照用リンク)
「人類最後の一人」になってしまうことを通して、生きる意味を考えさせる作品だと思う。
この作品のように、文字通りの「人類最後の一人」になってしまったら、おそらく生きる意味なんて見つけられなくなるだろう。
しかし、残された記録媒体に入っていた「ラジオの声」によって、人のあたたかさを思い出し、生き抜くことを決意する。
たとえそれが、単なる録音された声に過ぎないとしても、そこに人間の存在を感じられるというのも、人間らしいことなのかなと思った。(この票の参照用リンク)
この作品と『Num-Amidabutsu_ENTER』で迷った。どちらも一人で死ぬ話だけど、『大往生』が避けがたく孤独になったのに対し、後者は積極的に孤独を選んだ末。『Num-Amidabutsu_ENTER』は、昨今のコロナ下での葬式の在り方にもつながる話だと思った。葬式は故人のためというより残された家族が死を受け止めて前を向いて生きていくためにある、というようなことをどこかで読んだが、この場合はどこまでも自分の寂しさを紛らわすだけの葬式で、それが余計に寂しい。ただ、最後の「電子の〜」で語られるスケール感は、残された故人=人類とも取れて、途端にグーっと世界が広がる。
『大往生』は宇宙というスケール感が最初に語られるのに対し、その死はどこまでも主人公の一人の死にフォーカスをされている。ラジオという小道具とゆっくり過ぎる時間、描かれているディテールから感じられる暖かさがより好みに合ったので、こちらに票を投じたい。(この票の参照用リンク)
死ぬ系の話がいくつかあるけど、晴れやかな気分になれたので大変好印象だった。(この票の参照用リンク)
後ろを振り返るだけの最後の時間はいかばかりのものかとも思いますが、死の迎え方としてはこの上もない幸せなものだったとも思います。宇宙ステーションには 50年ほどもいたのでしょうか?もはや補給も来なかったでしょうし、食料と水はそのステーションで作られるようになっていたのでしょう。筋力維持のためのトレーニングも、本人にその気がなくても、104歳でも、実行できるだけのシステムが作られていたのでしょうね。
『カフェオレ色の』は前期の『ナイショだよ?』の視点を変えたもので、そのぶん説明的になっているのが残念です。『茶道もメタルもこのピアスも間違いなく私だ』、それはそうなのでしょうけど、すみません、私にはこの心持ちは理解できませんでした。
『僕らがいる未来』・『カレーと彼女』は青春の一幕として分からなくはありませんでしたが、心に迫るものがなかったのが残念です。『しじま』も雰囲気は良く出ていたのですが…。
『ロボット化できないもの』はありそうな近未来ではありますが、その状況なら"それ"すらロボット化されそうな気がします。人間より上手かもしれませんよ?(この票の参照用リンク)
いい意味で、詩のような作品だと思う。
“何度も恋を繰り返す男女”という物語はあるのだけど、とてもリズム感のいい文章で、詩を読んでいるような気分になる。
ロマンチックな作品。(この票の参照用リンク)
「あなたにだけ あなたにだけ 何度も恋をする」という歌詞がある曲を思い出した。あと、この前見たテレビで、結婚10年目に「結婚してください」と妻にプロポーズする芸能人がいたのを思い出した。刹那的なのもここまで来たら美しい、きらきらしてとても良い話だと思った。(この票の参照用リンク)
勝手にやってろって感じではあるが、新しい刺激と普遍なものを同時に求めるのは遍く人間のさがかもしれない。側から見る分には面白いと思う。(この票の参照用リンク)
表面的に恋愛小説としてもいいし、よくよく考えればホラーだし、どこかコミカルな感じもする。複層的に読める話は面白い。(この票の参照用リンク)
序盤の視点の位置で、語り手がどういう存在なのかわかるのが巧み。その後、
亡き人たちの登場で時間軸が揺らぎ、機械やプログラムの登場で語り手の生存がわかり、
最後にタイトルの意味もわかる。すごくよかったです。将来的にありそうな葬儀ですね。(この票の参照用リンク)
今期作品の『大往生』と同じで、孤独な主人公が人生や死に向き合う話だが、『Num-Amidabutsu_ENTER』のほうは、より現代性や皮肉がこもった作品だなと思う。
コンピュータ内のプラグラムの葬儀なんて、どこまでも虚しいだけなのだが、それでも何もないよりはましと考えてしまう感覚というのは、確かにあるのかもしれないなと。(この票の参照用リンク)
自分の死後のことなんて当人にはわからないし、孤独な人にとっては参列する人もいない、と考えたとき、葬式の意味を考えさせられるお話でした。皮肉な結末にも感じますが、いかにもショートショートっていう感じでもあります。(この票の参照用リンク)
やられました。確かにありそうな近未来ですね。ぜひ実現して欲しいものだと思いました。(この票の参照用リンク)
お話自体は正直この分量では説明不足な感じがしましたが、このお話の雰囲気は深みがあって、好きだなと思いました。技術の高さ、というか、書き慣れていらっしゃる感じもします。(この票の参照用リンク)
水のなかの小説。水が意識して表現されていて、小説全体もなにかくぐもったような印象があり、面白い。(この票の参照用リンク)
3、4日ほどたっているが、小説の終りのシーンをおぼえている。
、、、ので、推薦。(この票の参照用リンク)
よくわからないけど好き
よくわからないところが好き
どれだけ近しい人でも、理解できないことがある。(この票の参照用リンク)
出だし一行で、思い出した。マックのスマイル0ゼロ円。
まっとうなオチ、面白い。 (ま、忘れていたけど、、、)(この票の参照用リンク)