第161期予選時の投票状況です。10人より28票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
15 | 夜行船 | qbc | 7 |
2 | 金平糖と僕達 | 風花 立花 | 3 |
4 | 憧れの幽体離脱 | 前田沙耶子 | 3 |
6 | Death and Alive | 池田 瑛 | 3 |
11 | スクリャービン | 宇加谷 研一郎 | 3 |
14 | 体内時計 | 堂那灼風 | 3 |
1 | 宵待ち | たなかなつみ | 2 |
5 | ねえ、スタン | なゆら | 2 |
13 | えび天 | わがまま娘 | 1 |
16 | シューカツが終わるまで | 白熊 | 1 |
適度に気持ち悪い。子宮を貸すという発言とそれを褒める親。感情の排された、単なる形式としての家族、夫婦という記号。それでもお互いに許容しているように思われる、その関係性が理解しがたく同時に魅力なのだろう。(この票の参照用リンク)
こういうとりとめもない会話の連続って好きです。ただ、読めない字もあって素直に入らない部分もありました。前後関係からこんな意味なんだろうなぁ、と読み解きましたが、正しい読み方・意味を調べる気力はまだありません。何かが書かれているのではないけれども、確実に何かが書かれている。(この票の参照用リンク)
qbc作品に投票するのは、初めてかもしれない。
いいと思う要素を、具体的に一つ挙げれば、二部に分かれたそれぞれ締めの一文がおしゃれということ。
いいと思う作品について、どこがいいのか、具体的なことを書くのが難しい。
決勝は、この作品と前田さんのが上がると思う。もう一つは、わからない。
数あるqbc作品の中で、個人的な代表作だと思うこの作品と、新鋭の作品がぶつかって、どちらが勝つのか楽しみ。
ぼくは、内容の重いほうが好みなので、こちらに入れる予定。(熊)(この票の参照用リンク)
子連れ再婚というテーマを比較的静的な切り口で描いていて新鮮だった。読み手を惹きつける体言止めと、鮮やかな表現に魅了される。(この票の参照用リンク)
血の繋がらない新しい家族のロードストーリー。現代の多様化する家族像の一形態として地に足のついた説得力がある設定である。三人のキャラクターのなかでも、若く、しかしもうしっかりした大人ともいえる娘の描かれ方がいい。
また、「生涯全編が夜凪の航海」「そして場に闇」には主人公の孤独が読み取れる。彼にとって家族をつくるとはなんなのだろうか。書かれてはいない。(この票の参照用リンク)
たぶん書きようによっては相当気持ちの悪い作品にも成りうると思うんですが、「まあこれも一つの家族の形か」と納得させられてしまう奇妙な説得力がありました。(この票の参照用リンク)
家族というものをあらためて考えさせられる話でした。
遺伝子ではない。かといって、情に流される愛の物語というわけでもない。
「夜行船」というとらえ方に、なるほどと思わされました。
作品を通して、「夜行船」の使い方も効果的に思いました。
とにかく文章の展開の仕方の妙に心惹かれました。(この票の参照用リンク)
ふたりの会話に「ぼくらの七日間戦争」の宮沢りえを思い出しています。まぶしい感覚です。最初は選外だったのですが、不完全さに一票入れました。ここはいらないだろうとか、そんなこと考えながら読んでいましたが、上手ければいいというものでもないのかなと今は考えています。
出だしから「その選択肢は除外されるだろう」までは必要ないと思う。金平糖を通して色の世界を旅するような作品であったなら。(この票の参照用リンク)
読みやすい文章で、最後まで楽しく読めた(この票の参照用リンク)
qbc評の「感想を書けない水準」というのは、この作品に限らず同意できるのだけど、その中でこの作品は、伝わるように表せていないだけで、書き手が書きたいことを、深く考えていることがわかるものだった。上手に書いているようで、深く考えられていない作品より、こちらのほうがいい。
ぼくも、子供からお菓子を差し出される話を書いたことがあって、思うところがあるし。
どうすればよくなるか。
作品を半分に切って、後半を残して、前半を、書きたいことを整理して書き直す。すると後半も、直すところが出てくる。書きたいことは一つにして、それを表すのに必要な要素を、最低限に絞り込む。
思い描く漠然とした書きたいことを、なんとか書こうとする姿勢がなくなりませんように。(熊)(この票の参照用リンク)
やや物足りない。ただ空室の印象が残り続けて消えない。不気味でもあるし幸せとしてさらりと読み流してもしまえるし、ずっと考えているけれど答えは出ない。(この票の参照用リンク)
なんか嫉妬しているんですよね。この作品に。上手いとは思わないけれど、いいなぁとは感じています。これって結構大事なことで、小説の上手い下手ってのはあまり良く分からないけれど、上手く描いた絵だからって、その絵がいい絵だとは限らないのです。ただ、わたしには少し速過ぎるようです。(この票の参照用リンク)
勢い。(この票の参照用リンク)
夢の内容と現実、それらが内容的に旨く縫い合わされて居るような作品でした。(この票の参照用リンク)
生々しさがよかった(この票の参照用リンク)
物語が何層にも重なっていて面白かったです。
ん?ん?と思わされている間にどんどん展開していくスピード感も良かった。
ラストは何故かクスッと笑ってしまいました。(この票の参照用リンク)
喫茶去ですか。アンビエンスに付いて思いを致しました。(この票の参照用リンク)
151期からの宇加谷さんの作品を読んでいなかったので読んでみた。以前より、もっと好みの作品が並んでいた。
情報を詰め込もうと、作品の本筋にある情報を書き込むよりも、それを避けて、周りの肉付けとなる情報を描写したほうが、読み手の頭には情報量が多く感じる。この作品も、その具体例の一つだと思う。
宇加谷作品みたいなのを書きたいと思った。自分の作風は違うし、書けなくても、書きたいと思うから、書いてみたい。(熊)(この票の参照用リンク)
率直さ。(この票の参照用リンク)
実際の日常も時計に支配されて居るのかもしれません。(この票の参照用リンク)
違法パッチがあったら使いたくなるんだろうなぁ。
ディストピアの雰囲気を巧く描いていると思います。画一化された社会の描写が変にリアルで、(良い意味で)気味が悪い作品でした。(この票の参照用リンク)
そこまでチェックできるのであれば、もう「労働時間」で管理する必要はないのに、
という気はしましたが。でも、仕事に対する今の倫理観が存続するのであれば、
楽な様式だなとも思ったあたり、自分自身もいろいろと毒されているのかも。
違法パッチは欲しくなるでしょうね。楽しく読みました。(この票の参照用リンク)
「あの深々とした静寂の〜」がダントツでよかった。作者さんの作品は文字数のせいか物足りなく感じることが多いけれど、今作は全くそんなことがなく、素晴らしいと思います。(この票の参照用リンク)
ほのかだが強烈な飢え。(この票の参照用リンク)
語り掛けるような柔和な文体に、シニカルなユーモアが綺麗に載せられていて見事だ。発想に脱帽。(この票の参照用リンク)
流れるような文章で、グラデーションのように話が展開していって、楽しい。
この話にはこの文章の妙が合っていると思いました。
タイトルもいいです。アリクイというのは目を引くはずのエピソードなのに、
実は話の要点ではなさそうに見えるのがいい。最後にオチがあるんですが。(この票の参照用リンク)
微妙な関係性の男女が、男性側の視点から描かれている。一歩踏み出せないキャラクターが「エビ天」への投影を軸によく書かれている。
そう考える余地はそんなにないものの、女性側にはまったく違う感情・思惑があるかもしれないと思えるところもよい。(この票の参照用リンク)
自分よりは明らかに将来があかるそうな彼女へのささやかな報復。男性の女々しさがよく描かれている。(この票の参照用リンク)