第249期予選時の投票状況です。4人より12票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
2 | 運命 | Dewdrop | 3 |
5 | 強風 | アドバイス | 3 |
4 | 冗談好きな担当職員 | euReka | 2 |
7 | 共感 | 朝飯抜太郎 | 2 |
3 | すべてがPになる | 八木耳木兎 | 1 |
6 | 面白い話 | テックスロー | 1 |
和やかで、妙な説得力がある。
他に感想を寄せたい作品。
#1 世界シミュレーションゲーム
これ面白いんですが、詩ですね。
とびきりの曲を書いてもらってはどうでしょうか。
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転生ものと思わせない感じが面白かった。ルイ16世は貴族ではなく王族では、と思うが、王族としてしまうとそのあとがちょっと苦しくなるのが厳しい。独身貴族につなげるためにも主人公は貴族じゃないといけない。まあこんなことは細かいところで、全体としてまとまっていて面白かった。最後の一文は何度読んでも鮮やか!(この票の参照用リンク)
以前聞いた話で、「この子には水難の相がある」と言われて、子供を絶対に水に近づけさせないようにしていたところ、洗顔時に溺れ死んだ、というものがありました。運命には逃れがたいものがありますね。調子が良いときほど油断をしてはいけない、という戒めも読み取れますね。
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即興で書き上げたのではないかというような、出鱈目な展開と、硬質だが中身が柔らかい、カニとかエビみたいな文章。好き。よく読むとそんなに面白くはないが、全然面白くないという感じには思わせない文章力がある。
ラストのばってんの貼られた窓を数え始めて、数えなければならないと強迫観念に駆られる描写はすごく良かった。長ければもっと面白かったと思う。
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警官二人のやってることは面白くなかったのだが、強風に打ちつけられているビニール袋の描写がよく、読んで得した気持ちになったし、癒された。(この票の参照用リンク)
文章がスタイリッシュでかっこいい。「取り締まり警察です!」のセリフはいらないんじゃないかとは思う。内的衝動に駆られて窓を数える男は筒井康隆『虚構船団』に出てくるナンバリングをほうふつとさせた。(この票の参照用リンク)
どういう感想を持てばいいのか、突き放される感じ。好き……ではない。
人が望んで猫になる、という世界観はすごくいい。人猫変換施設という、身もふたもなくて怖くて、いい加減な感じもよいが、登録主とか、トラブルを気にする主人公とか少しリアルよりな所も好き。
最後の女性職員の最後のセリフでふんわりしたようでいて、冗談だったら怖い。妹が死んで、も冗談が言えるというのもよくわからない。(この票の参照用リンク)
何が本当で何が冗談なのかが分からない、錯綜した展開がシュールで面白かったです。
『世界シミュレーションゲーム』は思考が先走って、それが読み手に届いていないように感じました。すみません、『三体』は読んでおらず、お恥ずかしい限りです。
『共感』の末尾は「これはなんの冗談でしょう?」だったのでしょうね。冗長さが物語の味わいとなる場合もありますが、本作においては展開の理解を難しくしただけのように感じました。
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追う者と追われる者の、立場を超えた絆は、面白い。探偵の推理を誰も聞いていない、犯人だけが真面目聞いていて、応援すらしている、というのも面白い。舞台として、ざわざわした体育館を選んだのも理にかなってる。探偵の推理は合っているのか、間違っているのか…。惹かれて読んでいくと、推理は合ってる、そして演劇部照明の演出も完璧、この場面は、盛り上がる。しかし、胸いっぱいのあまりに噛んで終わる形では、私は満足できなかった。ここで笑ってください、主人公のはずなのにカッコ悪い僕らというテーマに共感してください、というのは従えなかった。
面白いことをやってる作品で、うまい。でも、最後は気に入ってない。(この票の参照用リンク)
陰キャにスポットライトが当たることの高揚感としんどさがよく表現されていると思った。自分と相手だけが答えを知っていて、それを言うタイミングが巡ってきて、うまく言えないもどかしさ。タイトルが「共感」というのもなんとも趣深い。気弱な探偵と根暗な犯人と、ついでに入れるとすべてを知ってなおスポットライトを犯人に浴びせ続ける演劇部照明係も、お互いの気持ちは痛いほどよくわかっているに違いない。これはいつしか読むものの共感性羞恥をも呼び起こす。大小あるけど、こういう経験がない人はいるんだろうか。(この票の参照用リンク)
題名の元ネタはもちろん『すべてがFになる』(森 博嗣)でしょうけど、それとの関連は全くなく、その題名を結末と見事に結びつけました。お笑いビッグ3の名前を合成した人物も登場し、これらが分かる人にはクスリとさせられる展開でしたね。…お笑いを志向する人は、人を笑わせることに喜びを見出す人のはずなのですが、そうでない人も出てきてしまうことは、その分野が流行ってしまったが故の業とも言えそうです。(この票の参照用リンク)
前半の、喉かな、心地良い休日の描写から一点して、緊張感に襲われる。左手の謎だけでなく、友人のように話すこの二人の関係性は何なのか。そもそも「面白い話」ではないだろう。ぽっかりとなくなった左手の空白のように、物語の中核が隠されたまま、話が終わる。
描写も構成もうますぎる。好き。
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