第248期決勝時の投票状況です。2票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
5 | 毒蛇 | Dewdrop | 1 |
7 | 海欲し | テックスロー | 1 |
再読しても、見事な落としっぷりににんまりさせていただきました。最高です。
『海欲し』は“海の干し牡蠣”なら、また最後の場面は、そのおいしさで心が海を泳ぐほどだった、という表現なら分からないでもない気もしました。それにしても、前半の情報の過度の詰め込みはやっぱり読みにくかったです。
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三作品どれもとても面白かったです。
「毒蛇」はオチまでの運びが完璧だったと思います。なんとなく分かっていたけど笑ってしまったのは、やはり話術に乗せられたんでしょうね。
「やさしい花火のつくりかた」は後半の語りで急激に作品の印象が変わりました。前半は「背景は知らないけどなんとなく読める」という具合だったのが、後半でSFとしての設定が明かされ、作品の質感のようなものが浮き彫りになった気がします。
「海欲し」は完全なファンタジーとして読みました。が、リアリティもしっかり確保されていて絶妙な読み心地でした。例えば足をキュッとしてしまうのは自分にも経験があり、とすれば足の甲を波の粒が滑っていったこともあるのではないか、と思えてしまいます。解像度の高さにこだわらず、全くのファンタジーだとしてもこれだけ鮮明に情景を想像させる筆力は見事だと思います。(この票の参照用リンク)