第191期予選時の投票状況です。6人より15票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
2 | 若人は我が物顔で森の中を練り歩く | 霧野楢人 | 3 |
5 | 電車にて | ハギワラシンジ | 3 |
8 | 火星小説 | euReka | 3 |
4 | milk pan | あお | 2 |
1 | てんとう虫 | トマト | 1 |
3 | 9448904390 | テックスロー | 1 |
6 | 五輪書 | 岩西 健治 | 1 |
7 | 終わらない国 | 塩むすび | 1 |
学生ヒグマ調査団ですか。隊員を叱り付ける隊長楠本や隊員皆に名前があります。最初のヒグマのエピソードも、タモギタケのエピソードもこの小説をいきいきとしたものにして居ました。(この票の参照用リンク)
話の内容よりも文体にこだわりがあるような書き方。あまり詳しくはないが、アメリカ文学っぽい文体が好きなのかなという気がした。そしてその「文体」を読まされているように感じられて、話の内容が頭に入りにくかった。
読んでいてあまりピンとくるものがないというのが正直な感想だが、文章はしっかりしていると思う。(euReka)(この票の参照用リンク)
なんとなく面白いところが面白い。わき上がるというか、文面から飛び出すというか、別に特別なことを書いているのではないけど、作品の膨張を感じます。(この票の参照用リンク)
ネット空間と現実空間が混ざったような状態(あるいは感覚)を独特の描き方で表現している。かなり粗い書き方ではあるけれど、言葉の鮮度を落とさずに書こうとしたらこうなったということかもしれない。表現の仕方に新しさや可能性を感じる。
「僕の部屋をRTする。」も、なんだかかっこいい。(euReka)(この票の参照用リンク)
文体が不健康だな、と思っていたら、髭も一週間剃っていないという不健全さ。退廃的な雰囲気とはこういう作品に対して使う言葉なのかなと思いました。(この票の参照用リンク)
具体的な駅の名前とか、携帯の名前、Twitterなどが登場して、ふわふわしていないところがよかった。暗く、疲れた感じがする。通勤電車というのは、殺風景だと思う。風景に溶け込む、ともまた違って、そもそも風景がない。立っている人は全部彫像。言われてみればそうだな。(この票の参照用リンク)
火星に行くことになってしまったエピソードもぶっ飛んでいますが、その火星での事情もすごい。逆転の構図ですが、小説を読むだけの作業に地球のノーベル文学賞に相当するものがもらえる。次のエピソードの金星編に続くみたいな感じもいいですね。(この票の参照用リンク)
一番は短編サイトを皮肉る内容でしょうか。読者はもっといると思いますが、実際、投票される方が少ないことを憂う気持ちはみんなが持ち合わせていると思います。たかが短編されど短編。(この票の参照用リンク)
小説のことを書いた小説や、それを嘆く小説ばかりだと、火星ではそれが正当な小説になるのだろうかと思った。それだけ小説の内容がありふれているのならば、日常では彼らは何について言葉を交わすのだろうと思った。読者に金銭が与えられる発想は面白いが、読書の作業については、明確な決まりがあるのだろうか気になった。極端な話、最初の1ページや1行でも読めば、すべて読んだと言ってしまっていいのではないか。読んだ、って言うだけでもいい。それで金がもらえるのにそうしないというのは、火星の作者はよっぽど時間がもったいないのだろうか。(この票の参照用リンク)
未熟な部分はあるが、主人公の心情をそれでも書こうとする意欲は感じられる。文字数からして、書き加える余地はあるので、それは今後に期待したい。(この票の参照用リンク)
不倫か浮気の話か。同じものを食べたら、いつかおんなじに、ということは、単に食卓を囲んで同じものを食べるということではないだろう。同じことを考えたい、同じ視座に立ちたい、という要求に近づくためミルク味のパンを買うというのは、その遠回りっぷりが、文学みたいでいいと思った。(この票の参照用リンク)
私は好きだなこれ。山があって落ちがなきゃいけないのが小説ではない。かといって冗長で詩的すぎるのもつまらない。この作品は特に大きな展開があるわけでもないけど、語り口が柔らかく読めてしまう。情景が浮かんで、何かしらの面白さを抽象的にでも感じたらそれは小説だ。(この票の参照用リンク)
こういう作品はどこからひねり出す物なのかわかりません。発想はあっても作品の形まで持っていくことが自分にはできないので、純粋にすごいなと思いました。(この票の参照用リンク)
生ビールが武蔵を生かして、戦いに向かわせているのでしょうね。アイツに辿り着くまでの自問自答、戦いに対する哲学などもよかったです。(この票の参照用リンク)
鬼と呼ばれる男と、悪魔と呼ばれる男がお互いの妻子を殺し合うという内容で、おそらくそれが繰り返される話。いわゆる〈憎しみの連鎖〉をテーマにするのはいいと思うし、その愚かさを伝えるのもいいと思う。しかし、単なる報復劇で話が閉じてしまっており、どこか物足りなさを感じてしまう。
とはいえ、物語の雰囲気はよく表現出来ていると思う。(euReka)(この票の参照用リンク)