第179期予選時の投票状況です。5人より14票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
11 | リリーはキツネのリュックになる | 宇加谷 研一郎 | 4 |
9 | 虫のこと | テックスロー | 3 |
6 | 四郎 | 岩西 健治 | 2 |
2 | 蝉の声 | なつ | 1 |
7 | 訪問 | かんざしトイレ | 1 |
8 | 誰も話さなくなった日の終わり | ハギワラシンジ | 1 |
12 | 冷蔵庫の物語 | euReka | 1 |
13 | アニマ | 塩むすび | 1 |
読後に自然と「面白かった」と声が出た作品。
キャラや世界観を魅力的に表現されており、物語として素直に楽しめた。(三倉 夕季)(この票の参照用リンク)
すごくいいと思う。しかし感想を書くのが難しい作品でもあるので、とりあえず思いついたことを書きたい。
リリーさんや目玉という不思議なキャラクターがよく描けているし、彼らが、人間の業のようなものを引き受けるという、醜く悲しい存在であることも大きな魅力になっている。私なんかは『妖怪人間ベム』を思い浮かべたのだが、それと似た悲哀がある一方で、最後、災難を引き受けたアクセサリーの持ち主に会いに行くという終わり方に、とても爽やかなものを感じた。(euReka)(この票の参照用リンク)
映像、シュールでどこかコミカルな雰囲気が好みだった。作者さんにしては、という意外性もある。(この票の参照用リンク)
純粋にリリーって何だろうと思えた。謎を感じたのはこの作品だけだったので。(この票の参照用リンク)
会社の中で精神的に行き詰っているような心理を描いたものか。
言葉の端々から「行き詰り感」みたいなものが表現されている点はいいと思う。でも、作りが粗い部分がかなり目立っていて、それがマイナスになってしまう。
冒頭の第1節は三人称なのに、第2節から急に一人称的になってしまうため読んでいると混乱してしまうし、第2節から第5節までの会話文のような部分では、いったい誰が誰に話をしているのかよく分からなくなってしまう。最後の方まで読めば、会話文の構成や全体の構成がどうなっているのかもなんとなく分かってくるのだが、あまり親切な書き方だとは言えないだろう。(euReka)(この票の参照用リンク)
ヒアリまでの書き出しが良い。書き出しでは一番惹き付けられた。(この票の参照用リンク)
すごく、やりきれない感覚が残る作品であった。[詳細は掲示板で](この票の参照用リンク)
話の内容やオチは好みが分かれ易いだろうが、昔話風の構成は個人的に引きつけられた。教訓が無い訳ではないし、話としての纏まりはあった。(三倉 夕季)(この票の参照用リンク)
記号化ブーム?
理不尽なことばかり押し付けられているにも関わらず、文句も言わずただ状況を受け入れていくという、主人公の異常な愚直さに惹きつけられるものがある。しかし主人公の愚直さはどこか異常であるため、その愚直さを単なる同情や共感で片づけることもできない。そしてこの作品は昔話風の話になっているが、よくある昔話のようにどこかに話が落ち着くわけではなく、主人公の異常さ(過剰さ)がどんどん際立っていくという展開になっている。その趣旨は理解できるのだが、結局最後まで主人公は記号化の世界に囚われたままになっている感じがして、そこがちょっと腑に落ちない。記号化はあくまでも表現の手段であって、目的ではないと思うからだ。この作品は、物語を記号化することが目的になってしまっているように見える。(euReka)(この票の参照用リンク)
最後の「確かに、感じている」という文章が無かったら投票しなかった。その文があるだけで、この作品が報われている用に感じた。(この票の参照用リンク)
相対的には評価してもいい作品である。[詳細は掲示板で](この票の参照用リンク)
敢えて短く纏められた話だろう事に潔さと意志を感じられるのだが、同時に勿体無くも思う。タイトルの選び方や文章にセンスを感じられるので、期待も含めて選びました。欲を言えば折角の1000文字サイトなので、文字数を出来るだけ其れに近いもので見たかった。次回作があるならば、その辺りに期待したい気持ちを込めて。(三倉 夕季)(この票の参照用リンク)
物語をフィルターにした作者の内面の描写なのではないのであろうか。[詳細は掲示板で](この票の参照用リンク)
自我と世界のありかたみたいな点で、ああそういうものかもな、と妙に納得させられた。うまいと思う。でも好きじゃない。たぶん、自己肯定として描かれた自己肯定に対する違和感のせいだろう。教科書的というか。(この票の参照用リンク)