第153期予選時の投票状況です。7人より15票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
14 | カフカフ | euReka | 5 |
11 | ハウ・トウー・ボーーン | 宇加谷 研一郎 | 3 |
15 | この言葉はあなたに読めますか? | qbc | 2 |
16 | リヴァーオブサンド | キリハラ | 2 |
5 | 食べられた男 | 岩西 健治 | 1 |
8 | かの声 | 三浦 | 1 |
13 | 目撃者 | たなかなつみ | 1 |
ユーモラスな話だと思って読み進め、どんどん広がっていく物語にわくわくし、
最後にすとんと収束しました。イメージも描写もまとまった綺麗な話だと思います。(この票の参照用リンク)
唐突な投げかけのようなおわり、が良い。読者も「違うんじゃね?」と想像を膨らませることができる。(この票の参照用リンク)
文中に無駄が無く一気に読めた。一票。(この票の参照用リンク)
寓話。
変にひねらずわかりやすいところが好い。
(またしても国、国民だ)(この票の参照用リンク)
どことなく哀愁を感じさせる。言葉を介さないからこそ伝わるカフカフの悲しみが好印象。(この票の参照用リンク)
自分の中で一番わかりやすかったかな、ということで。あぁ、そうそうわかるわかる、みたいな。後は、タイトルと自分の印象と一致していたので、そういうインパクト?みたいなものも含めて。(この票の参照用リンク)
メタフィクション。
底がぬけてからっとしている。『こころ』を選んでくるところも好い。(この票の参照用リンク)
ゴミ人間の書き方が上手い。かつ、そんな主人公の行動が理解できてしまう悲しさ。いいところを突いてくる。(この票の参照用リンク)
「はにかみ」という言葉についての例文と、その解説という構成。そして「はにかみ」という言葉の背景にある社会的意味についての考察――それ自体は面白いと思う。
しかし、「私はこの言葉の愛好者です。奇妙で良い。」など、文章の端々に「上から目線」が目立つ。まるで自分自身は、その現象の外にいるという感じだ。
でも、この作品には緊張感がある。単に趣味で書いているだけではないだろう。(この票の参照用リンク)
仕事上の先輩後輩の一場面から、一気に「言葉」に跳躍して国家、国民に着地するディストピア小説。
理屈っぽいところが古めかしくて好い。(この票の参照用リンク)
すごく好きです。海振の描写とそれに拠る町のありよう、
住人の営みが綺麗に組み立てられ、そこに烏が綺麗におさまり、
それぞれのピースの組み合わせがとてもよかったです。(この票の参照用リンク)
端正な小品。旅に出たくなる。(この票の参照用リンク)
最後の一文ですべてがつながって、腹にストンとくる感じがよかった。読後も残る根本的な疑問が気になる。(この票の参照用リンク)
畳みかけるような文章に読まされました。記憶は幻想。幻想は記憶。その狭間。
監督官や主人公の状況や声の主の意味はいかようにも読め、
いろいろと考えながら読むことができ、楽しい読書体験でした。(この票の参照用リンク)
限りなく詩に近い書き方だと思うが、「何かを強制され、暴力を振るわれている」や「自身を表現する道具として(言葉を)使いこなす能力はとうの昔に失った」という状況(出来事?)が設定されているので、一応、小説として認めよう。……これもまた強制かもしれないが。
言葉はあふれているのに、それを表現することがいかに難しいことか。その点については分かるような気がする。そして逆に言葉を巧みに操れるとしても、それが本当に自分の発すべき言葉なのかどうか常に不安がつきまとう。
しかし、それでもなお言葉を発せずにはいられないのが人間だとも思う。(この票の参照用リンク)