第208期予選時の投票状況です。6人より14票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
3 | 惑星ナイーヴ | テックスロー | 3 |
4 | カーピス将軍 | ハンドタオル | 3 |
7 | 始まりの物語 | えぬじぃ | 3 |
2 | 片凝り | 絲 | 2 |
1 | 名探偵朝野十字の妖精課題 | 朝野十字 | 1 |
5 | マンデラマワンの生態について | ゼス崩壊 | 1 |
6 | ガーネット | わがまま娘 | 1 |
相変わらず切れ味抜群なワードセンス。
テンプルタトルって彗星の名前なのですね。調べてみるまで全く知らなかった。「オリオン座から少し離れた」と具体的なイメージができるところがいいなと思いました。(この票の参照用リンク)
作者の朗々と朗読する声が聞こえてくるようで楽しかったです。もちろん投稿前に朗読しましたよね?(してなかったらそれはそれで楽しい)
リズミカルにテンポ良く、そして少し寂しいところが好き。(この票の参照用リンク)
リズミカルな言葉が作品のちょっと暗く幻想的な雰囲気を引き立てていて、詩的で美しい作品でした。(この票の参照用リンク)
自分の上司だったらたまらないが、魅力的な人物に思えるのは描写がとてもしっかりしているからだと思う。地の文で堪えられないように「ボケ」という言葉が出てきたのがとても微笑ましい。(この票の参照用リンク)
軽快で明るい語り口。
カーピス将軍という魅力的な人物の手触りがしっかりある。
カーピス将軍の二つの台詞のうち「貴様の足から蜂蜜を絞り出してやる」はカーピス将軍の狂気が、「誰だ電気を消したのは」はカーピス将軍に対する周囲の想いが感じられて適切と感じた。(この票の参照用リンク)
宮沢賢治のマイナーな短編にありそうな、コミカルさと残酷さが個人的に好みでした。(この票の参照用リンク)
経験というのは何度でも何度でも物語を通して反芻できる。新しい言葉を覚えたとき、新しい人に会ったとき、新しい経験をしたとき、もしくは何も経験しなかったとき。(この票の参照用リンク)
いかにも千字短編といった感じのする作品で、むしろそこが好きです。最後の一文が壮大で、広がりに満ちているところが良いです。(この票の参照用リンク)
話を人に聞かせる時に、どう喜んでもらおうかと思うことがよくあるので、とても共感を覚えました。物語ってこうやって作られていくのでしょうね。(この票の参照用リンク)
個人的に、208期は独創的な作品が多くてとても楽しめました。これぞ短編!という印象を受けました。
『片凝り』について
読みにくいけど面白い。肩凝りという状態は、誰とも共感しえない孤独を表した言葉なのかもしれない。
孤独を感じ、自立しえない状況が「凝り」ならば、終盤で彼女の凝りが彼に伝染していく様子は「片凝り」が「両凝り」になったようで、おかしくもあり恐ろしくも感じました。(この票の参照用リンク)
『惑星ナイーブ』はリズム感がよく、夜空を見あげて星を思う様がとても美しく感じ、『名探偵朝野十字の妖精課題』は優秀な人ほど謙虚であるという描写が美しく感じられ、選択を迷いましたが、本作品は著者のスタイルである、旧仮名遣いによって性的状況をうまくほのめかす描写が一幕の舞台を美しく際だたせているように感じました。(この票の参照用リンク)
「私たちは案外たくさんいるよ」という箇所が好き。妖精の気まぐれさがよく表現されていると思った。(この票の参照用リンク)
情景描写がとても綺麗で憧れる。そしてそれがわざとらしくないところがとてもさらに羨ましい。
紙の上の活字として、お酒を傾けながらずっと読み続けたい文章。(この票の参照用リンク)
今回はどの作品も甲乙つけがたかったのですが、本作品は末尾で登場人物が光差す道に歩んでいく様が見え、惹かれてしまいました。(この票の参照用リンク)