第186期予選時の投票状況です。4人より10票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
8 | 日記的なこと | qbc | 2 |
10 | 忘れ物 | euReka | 2 |
1 | 自業自得 | さばかん。 | 1 |
2 | おじあく戦争の後に | shichuan | 1 |
3 | ファンシー | 5895 | 1 |
5 | ExpandAI | テックスロー | 1 |
9 | 春はロマンチック | 宇加谷 研一郎 | 1 |
11 | Fade Away | 塩むすび | 1 |
「すばらしくない?」や「新人の、勉強できます系の男の子とかに」など、読んでいる側にある種のノリを押し付けてくる感じがあまり好きになれない。
内容に関しては、まず前半は、「新人の、勉強できます系の男の子」といったように相手を小馬鹿にしているのに、その小馬鹿にしている相手に見くびられたくないから資格を取るという理由がなんともショボすぎるし、それに同調している主人公もショボい。
後半は、「肉体関係にはならないという誓約書を、大笑いしながら書いた」という部分が少し面白いと思った。(euReka)(この票の参照用リンク)
性交と湿気かな。物語に漂っているのは物語の湿気なのか、性交からくる湿気なのか、分からなくなった。日常感のあるループが、唯一ある作品のように思う。(この票の参照用リンク)
災害の話ではあるけれども、ほっこりした。「子ども」は主人公を守ろうとしていたのか、
部屋を守ろうとしていたのか、その部屋に住むヒトを守ろうとしていたのか、
ただ単純にボールを作るのが楽しかったのか。いろいろと妄想できて楽しい。(この票の参照用リンク)
震災という時事であったり、構成であったり、物語性であったりは、否定する余地はない。他の作品が自己投影であったり私小説的であったり、解説的であったりする中において、相対的に評価は高いと言わざるを得ない。(この票の参照用リンク)
青春時代の孤独は、若い純粋さがある分、ヒリヒリする。(この票の参照用リンク)
組み合わされる個人と国との対比による「物語である歴史」の帰結を面白く読みました。
淡々とした筆致が、「事実」と「物語」とのズレを記述するのに効果的だと思いました。
最終段落の描かれ方が好きです。「ざらざらした地表」のイメージが最後に残ります。(この票の参照用リンク)
漫画やアニメにありそうな展開で、そういう漫画的な話だと思って読めば、それなりに楽しめると思う(個人的に嫌いではない)。しかし、物語の入口部分を書いているだけなので、これを一つの作品として読むと物足りなさを感じる。
それから、「まさかと思い窓越しに看板を確認するとopenの文字が光っている」という部分が分かりにくい。要するに店の外からみると看板がcloseになっているということなのだろうが、少し考えないと何のことか分からない。
あと、似顔絵の説明をする部分も、「いつも通りの甘いタッチ」といったり「写実的」といったりで矛盾した説明になっているように思える。写実的で甘いタッチの絵というのが上手く想像できない。(euReka)(この票の参照用リンク)
イメージの飛躍。あるものとあるものをぶつけて、そこに発生する何か。序盤の部分が実はパンダの描写だったのかと、読み返してみても、やはり、碁石のことであった。ただ、囲碁ではないようで、序盤の物語が何を示しているのかは気になる。中盤では性交のイメージを連想させる。機械的な序盤と、非機械的な終盤、それをつなぐ中盤の性交のイメージは、やはり、パンダを連想するにふさわしいし、生々しい感じがいい。(この票の参照用リンク)
ようするに、「従業員」が身体を売っていたという話を書きたかったから書いたというように読めた。他の部分は前振りや締めとして書いただけであり、わざわざその他の部分を書かなくても従業員の話だけ書けばいいような気もする。つまり、構成がまわりくどいということだ。
「従業員」の話に関しては、ただ絵を描くためだけに身体を売る商売をしている男性を呼んだというアイデアは面白いと思うが、そこからさらに飛躍する何かが欲しかったなと思う。(euReka)(この票の参照用リンク)
すごくよかった。死者というものがいかにして死者なのか、納得し堪能しました。
話の軸にネズミが使われているのも巧み。押し寄せる死のイメージに浸されました。
黄色が効果的に使われており、やはり死を扱う『黄色い雨』を思いだしました。(この票の参照用リンク)