第136期決勝時の投票状況です。8票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
1 | あたし | まんぼう | 2 |
5 | 仮面 | 豆一目 | 2 |
9 | はいたか夢路 | 吉川楡井 | 2 |
15 | ブラックアウツ | キリハラ | 1 |
- | なし | 1 |
うーむ、予選時に票を入れて居ない作品かもしれませんが、今はこれが最高だと、まああくまで相対的な評価ですが、思いました。(この票の参照用リンク)
女性側の心情が分かりやすかったです。気持ちのない体だけの関係にも色々あるんだと感じました。(この票の参照用リンク)
題名から引かれて読んでいて、すっと入って来ました。面白かったです。(この票の参照用リンク)
読み終わって、面白かった、という感想を持ったので。(この票の参照用リンク)
どの作品に優勝してもらいたいかと言うちょっと打算的な感じで考えた時にやっぱりこの作品かなと。
決して読者に媚びない姿勢と言うか、こういう文章を伸び伸びと書くのはさぞ楽しいだろうなーと思います。
全作品にコメントしたいんですけど時間が無いので取り急ぎ。(この票の参照用リンク)
相変わらずこのひとの作品は捉えきれないのだけれど、選ばれる言葉の美しさ、そこから薄らと立ち上るイメージが印象深かった。読んでいて楽しい調子も効果的だと思う。
#15 ブラックアウツ
猫だなと思った。短編は猫派が多いのだろうか。かくいう私も猫派ですが。
描写する作者の目の細やかさを感じ、滅びゆく猫文化が漂わせる無常感は好みではあるが、もう一押し足りない。
#7 親戚付き合い
あ、付き合いってそういう意味かと。なんだろう昼ドラ的というかこういう人間関係自体がすでに入っていけないのもあるし、人間関係を図式されてもなあと思う。
#1 あたし
ところどころにひっかけがあって、少しずつ話がずらされてくみたいな、そういう仕組みはちょっと新鮮だった。でも肝心の中身は可もなく不可もなくて残念。
#5 仮面
これも昼ドラ的? #7と比較すると視点を一人に絞って内側を描こうとしてはいるけれどまだちょっと足りてない感じ。
#6 ごめんねのなみだ
「心で泣く」を描いてください。
#8 コミュニケーション
ひたすらに肩をぶつけてくる男というのは、読みようによってはすごくシュールで面白い。けれどそのシュールな感じは「ただそれだけなのだ。」という切実さと明らかに一致してなくて、その不一致を楽しもうというのはちょっとレベルが高い。どこをメインにしたいのか判然としない。
#12 最後のデザート
迷った。毎度ながら入りの引き込み方が悔しくなるし、表題のデザートの描写が秀逸、くだらないと自覚しながらの会話から滲む退廃もさすがという感じ。オチが少し弱くてデザートの描写のあたりが勝ってしまっている点と、「wは笑っているよというメッセージだった。」という説明は必要ないと思った(一回りして面白いけど、それでも)。(この票の参照用リンク)
最後のデザートかブラックアウツか。
最後のデザートは直接的な表現で最初は「うっ」となるんだけど後半の流れはとてもいいと思った。
ブラックアウツは文章が固くてもう少し遊びがほしいところなんだけどそういう狙いもあるのかなと思って読むとそれはそれで面白い。
ほんとに僅差なんだけど好みで猫のほうに。
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qbcです。「なし」です。
面白いのがなかった。
興味を持って面白く読もうと思えばなんでも面白く読めるから、正確に言うと、こっちがぼーっと読んでても面白いな、と思える内容の作品がなかった。
「ブラックアウツ」は「餌皿」とかそうゆう言葉遣いは面白かったけど、猫じたいへの踏み込みが浅い感じ。見た目の話が多いからかな。
「親戚付き合い」は、「家康」とかそういうワードが面白かったし、何か機械がコピペで構成した無意味な話のようで、そこも良かったんだけど、びっくりするほどではない感じ。
「あたし」は、ああこういう感じの人いそうだなあ、って思った。でもそれだけだったんだよなあ。例えばこれすごいよーって言って人に紹介するほどのパワーがない。
「仮面」は、「町村市子」とか名前が変で気になるなーって感じで、でもそれだけだった。
「ごめんねのなみだ」は、ああこういう感じの人いるかなあ、って思ったけど、これもそれだけ。ストレートなものがつまらないわけじゃないけど、こういう、ありがちなものをどう違った形でとらえるか、ってことのほうが面白いと感じるんじゃないかな。
「コミュニケーション」は、これもありがちな話で、こういうこともあろうか、と思ったんだけど、結局新鮮味がなかったのかな。
「はいたか夢路」は、こういう文体がそもそも楽しめない。
趣味であったり、あーこういうの前に読んだことあるな、とかで面白いかどうかは「個人的なこと」以外の何物でもないから、万人に面白いと思われる質を作り出すのはそれはそれは難しいことなのだろうなと思うけれど、でも、困難だからこそ、そのトライが「作者にとっての面白さ」になるんじゃないのかなと思う。
私、優勝した作品が、自分自身の中で全部好きというわけではないし、むしろ自分の中で面白いなと思う作品は負けることの方が多い。短編の投票は当然ながら、その時投票した人の好みなだけだから絶対でないことは前提なんだけれども、そういう個々人の好みとかそういう理屈を超えた力を持った作品が出てこないかな、と思っています。面白いものが読みたい、切にほんとうに。(この票の参照用リンク)