第117期決勝時の投票状況です。11票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
5 | インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア | わら | 6 |
17 | 猫川俊太郎の死 | euReka | 3 |
14 | 密閉信仰 | 朝飯抜太郎 | 1 |
- | なし | 1 |
今期はなんといってもこれだ!(この票の参照用リンク)
音の感じとか。目の前にヴァンパイアがいるような感じだったのが一番ですね。(この票の参照用リンク)
『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』
とにかく読んでいて楽しかったです。語られるエピソードの面白さもさることながら、テンポのよさとか言葉の選び方とかうまいなあと思いました。いい意味で力が抜けているのもよかった。
『密閉信仰』
題材としては一番好みなんですが、おしい、という感じでした。後日談として理由を並べられても、理由はいくらでも後付けできてしまうから「本当にそう思ってるの?」って疑いがつきまとう。そうするとオチも弱くなってしまうのかなと思いました。
『猫川俊太郎の死』
「私の子宮を縦に切り裂くジッパーを恋人のように優しく下ろした。」はいいなと思ったんですがそれ以外は響いてこなかったです。(この票の参照用リンク)
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」
アイデアが面白い。切れ目なく流れるように話が続き、段落を入れる隙を作らない手法も見事。
文句なし。
「密閉信仰」
描写が丁寧で起承転結がはっきりしているのは好印象。
ただ結末がありがちか。段落で一時下げをしていないのもマイナス点。
「猫川俊太郎の死」
文章は上手いが主題を曖昧にしすぎだと思う。
時事ネタに欠かせない切れ味の鋭さが感じられない。(この票の参照用リンク)
♯5
読者に、一切考える余地を与えず話を進めて行く技法には感心した。爽やかな情熱というか、決して嫌いじゃない感じ。でも千文字だから成立しうる、一発芸かな。
♯14
物事を達観してるつもりだけど不安を抱えている登場人物がいて、何も知らない主人公がある物語に接触しながらとんでもない秘密に遭遇して、ビックリするという話。上手く出来ていますね。
♯17
これを書いていた頃は、ただ絶望の中をさ迷うしかありませんでしたが、東京の官邸前巨大デモを知った後は、心の風景が一変しました。これはすでに時代遅れの小説であり、ただの記録です。
(euReka)(この票の参照用リンク)
確かにおもしろかった。だが、
どこかですでに読んだことがあるような読後感で、とくに、300年かかってここまできた(地方都市)と、いうのはそのまま、あったような気がする。(なかったらごめんなさい。)棺おけを担いで歩くわけにも行かないってのは笑った。現代・現状に触れる枕が必要なのではないだろうか? 読者の今日の生活に触れるという意味です。(この票の参照用リンク)
5、インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
よく練られていると思った。読んでいて無理が無い。
痒いところに手が届く。そんな印象。
ただモチーフ自体にはそこまで新鮮さは感じられなかった。
こういう作品の存在は大切だと思うんですけど、どうしても「あー笑えたな」から先には行けないのかな、と。
14、密閉信仰
読み返して思ったんですが、凄く上手く出来ている。
会話の流れで自然に物語を進めていく手法は見事。
短編としてのお手本というか雛形のような印象を持った。
ただ、他の方が散々言われてるようにオチの弱さは目立つ。
何と言うかこの作品を読んでいて、この方はまだまだ手の内を隠していそうというか、もっと面白い作品が書けるんだろーなーと感じたので、今後の作品も楽しみにしてます。
17、猫川俊太郎の死
全体を通して温度を感じられたのが良かったです。
猫になりたい。(この票の参照用リンク)
予選でも入れたので。うーむ評価は難しい所ですがよく出来て居ると思います。(この票の参照用リンク)
三編の中から迷って「猫川俊太郎の死」にしました。
特に秀でるものを正直感じられずに、自分の好きな落としどころに近いものをと。
「警察は勘弁してください。」
※ください。の現実に引き戻す力があまりにも強すぎて文字全てがザルから流れ落ちる悲壮感を感じて。
「とん、と置いた。」
※続きを想像させるので一番好き。ただ、ありきたりなのかとも。
「私は、猫になりたい。」
※正直、なくても良かったのではとも思う。
「私の子宮を縦に切り裂くジッパーを恋人のように優しく下ろした。」で簡潔しているのではないかと。
あー、結句どれにも決められないのか。(この票の参照用リンク)
『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』『密閉信仰』『猫川俊太郎の死』 三作品を比べると『ヴァンパイア』だけが一人語りの書き方を取っている。他二作品は一般的な小説の書き方で、地の文と台詞で書かれてある。これをどうとるか。一人語りは、よほど語彙に豊富で話がうまくなければならない。今回の物はそれに足りなく、人物が吸血鬼一人ということもあり単調だった。『密閉信仰』と『猫川俊太郎の死』のどちらに軍配を上げるのか。ざっと読んでみて『密閉信仰』のほうが円滑に展開している。『猫川俊太郎の死』は、主人公の思いがよく分からないかった。また死んだキャラクターと会話を始めたのが気になった。ただ『密閉信仰』も伴侶を殺した理由が省略されていて、殺人の衝撃性のみを売りにしているように思えた。勿論1000文字では書かなければならないいくつかの事柄を省略せざるを得ない。私の、ここがもっと知りたいという気持ちは欲張りなのだろうか。(この票の参照用リンク)
5 インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア わら 7
あははおもしろい。
14 密閉信仰 朝飯抜太郎 5
空気の缶詰というアイディアはすごくおもしろかった。
17 猫川俊太郎の死 euReka 5
ねこが夢見に立つ話はいつもすごく好き。(この票の参照用リンク)