第70期決勝時の投票状況です。12票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
17 | 熱海と現実 | 戦場ガ原蛇足ノ助 | 7 |
13 | キュウリ | 森下紅己 | 4 |
18 | エレキ発電所映画祭 | るるるぶ☆どっぐちゃん | 1 |
この作品を選びます。冒頭の言葉も、最後の科白も好きです。(この票の参照用リンク)
「誰もがみな理想の自分〜」という始まりにサラリーマンをやっている身として共感を覚えました。
通勤途中、実際には行けもしない夢の様な逃避先として、今は廃れてしまっている熱海としたところと、それに網タイツを合わせているからか、まるで白昼夢の様な雰囲気が出ていて個人的にはとても好きです。
最後に同僚という「現実」に捕まってしまう終わり方もすっきりしていていいですね。
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『キュウリ』はあれはあれで持ち味だと思いました。今後に期待。『傍ら』は読み直してみても、よそよそしさしか残らなかった。『エレキ』、いつもどおりにいい感じに壊れた世界でした。
でも今回はこの作品で。
三鷹に住んでいるはずなのに西日暮里方面から通うのを月曜朝に見かけたら、それは何か事情があるはずで、想像してしまうと気まずいなあ、と。(この票の参照用リンク)
「傍ら」は読んでいてさっぱりおもしろくないし読後感も何もない。何の感慨もない。
「キュウリ」はオチの仕込みはいいと思う。けれど書き方が稚拙。センテンスとパラグラフについて少し勉強した方がいい。
「エレキ発電所映画祭」と「熱海と現実」で迷った。この二作を並べて考えるのは難しかった。仕方がないので、今期唯一初読で笑った「熱海と現実」を推すことにした。(この票の参照用リンク)
『エレキ発電所映画祭』は、断片的に配置された言葉たちが、最後まで全く繋がらないまま終わってしまい、理解できなかった。読み手に伝える気があるのかどうか甚だ疑問に思う。
『熱海と現実』は良かった。感想略。(この票の参照用リンク)
決勝に残っているものでは迷わず本作。
「傍ら」介護モノは食傷気味。
「キュウリ」品の無さが半端。予想以上の展開はない。
「エレキ〜」荒唐無稽な内容を荒唐無稽な文で書かれても理解できない。(この票の参照用リンク)
ごく普通の日常の描写しかないようにも見えますが、最初から最後まで熱海と網タイツという芯が通っていて、だから読んで面白いと思えるようにできあがっているのだと思います。
三鷹から池袋に出社する人と西日暮里で出会う通勤経路とは、どういうものだろう。(黒田皐月)(この票の参照用リンク)
笑えた!!
日頃文章読まない私にも、情景が創造しやすく読みやすかったです。
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あんまり関係ないけど第10期に『手術』っていう下ネタなんだけど優勝してる作品があるよ☆(この票の参照用リンク)
介護の話は強い女というがこれを強いとあらわすにはユニークすぎてもうちょい前から強いって入れてけばと思った。 戦場さんとるるるぶさんはいままで通りをいままで通りにやった印象。戦場さんは地名をだしたりしているがあたらしいかなだけどその戦略軸が言葉のミスマッチからにじむ日常の非連続性というの変わらないのでは。るるるぶさんはよりきりつめられてきたようにおもうが百体の価格とかやはり一人作業の小説では他の領域に比べてより面白いサンプリングは無理じゃないだろうか。無理を通してこそ道はひらけるのかもしれないが。 キュウリはシンプルなんだが論理性があってこれはみがけばひかるたまだろう。書きつづければどこ行くかわからないが先へ行くだろう。行かないかもしれないけれど。あじわいは下世話で汚水じみているがてらいというおちいりやすいえげつなベースメイクはない。 まちがっていたらすまないがどうぞ自演はするな。中年ならキュウリよりナスだろう。あるいはポルチオオリエンテッドゆえにキュウリか。(この票の参照用リンク)
飾り気がなくて読みやすい。意表をついた感じがあり、他の作品と違って目立つ。間違えればただの下ネタになるところをおもしろおかしく演出出来ているのが、いいところだと思う。(この票の参照用リンク)
なんとなく、作者が想定している「読んでもらいたい相手」に私は入っていないような気がする。デザイナーの集まるバーに半そで半パン姿で入っていって「握手してくらさい!」と言っているのが自分である気がする。作者が従来の「小説」そのものを壊して、新しい形式をつくろうとしているのに、私は古い価値観でこの作品を解釈しているような気がするからだ。
だが、作者の選り好みをこえて、この作品は作品として自立している気がする。というのは、物語が好きな私の固定観念が根っこからゆさぶられている気がするからだ。ひとつだけフレーズをあげると、
「太陽王先生の家にはクーラーが千台もあったって」
こういったフレーズは、意味わからないけど、何か気持ちいい。
もう少し時間がたって読み直してみたいと思いました。
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