全投票一覧(日時順)
第235期予選時の投票状況です。7人より16票を頂きました。
2022年4月30日 17時44分50秒
- 推薦作品
- 電子海(Y.田中 崖)
- 感想
- 心地よい世界の広がりがあり、安心感がある。
他の感想も書きたいのがあるので少し。
#3「二月十四日」
このタイトルが「今田耕司」だとバランスが取れてると思った。
吟硝子さん、アドバイスさん、今田耕司さんすみません。
私には甘々だった。
#2 純白雪姫
たぶん同作者の作品の「シンデレラックス」が踏まえられていると思う。男性を排除した女性の幸せを描いたシンデレラックスに、男性視点を混ぜてきてるところがいいとおもう。「誰が書いたか」を考えずに面白さを説明することができない。(この票の参照用リンク)
2022年4月24日 21時24分40秒
- 推薦作品
- 二月十四日(吟硝子)
- 感想
- 短さの中に、流れるように二人の時間が、そして現在の心が流れている。
最初読んだ時、過去と現在が混同してよくわかっていなかった。読み返すと、現在ー過去ー現在として、きれいにまとまっている。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- はぐれ島(志菩龍彦)
- 感想
- こういうの好き。
社員旅行とかロレックスとかの現代日本の無人島への漂流譚から、閉じた世界の、ホラーとSFの世界線に遷移していくのが面白い。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- 電子海(Y.田中 崖)
- 感想
- 窓もドアもない喫煙室で、並の音を聞きながら、エメラルドグリーンの海を眺める二人のおっさんの図が、とても開放的でよかった。おっさん、(排他されつつある)喫煙室といった、閉鎖から解放へのギャップが良い気がする。
良き。顔に靄がかかっているのも画像処理されてるんだろうか。(この票の参照用リンク)
2022年4月23日 16時33分13秒
- 推薦作品
- そういうこと(わがまま娘)
- 感想
- 時間を完全に忘れて、ひたすらスマホをいじり続けている同居人という設定が面白いと思った。
マッチングサイトにはまりすぎてそうなっただけの話なのだけど、同居人が少しずつ異常になっていって、部屋から消える?という展開が妙で、ふわふわしたような変な気持ちになる。(この票の参照用リンク)
2022年4月23日 13時5分11秒
- 推薦作品
- 今田耕司(アドバイス)
- 感想
- 私は何を読まされているのだろう、と思いながら読んだ。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- あと6センチの夜(朝飯抜太郎)
- 感想
- 冒頭のアルゼンチノサウルスといい、読み手の意識のずらし方とか、見せる部分と見せない部分の選び方にセンスを感じる。
登場人物が二人なのでどうしても語り手が犯人に思えてしまうが、たぶん違うのだろう。少しもやっとしたが、これは読み方の問題。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- はぐれ島(志菩龍彦)
- 感想
- 時計という比較的地味なアイテムで違和感が演出されており、衝撃はないが妙なリアルさと異質さが際立つ。自ら預かり知らぬところで何人もの「私」が流れつき死んでいたという歴史が、時を刻む時計(しかもロレックスだ)によって裏づけられることの恐怖。さらっと読めてしまうが、改めて思い返したときの印象が強かった。(この票の参照用リンク)
2022年4月17日 16時36分48秒
- 推薦作品
- 子どもを買って育てる(euReka)
- 感想
- 値段が安いから子どもを買うという理屈と、その後子育てにかかる時間とコストという矛盾。子どもを持たない選択肢に挙げられる時間とお金が解決して、果たして子どもを持つ人がどれくらいいるのかという素朴な疑問。さらに作中の子供は「しっぽや角が生えてて」「俺のことをずっと睨んでいる」ので、かわいげというのも疑わしい。「かわいいね!」と愛情を注ぐ母親は後付けに突然現れてそして交通事故であっけなく死んでしまう。それでも子どもを育て続ける。金を払ったことや、命に対する責任などではないだろう。子育てみたいなもの、はっきり言ってなんとなくでいいし、気まぐれでいい。ずっとずーっとそうやって子育ては行われてきた。愛もあればきらびやかだろうし、ある程度モチベーションにもなるだろう。でも、それがなかったからと言って、子育てができないわけがない。子育てや、子を持つことに意味を持たせすぎてるような現代にすごく素直に響く。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- 今田耕司(アドバイス)
- 感想
- 確かに今田耕司バラエティでの裏回しはあらゆる出演者に意味を与えるという意味で何か超越的なものを感じる。生命の完成形というのが今田耕司そのものではなく、「バラエティの平場における今田耕司の佇まい」という点がフックなのかなとかってに思った。「俺今ゾーン入ってるわー」と自然に思う今田耕司の姿が見える。「あの時俺ゾーン入ってたなー」と打ち上げで飲みながら回想し、しかし後輩を立てる今田耕司の姿が見える。知らんけど。「吉本芸人の集団ノリ」は、「吉本芸人の団体芸」のほうがしっくりくるのではと思った。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- 二月十四日(吟硝子)
- 感想
- ありがちな筋立てだけど、全然そう感じさせない全体の雰囲気が好き。特に第2段落の生活感、ミントの香りや描かれていないがラム肉のにおいや、テレビの声が作る生活感がしっかりと物語を補強していて、最後のサゲが来たところで物語の大筋がひっくり返らないようにしているのが素晴らしい。こういう丁寧な物語は悲しさを無駄に全面に出したりしないのがいい。
その他気になったもの
#5 あと6センチの夜
轢死した先輩との漫才のようないちゃいちゃに、クレイジーさを感じた。「奇跡的に原型を留めていた彼女の穏やかな表情」から逆読みしてしまうのは「当たり前のようにぐちゃぐちゃな四肢」で、事故の残酷さを勝手に想像してしまってるだけだけど、ラノベっぽいやり取りが進めば進むほど、そのぐちゃぐちゃが頭に浮かんでなんとも。
#8電子海
私があまりSF慣れしていないため、後半はあまりついていけなかったけど、
>怪しさよりも好奇心が先に立った。一本咥えて火をつける。
> 俺は南の海にいた。
ここがすごくよかった。(この票の参照用リンク)
2022年4月14日 9時42分18秒
- 推薦作品
- 二月十四日(吟硝子)
- 感想
- 穏やかな語り口に淡々と物語が進みますが、最後に落とされて「あっ」となりました。見事だと思います。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- 電子海(Y.田中 崖)
- 感想
- 昭和の臭いがぷんぷんする物語が実は思いっきりSFで驚かされました。「そのうち人間も電子になっちまうぞ」本当にありそうで怖いですね。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- あと6センチの夜(朝飯抜太郎)
- 感想
- 本当は恐ろしげなはずの話が妙にほのぼのとしていて良かったです。4tトラックは積載量が 5t未満で総重量は 8t未満とか、アルゼンチノサウルスは一個の脊椎骨が 130センチあるとか、妙な勉強もさせていただけました。
『いびき』は短くシンプルで絶妙な落ち、そのぶん、もうちょっと描き込んだものを読んでみたかったです。
『はぐれ島』は面白く、わくわくして読んだのですが、結末で”そこで放り投げられても”と思いました。骨がないということは前の人は脱出できたのか、埋葬されたのか、殺されて骨まで啜られたのか、思わせぶりなところが良いのかもしれませんが…。
『子どもを買って育てる』はなんとなくうまく落ちたようにも思いましたが、語り手がなぜその少年を買ったのか、“子供を買う”ということがその世界でどのようなことかが今ひとつ分からず、残念に感じました。別に子供が生まれていたら新たな愛憎も生まれていたでしょうに…。
『純白雪姫』は過去作の『シンデレラックス』と比べると単なる風俗ネタに堕していて残念でした。
『そういうこと』はすみません、分かりそうで分かりませんでした。青年が、食事を用意してくれる近所の男性に想いを持ちつつ、なんとか諦めようとしているのでしょうけど…。同性愛者が異性の人と結婚して子まで持つことも実際によくあるそうです。(この票の参照用リンク)
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