第189期決勝時の投票状況です。5票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
5 | 森のくまさん | 岩西 健治 | 2 |
11 | 一人暮らし | euReka | 2 |
9 | テラリウム | 塩むすび | 1 |
最後、ニュースで実際の戦闘を知って自分のゲームでの殺戮と結びつけるというオチを強調するための布石としての「森のくまさん」という設定のあざとさ、安っぽさをマイナスに思うものの、全体的にそんなに悪くはなかった。(この票の参照用リンク)
物語の作りが、シンプルで分かりやすい。
ゲーム内の成果とニュースの被害者の数字のリンクから沸き起こる、気持ち悪さ。淡々と流れる物語の中で、一番引っ掛かる「気持ち悪さ」についてよく表されていると思いました。(この票の参照用リンク)
全作品それぞれの気持ち悪さがあった。
森のくまさん(岩西健治)
世にも奇妙な世界かと思ったが、数字が偶然の一致だったとしても、淡々とした主人公の態度は殺戮ゲームに対する批判とか、平和ボケしている社会あるいは現代人への批判とかいった意図を汲み取るのに十分だと思った(そういうものがあれば)。
テラリウム(塩むすび)
「皮」「青」の繰り返しで雰囲気づくりは素晴らしいと思った。ただ最後の文が途絶えているのが本当に気になってしまう。
一人暮らし(euReka)
非現実的な話だが、主人公が状況をすぐに受け入れるからだろうか、「まぁそういうこともあるよね」と思えてしまう。内向的な性格だと認知レベルにおいて実は共感できる部分が多いのかもしれない。結局平和に暮らせているのは面白いと思った。今回はこれで。(この票の参照用リンク)
予選票とおなじ。(この票の参照用リンク)
再度読んでみて、やはり分かりにくい部分が多くてひっかかるし、言葉が足りないなと思った。喩えれば、本人だけが分かる言葉で書かれたメモを読まされているような感じ。それはそれで、どんな意味なのだろうと想像する楽しさもあるのかもしれないが、作品としての完成度は低くなってしまう。作品というのは、誰かに読ませるために書くものなのだから、意味が伝わるように書くことが前提になるはずである。
ただし、この作品のテーマである「皮」のイメージには魅力を感じる。世界と自分の間にある何かを「皮」としてイメージし、さらに人間自身も誰かにとっての「皮」になってしまうというイメージの飛躍が面白いし、深くて複雑なものがある。
でも、だからこそ、そのイメージに言葉や文章がついて行ってないという印象になってしまう。(euReka)(この票の参照用リンク)