第168期決勝時の投票状況です。5票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
13 | 蜃気楼 | 池辺雨森 | 2 |
8 | どの面下げて | なゆら | 1 |
11 | 乾電池 月末月旅行 | 岩西 健治 | 1 |
14 | 彼に幸あれ | 宇加谷 研一郎 | 1 |
ある会社員の幻想的な心象風景でしょうか、窓からの眺めが砂漠が広がって居たり。ラヴェルの亡き女王の為のパヴァーヌが鳴って居るのも印象的でした。予選では8番の作品に票を入れましたが、実は9番目まで読んで自身の投票すべき根拠である心証がもう形成されたと思い、9番目以降をほとんど読んで居ませんでした。そういうずさんさも含めて、9番以降の作品もじっくり読んで見たいと思った今回の決選投票でした。有意義な体験だったと思います。(この票の参照用リンク)
モナリザのような女性が座っていて、すっとしたその姿は冷たい印象を持っています。音楽のことは分からないし、モナリザは鼻につくし、完成され過ぎている印象です。だから、この小説は水のようであり、引っかかりなくストレートに僕の中を通過していきました。(この票の参照用リンク)
文章の飛躍さかげんが、何度読んでも面白くて気持ちいいです。
小説というのはテーマと文章感覚がマッチしてこそ生きるのだということをあらためて思いました。
他の作品も面白くて、甲乙つけがたかったんですが、いちばん読んで楽しかったこれに。(この票の参照用リンク)
まだ推敲の余地があって、完成度が高いとは言えないが、何か新しいものを書こうという雰囲気が感じられたので一票。
ただし、福島や熊本という地名を使うことには必然性を感じない。他の地名でも、物語は成立するような気がする。(euReka)(この票の参照用リンク)
#8
勢いが足りない。飛ぼう飛ぼうとして飛べてない感じ。
#11
どちらかと言えば好き。ただ後半投げやり。振り回さずに締まりがあればよかった。
#13
「加工された窓硝子からは見えないが僕は今日の空の色を的確に思い浮かべている自信があった。」の一文、それに続く段落が受け付けない。あと今時分「〜し給え」なんて言うひといるのか? 没入させるには最低限でも読み手に違和感を感じさせないことが重要だと考えており(幻想においては特に)この文章では物語に集中することができない。
路線としては好みなので今後に期待しています。
#14
シミの発想。もともと何もないところに意味を見いだす流れが面白い。最後から二番目の段落が冗長なのが気になるけれど許容範囲かと。今期はこちらに。(この票の参照用リンク)