全投票一覧(日時順)

第112期決勝時の投票状況です。10票を頂きました。

#題名作者得票数
9三浦3
16秘密euReka2
12約束戦場ガ原蛇足ノ助1
15ひとりぼっち無差別攻撃ハダシA1
-なし3

2012年2月8日 20時59分4秒

推薦作品
約束(戦場ガ原蛇足ノ助)
感想
寂しさを感じさせるような思い出話を、まるでそれが自然なことのように、どこかシュールで日常感の溢れるものにすり替えられて驚く。軽妙洒脱。最後は爽やかさでもあるというのは見事だと思う。(この票の参照用リンク

2012年2月8日 2時49分57秒

推薦作品
(三浦)
感想
『約束』戦場ガ原蛇足ノ助
全体のまとまりとか雰囲気とか好きなんですが、今期の決勝の中ではややパンチが弱いように感じてしまいました。

『自分の髪の毛で作られたクモの巣から動けなくなっても、情熱があれば苦境を乗り越えて』なゆら
唐突かつ執拗になめこを推してくるのには笑いました。ただ「あんたはやればできる子なんだから」からくる「情熱」にはどうしても共感できませんでした。

『礫』三浦
荒野に投じる礫と、夕日に揺れる影のイメージに。
精神が磨耗していく様子がひしひしと感じられました。

『ひとりぼっち無差別攻撃』ハダシA
前半はわくわくにやにやするのに後半で失速してしまったのが残念です。

『秘密』euReka
色鮮やかなモチーフや少女との会話など惹かれる点が多くて悩みました。ただ何回読んでも、それらの点がどういう線の上にあってどのように「新米の猫の死」に繋がっているのかを読み取ることができませんでした。(この票の参照用リンク

2012年2月6日 17時0分32秒

推薦作品
(三浦)
感想
#12
 文章や言葉に、発酵しきれない文学臭を感じた。ナイーブな主人公のナイーブな言葉。文章はうまいが。

#3
「髪の伸びる速度」や「なめこ」に、今一つ「情熱」を感じなかった。すべてを軽く処理して、すべてを空回りさせるという意図か。でもそれだけでは、何も掴めないと思う。

#9
 ぽっかりと空いた、大きな空洞の周りをぐるぐるとめぐりながら言葉を探しているという感じ。安全圏で言葉をまとめるのではなく、暗い空洞の中へ飛び込む勇気が欲しい。

#15
「正しさとは何か」という問題提起には心惹かれるものがあったが、「チンパンジー」で誤魔化してしまった、という感じが否めない。ようするに「正しさ」とは、その人の持つ「メンタルの強さ」、あるいは「能天気さ加減」である、という結論ではつまらないのではないか。

#16
 私の書いた小説である。

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2012年2月4日 21時29分31秒

推薦作品
なし
感想
12 約束 戦場ガ原蛇足ノ助
「行政」とか「ゆるゆると」とか日常的なお話の中にあるからこそおもしろい言葉があるんだけど、どうしてこんなにも動詞に気を遣わないんだろうなと思った。
「まぶしかった」というのも、もっと五感を活かした形の表現方法があったと思う。思い出とのリンクポイントなのでもっとも気を遣うところだったのじゃないのかと。胃と書けば読者は胃に意識を向かせるし、刺激的な動詞を書けばそれだけで該当する筋肉に微弱な電気が走るんだってことをもっと信じて欲しいと思った。

3 自分の髪の毛で作られたクモの巣から動けなくなっても、情熱があれば苦境を乗り越えて なゆら
自分の中で解決してから書いたことなのか、書きながら解決させたことなのか分からないのですが、自己啓発のようでした。
小説がなんなのかっていうことはなかなか難しいですが、ただ、良い作品になるために昇るハシゴがあるとして、一番てっぺんが他人との共通理解、さらにフックアップだとするならば、下の方には自分の中だけの言葉、自分だけの理解になるんだと思います。
例えばダリは蟻を絵の中に描くんですが、ダリにとって蟻は死のイメージなんだとか。こういう説明しないと分からないモチーフが作品内に多くて、いやいや「なめこ」でないほうがもっと他人に伝わりやすかったんじゃないのか? といった執筆の間に何度も繰り返されるであろう問いかけの苦労がいともたやすく回避されているようで、ただただ自分のイメージがぐるぐるうごめいているだけの印象。
眺めることはできても参加はできない作品だなと思いました。

9 礫 三浦
何とも言えないなあ。単純に好きでないだけなのかもしれないと思いました。
もっと文体にめりはりがあったほうがいいなあとか、これってもう書きたいこと分かってるのにわざわざ分かりにくく書いてるんじゃないの? とか感じました。「靴屋」じゃなくてもいいんじゃないの? とか。
あれが足りないこれが足りないとかは思わないんですが、何か方向が違うんじゃないのかなあ、と目くらましでも受けてる感じでした。要するに、元気がないってことを、元気がなく書かれていることに違和感を感じただけなのかもしれないな、とも思いました。

15 ひとりぼっち無差別攻撃 ハダシA
これは率直にあんまり好きな趣味じゃないって言いきれます。好きじゃなくても、パワーがある時はぐっと来るんですが、今回はあんまりぐってこなかった感じでした。

16 秘密 euReka
イメージがとっちらかってる印象。ミカン、城、煮干しとか、結合していないで散乱している感じ。「床に静止した冬のミカンに色鉛筆を突き刺した。」というのが鮮明に思い描けただけに、どうしてかなあ、と思った。とにかく名詞だけをつらつら並べただけのように感じてしまう世界で、例えば副詞や動詞なんかにも気を遣ったらいいのになと思いました。
「しかし色は何色でもよかったし、ミカンじゃなくてリンゴでもよかった。」というあたりが何か無作為に書かれてるんじゃないのかなと疑いを持ったきっかけだったのですが、太陽を想わせるオレンジのミカンに冬を感じさせる青い色鉛筆を突き刺すから意味があるんであってそれ以外じゃ成立しないだろう、と思ったんですが、作者にとってはどうでもいいことだったのかなあ、と感じました。まあこの青が夏の青だったのかもしれませんが。
名詞にも副詞にも動詞にも季節、色、味、重さ軽さ、そういったものものが確実に存在する、とは考えてないのかなと思いました。(この票の参照用リンク

2012年2月4日 17時48分23秒

推薦作品
ひとりぼっち無差別攻撃(ハダシA)
感想
 いやあ今回は私以外の作品全てが自慰(いい意味で)しているみたいに感じられたぐらい良かったと思います。残念ながら決選投票に残った作品に私が予選時に選んで居ない作品も勿論混じって居ますが、当然、選ぼうと食指を伸ばす誘惑を抑え難かった作品ばかりで当然の結果でしょう。ですが今回はエンタテイメント重視と言う事で容赦なくこの作品いっぽんでいかさせて貰います。(この票の参照用リンク

2012年2月4日 3時33分43秒

推薦作品
秘密(euReka)
感想
今期は「礫」にするか「秘密」にするかで迷わされた。
「礫」は、たまらない文章センスがある。詩のように印象的な言葉を次々と選び出して敷き詰めており、読後にため息をつきたくなるほどだ。
一方「秘密」は、センスという点では「礫」に及ばない。だが再読三読してみると、実に丁寧で気を使った文章だということがわかる。両作品を音読してみたが、「礫」には引っかかる箇所がいくつかあるのに対し、「秘密」は文句のつけどころがない。
センスと丁寧さの対決で悩まされたが、ここは「秘密」に投票させてもらう。詩でもそうだが、やはり音読して惚れる文章はたまらない。もちろん「礫」も傑作で、このどちらが優勝であっても自分はまったく文句がない。
その次に来るのが「約束」で、幼い日の思い出という題材を上手にまとめている。技巧としては文句なしだが、綺麗にまとめすぎてかえって印象に残りにくくなっているかもしれない。
「ひとりぼっち無差別攻撃」はコメディだが、残念ながら自分の感性には合わず、さほど笑えなかった。きちんと出来ているとは思うのだが。
「自分の髪の毛で作られたクモの巣から動けなくなっても、情熱があれば苦境を乗り越えて」はなんだかよくわからない。勢いはあるが、それ以外のものが感じられなかったのが厳しい。(この票の参照用リンク

2012年2月4日 0時20分8秒

推薦作品
(三浦)
感想
まるで外国の寓話を読んでいるような不思議な感覚に陥りました。
他の方も書いていましたが最後の一文が素晴らしい。
この一文だけでも何回も読み返してしまいました。(この票の参照用リンク

2012年2月3日 20時35分52秒

推薦作品
なし
感想
どうしても甲乙つけがたく、今回はこれで。(この票の参照用リンク

2012年2月2日 12時21分28秒

推薦作品
秘密(euReka)
感想
見えない何かをつつかせてくる不気味さに一票。(この票の参照用リンク

2012年2月2日 9時2分3秒

推薦作品
なし
感想
おなじ約束でも#2の約束が予選通過するとおもったのだが、約束が違うと、言うことはないが抵抗してなし。
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