第61期決勝時の投票状況です。8票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
9 | 人形と人形遣い | 西直 | 3 |
11 | アダルトチルドレン | qbc | 3 |
18 | 虎ノ門 | 宇加谷 研一郎 | 1 |
- | なし | 1 |
決勝は好み優先でこちらに投票します。(この票の参照用リンク)
すぐ前の票感想に反応してしまって何なのですけども、私は全くといっていいほど村上龍は読んでいない人なので、詳しい人はそんな風に感じるものかと思いました。そのうち機会があったら読んでみなくてはいけないですね。
それにしても今期の予選通過作は、それぞれに手法・内容ともに、今まで『短編』になかった何かを見せてくれたと思います。中でもいちばん映画化がむずかしいであろう『人形と人形遣い』に一票入れることにします。〈言葉〉でしか描けない情景に圧倒されました。(海)(この票の参照用リンク)
色々と圧倒されるものがあったので。(この票の参照用リンク)
「アダルトチルドレン」
よくあるテレヴィ・ドラマ風、それも昼に放映されるそれを短縮したにすぎないように感じられた。また「彼氏」という表現が個人的に好きになれない。
「人形〜」
人形の使い方、表現が甘い。毒々しさでは乱歩、耽美さでは谷崎に遠く及ばない。独自性が感じられなかった。
「誰も知らない」
……某CMの贋作。某氏のご指摘のとおり。パロディとは言えるほどの工夫を感じなかった。
「虎ノ門」
「日本文学に詳しくなければいけな」いというがその雰囲気は醸されていなかった。「作家」が書こうとしているらしい「小説」に魅力を感じなかった。(梅田)(この票の参照用リンク)
読み返してみて予選のときと印象が変わったのだが、
「人形と人形遣い」「虎ノ門」よりも作品単体としての完成度が高いように思えた。
また、印象が変わった理由としては、題名の先入観が強かったためと思う。
もっとひねった題名にしたほうが良かったと思う。(この票の参照用リンク)
一行目の威力と、敢えて意図的にこの単語を題名にしたと思われる点。個人的に好きな題材ではないのだが、予選通過作の中では最も面白く読めた。
他の方の「人形と人形遣い」への評価が興味深い。
私自身は、こういった題材ならばもっと突っ込んだ所を描いてほしかった。表層を撫でられているだけの感覚。カフェオレ〜紅茶の味もひっかかってしまう。
(この票の参照用リンク)
主人公と上司の関係性が、恋とか愛とか呼ばれるものではなく、大人と子供のそれでもなく、しかし明確な何かとして描かれている。
千字でこれほどまでのことを見せられるその根源がどこにあるのかはわからないが、とにかくすごいことだと思う。(この票の参照用リンク)
何度読み返しても面白いです。現実的な描写が説得力を与えている為、何も起こらないのに面白い、淡々としていて脱力的な流れなのにしまってる、印象です。詰めの後が出過ぎていない所も好きです。
予選で票が多かった「人形と人形遣い」ですが、個人的には何も感じなかった(悲)。村上龍を読み過ぎて麻痺しているのかもしれません…「イビサ」を思い出しました。(この票の参照用リンク)