第184期決勝時の投票状況です。7票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
1 | 小野くんは芥川賞をとる | 青沢いり | 2 |
11 | 森を統べる | たなかなつみ | 2 |
2 | ポタージュ | テックスロー | 1 |
9 | 粃 | 塩むすび | 1 |
13 | 神様とスパイ | euReka | 1 |
予選突破作品が多くて、うーんどれかなどれかな、
と思って再読していたところ、
この作品が一番すっきりしていたかなあと思いまして、投票します。
他の作品は、技巧的だったり、迂遠だったり、
なんだか近寄りにくさを感じました。
素直さか。
考えすぎて、私はちょっとねじくれすぎてしまったのかもしれない。
或いはお酒の飲みすぎか。怒りすぎか。食べすぎか。(この票の参照用リンク)
小野くんというキャラの雰囲気が好き。(この票の参照用リンク)
世界観の設定だけでストーリーが少ないように思われるが、最後にそれがある人物の一人語りであり、実はそのまま過去の人生を記述していたのだった、というからくりが面白い。さらに「ヒト」という表記も、良い含みを持っている。(この票の参照用リンク)
今期は決め手に欠けました。
他のかたの感想を読んで、設定と描写と心情のバランスについて考えていました。それぞれがうまく重なると、相互作用みたいな感じで面白くなるのかなとか。そういう意味で、どこか物足りない作品が多かった印象です。(まああれこれ分析したところで、本当に面白いものは分析とか論理とかぶっ飛ばして殴りにかかってくるものだと思ってます。そういう作品を作りたいし読みたい。)
どちらかというと心情メインの作品が多いなか、世界設定と描写にウェイトが置かれているこちらに投票します。他と比較して目を引くし、描かないことで語り手の孤独について想像させられる。あとは空間的な広がりを感じられる作品が好きなので。ただ、ここに心情が加わったらきっともっと広がるだろうなとも思う。(この票の参照用リンク)
構成などについての感想は予選の感想で書いた通りだが、やはり、終わり方が良かったということで決勝でも1票を入れたい。この物語に出てくる夫婦は、落ちるところまで落ちたからこそ、お互いに本当の心のようなものが見えたのだと思うし、そこからようやく本当の関係が始まっていくのだろう。そういう希望を感じさせる終わり方がとても良かった。(euReka)(この票の参照用リンク)
だんだんとゾクゾクする感じ。
景色や二人の関わり方の描写が怪しく、時に艶かしい。詩的な言葉の運びが気持ちよくて好き。(この票の参照用リンク)
「神様とスパイ」は、マンネリ化したパターンにもとれるが、予選で入れた中では一番納得できる作品であった。
「いないいない」は、意味不明な部分(煮魚のところ)が引っかかった。
「家」は、悪魔で個人的な感覚であるが、手の上で弄ばれている感じがして少し引いてしまった。(この票の参照用リンク)