全投票一覧(日時順)
第174期予選時の投票状況です。2人より6票を頂きました。
2017年3月30日 21時58分33秒
- 推薦作品
- 雨の又三郎(なゆら)
- 感想
- 「雨と日照り」じゃなく、「光と闇」や「右と左」とかでも、似たような内容や流れで物語が書けるんじゃないかと思う。つまり、「雨」の特異性のようなものがあまりないから、物語に説得力が生まれないということ。もちろん、完璧な特異性を表現するのは不可能だと思うが、本作については、それが不足している気がする。
しかし、中盤の、女とのやりとりは面白かったし、「むこうもむこうで晴れることを条件にSEXしたりしているに違いない」のところで笑ってしまった。(euReka)(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- 結石(岩西 健治)
- 感想
- 尿路結石の痛みを文章で表現してみたということだろうか。たしかに、何かの痛みをこらえているときは、その痛みに関することだけでなく、「モノクロームのフランス映画」のように全く関係ないことが気になってしまうということもあるなと思うし、そういう痛みに耐えるあまりに出てくる、変な衝動みたいなものを表現しようとした点は評価できる。
でも、完成度が今一つだし、描写やイメージを書くだけでなく、何か展開があってもよかったのではないかと思う。(euReka)(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- 帰る場所(わがまま娘)
- 感想
- すでに両親が他界していない、「帰る場所」がないという孤独感が、地元に残された「家」に投影されているということになるのか。しかし主人公の孤独が投影されたその「家」を、いくら物理的に無くしたところで、孤独が解消されるわけではない。この作品ではそういう、孤独から逃げたり向き合ったりする人間の気持ちを、作者なりによく表現していると思う。良作。(euReka)(この票の参照用リンク)
2017年3月20日 13時43分43秒
- 推薦作品
- 折り返し地点(kadotomo)
- 感想
- 作品としての構成はしっかりとしているし、そこに人間も感じ取れる。
他作品と迷うところもあったが、今回は期待も込めてこちらの作品に投票する。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- 帰る場所(わがまま娘)
- 感想
- 書き手が入れ替わったような感動を覚えた。発想がすごいとか、そういったことはないが、人間を書くというようなことの基本のよう。方程式に沿ったハリウッド映画的といった方が正しいのか。いや、細かいことはいい。素直に素晴らしいと言おう。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- 遺品(euReka)
- 感想
- 速度というものの上限は光速であるとされている。宇宙の大きさは推測でしかないが、宇宙での光速がいかに遅いかは光年を考えれば分かる。
パワーズオブテンという短編映像ではミクロからマクロまでのイメージを具体的に提示している。あまり覚えてはいないが、たしか、「リング」「らせん」「ループ」シリーズ(小説のほう)の最後もこんなじゃなかったか。
作者の想像力がそんなところにあるのではないかと推察すると実に興味深い。私はこういった方向が好きである。また「箱の中の少女」という怪談に通ずるものも感じた。(この票の参照用リンク)
編集:短編 / 管理者連絡先: webmaster@tanpen.jp