第149期決勝時の投票状況です。5票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
21 | エア | euReka | 2 |
6 | 辞書を編む | たなかなつみ | 1 |
19 | 辿り着けない金星 | 皆本 | 1 |
- | なし | 1 |
決勝に残った作品の中だとやはりこれなのかな、と思います。
政治的な意図など諸々あるのでしょうが、それを抜きにしても美しく印象に残る作品かと。
他作品、取り急ぎの感想ですみません。
【辞書を編む】
「短編」として考えるとやはりどうにも。千文字を使ってこの題材でもっともっと思いをぶつけて欲しかった。きっと、素敵な作品になると思います。
【白粉】
>明日の朝、母の墓前へ花を手向けようと家康は誓った。
この結末には少し首を傾げてしまった。
全体としては、体裁も整って綺麗な文章だと思います。
【辿り着けない金星】
どういうわけか風景を想像しても今ひとつ引き込まれなかった。
これは結局好みなのかなーと思います。すみません。(この票の参照用リンク)
何と言っていいのかわかりませんが、読んでいて懐かしいような切ないような気分になりました。語り手の子の頑なさに、そのままだと生き難いんじゃないかと心配になりますが、そのままでいて欲しいなとも思います。(この票の参照用リンク)
#6 辞書を編む
「小説とは何か」ということを、自分なりによく考えてみるべきだと思う。
#10 白粉
「絶頂」「睡魔」「どっしりとした」「くゆらした」「やみくも」「酒と煙草をあおり」「虚無」……便利な言葉ではあるけれど、記号的な(その場しのぎの)意味しかもたない言葉に見える。
「娼婦(女性)=母親」というテーマも、昔風の古典的な文脈に沿って書いているだけという感じがする。
「家康」という変な名前も、ただ思わせぶりなだけじゃないのか。
#19 辿り着けない金星
一段落目と二段落目が退屈だ。ほどんど不要な部分に見える。
鉄板焼きの上で少女が焼かれようとしているというアイデアは面白いと思うが、ようするに売春や風俗を鉄板焼きのサービスに置き換えただけという感じもする。それ以上の発展がない。
そして金星に辿りつけないというアイデアも、とりあえず面白そうだから貼り付けてみたという感じしかしない。
もちろん、宮沢賢治ぐらいの世界を示せるのだったら丸投げもアリだと思うが。
(euReka)(この票の参照用リンク)
「三つ編み一つ」という名前と丁寧な描写で惹き付けられました。口や手や表情の動きはあっても、外観の直接的な描写が避けられていて、最初はその名前から三つ編みにされた髪の毛だけの生き物を想像していました。色々な意味で楽しませて頂いたので、今期はこちらに。(この票の参照用リンク)
・辞書を編む
ちょっと真面目すぎじゃないかーと思った。
・白粉
私もどうして「家康」なの? って思った。
夜の商売をしている人の話の輪郭をなぞっただけって感じだなあと思った。
・辿り着けない金星
「すさっと口を閉じ」とか細部の描写がしたかったのかなあと思い、そこは面白かった。
けどもうちょっと動的というか劇的というか、そういうのがあってもいいのかと思った。
・エア
私は記録したと。掲示板での発言を読んでしまうと、もう内容の向こう側に原発を読み取ろうとするしかないんだけど、それはもう読書としては面白くないなあ。(この票の参照用リンク)