第81期決勝時の投票状況です。21票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
23 | 双子 | 多崎籤 | 8 |
8 | White is Colorful | takako | 7 |
37 | CP対称性の破れ | 笹帽子 | 4 |
- | なし | 2 |
『White is Colorful』は評価される作品だとは思うのです。ただ、読むほどに「ええ話や……」と思わされてしまう、その隙のなさが気になりました。読み手は勝手なものです。「こういう風によめ」と言われると、反発したくなったり。
『CP対称性の破れ』なんですけど、CとPのどちらかを持った紳士淑女が『交互に』座っているという描写はありましたでしょうか。Cを持った人の隣にいるのはPを持った人であり、CC、PPと連続しないんですよね。気になりました。(この票の参照用リンク)
8 White is Colorful takako
完成度の点が気になりました。
「豆粒ほどの小ささになったクレヨンを見た先生は何のためらいもなくそれらを捨てようとしたが、私は白を捨てることだけを拒んだ。」
というところ、
・この場合、白いクレヨンは小さくなっていないので捨てようとはしなかったのでは?
・先生が園児の前で物を捨てようとはしないのでは?
が気にかかる。
23 双子 多崎籤
双子a1が、双子犬b1とb2を観察し、双子らしき老人c1とc2に会い、双子a2にそれらを報告するという、一見ループしているような構造が面白い。
ほのかな温かみを感じるのは、双子の機能がそれぞれ分担されているからかもしれない。双子犬だったら、片方はやる気がなく、もう片方は番犬の役割を果たしている。相互補完的な関係性が、生き物は必ず誰かを必要とするということを暗示しているようだ。
37 CP対称性の破れ 笹帽子
これは単に好みではないというところで。ちょっとお行儀が良過ぎるんじゃないのかなという印象でした。(この票の参照用リンク)
あらためて、人それぞれの視点や感じ方の違いを考えました。
良かったです!(この票の参照用リンク)
よくまとまっており、完成度が高いと思いました。
(というよりか、スベスベマンジュウガニ)(この票の参照用リンク)
迷いました。
まず#8が真っ先に消えました。タイトルが好みではない、という理由です。内容はとても好きなんですが、そういうテーマ性を持たせることでむしろ胡散臭くなる印象があります。
残りでとても迷いました。というかまだ迷っています。
ひとまず#23を推します。なかなか作り出せる雰囲気ではないと思います。梨木香歩の『西の魔女が死んだ』を思い出したのですが、影響は受けたかもしれませんがパクリという表現はあたらないでしょう。心が洗われるような情景をよくぞ描いてくれたという感想です。もっと山を設けたら雰囲気が崩れそうにも思うので、このままでよいと思います。
#37は、投票しない理由はないのですよ。完成度、僕の好み、ともに十分です。しかしひとつ選ばないといけないわけで。心の中で一票入れておきます。(この票の参照用リンク)
大きな波を内包しない静かな作品でも、読者に波を呼び起こすことはできるのだなと。今期たびたび耳にした「それで?」という読後印象の根本原因は、単にモチーフに依るのではないということを再認識させられました。どうということのないテーマなのに、何故こんなに「良い」のだろう。そんな作品に出合ったら、その「良さ」をじっくり検証してみると、「それで?」からの脱却のヒントが得られるかもしれません。(この票の参照用リンク)
気に入っていた作品が幾つかありましたが、そのどれもが予選落ちとなりました。残念です。
失礼ではありますが、決勝は消去法で投票させていただきました。
・双子
問題点
不必要な情景描写に文字数を割かれ、必要とされるべき箇所の厚みが薄い。三組の双子を並べることにより、作者は“なにを語りたかったのか”主題への誘導が弱すぎる。以上を曖昧にすることにより、こじつけではない柔らかさを狙ったのかもしれないが千文字で語るにはやはり弱すぎる。
良い点
身近に双子がいない私でも、双子間に漂う微妙な空気みたいなものを感じることができた。
・White is Colorful
問題点
白色クレヨンの消費が激しかった私には共感できないストーリーだった。また勝手に私物を捨ててしまう保母さんも私は知らない。
違和感が残り疑問が引っ掛かるストーリーでは作品に寄り添えない。オチへ向けての作為を感じる。句読点の使い方。
良い点
オチに力がある。
ハッピーエンド愛好家には、たまらない読後感。
・CP対称性の破れ
問題点
括弧を使って補足説明しなければ成立しない文章。とても読み辛い。ケータイ小説を理解できない私にとっては辛い。
良い点
オチが面白い。キャラが立っている。構成が工夫されている。(この票の参照用リンク)
面白かったです(この票の参照用リンク)
決勝に残ったのが三つとも自分が投票した作品なので正直選ぶのは厳しいですが、ここは全体的なまとまりが最もよいと感じるこの作品に投票します。(この票の参照用リンク)
正直なところ、完成度からいうと他の二作には劣ると思うのですが(とくに『双子』の空気感)、それを差し引いても、今回はこれがいちばんすきです。(この票の参照用リンク)
短編というこの素晴らしいサイトを知人に紹介するにあたって、今期に限ってはこの作品に優勝してもらわないと困るんです。
例えば初めて訪れた方に興味を抱いてもらって、投稿されている他の作品も読んでもらうためにはトップページの優勝作品は大事なんですよ! それだけ万人に納得してもらえるような作品が決勝に残ったのですから、投票しないわけにはいきません。(この票の参照用リンク)
とてもじゃないけれど、こんな綺麗な話は僕には書けません。どうしてもどこかひねくれたものしか思い浮かばないもので、まともに書いたはずの今期の投稿作でも三票が精一杯でしたからね。
脱帽です。(この票の参照用リンク)
優勝に値する作品が投稿され、さらに決勝に残ってよかったです。本当に良いサイトですね。(この票の参照用リンク)
無難に上手いと思います。本当に無難だと思います。(黒田皐月)(この票の参照用リンク)
白いクレヨンの扱いには異議があるけれど面白かった。(この票の参照用リンク)
悩んだのですが「例え話」の面白味のほうで。前半のほうで「私」の人物像とその周辺がもう少しわかるように書いてくれたらな、とも思いますが。(この票の参照用リンク)
予選でも投票した「CP対称性の破れ」を推します。エンタテインメント作品はもっと増えてほしいところ。
「双子」にも投票していたのですが、正にこの作品の面白さにあたるところを言葉で説明してしまっているのが惜しいと思う。
「White is Colorful」は小説というよりはエッセイという感じがして、自分にはあまり響かない作品でした。(この票の参照用リンク)
CとPのバカバカしさが清々しいです。しかもそのおバカな例えで上手いこと説明できてる感じなのが妙にくやしい。
最後の「お姉ちゃん達」「反乱である。」っていうのも可愛くて良いです。(この票の参照用リンク)
決勝に残った作品で自分が投票した作品がこれだけだった。
完成度が非常に高く、独特のユーモアがある。
(この票の参照用リンク)
予選で投票した作品および投票するか迷った作品が残っていないため。(この票の参照用リンク)
どう投票すべきか悩みましたが、これが正直な感想です。(この票の参照用リンク)