全投票一覧(日時順)
第274期予選時の投票状況です。3人より9票を頂きました。
2025年7月27日 0時7分8秒
- 推薦作品
- 人間の、いただき方(みかんの騎士)
- 感想
- 二段落目「ここは、500年後の日本。少子高齢化などの影響により、人間の数は減少し、食料もなくなってしまった。その結果、人間は人間を共食いするということしか出来なくなってしまった。」が強烈です。
そして「ここは、500年後の日本」と書かれていることから、その後に書かれてあることはすべて「500年後の日本」に限定的なことであって他の国ではそうではないかも知れない、という余地が残されているところが面白いですね。
三段落目以降は「人間の、いただき方について」の描写になりますが、ここから読み取れるのは「人間は人間を共食いするということしか出来なくなってしまった。」という「500年後の日本」には、違反を犯せば自らが食べられてしまうマナーを強いられる「いただき方」の場があり、それにもかかわらずそういった場に参加する者がいる、ということです。
この場に参加した者が、意に反して強制的に参加させられたわけではないことは、六段落目の「椅子に座った男性達は「おお!」と喜びの声を上げた。」という文からわかります。つまり「人間を共食いするということしか出来なくなってしまった。」という日常がある中で、この場には喜びがあるということであり、それではこの場以外の「人間を共食いするということしか出来なくなってしまった。」日常とはどういったものであろうか、と読者の想像をふくらませます。
また、参加者は「男性達」と書かれ、講師のような立場の者が「彼女」と書かれていることから、「500年後の日本」での女性の存在についても読者の想像をふくらませる、とてもSF的な作品です。
(三浦)(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- ツルギとサヤ(Fune)
- 感想
- 猛烈なスピードで時が経過する筆致で、伝説や神話の雰囲気を漂わせています。
また、「少年の体に変化を与えた。」きっかけとなる三段落目の戦闘の場面は映像的な筆致で面白く、さらに四段落目の「剣と体は魔物の血を浴び魔剣と魔族の体となり、」の「剣と体」という文字が「魔剣と魔族の体」という文字に変化するという視覚上の面白さ(魔になったので魔という文字がついた、という面白さ)もあります。
(三浦)(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- 決戦少女(OS)
- 感想
- 三人称視点ですが、主人公である「少女」の、いわゆる心の声も描写される書き方になっています。
この書き方を使って、小さな出来事を大袈裟に語り、地の文で「少女」にツッコミを入れる、軽快な書き振りが見事です。
(三浦)(この票の参照用リンク)
2025年7月26日 18時11分7秒
- 推薦作品
- 免許(蘇泉)
- 感想
- 「免許」をテーマに話を考えるのも、なかなか面白いなと思った。
未来にはどんな新しい免許が出てくるだろうと想像すると楽しい。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- 決戦少女(OS)
- 感想
- 読んでいるとアニメっぽい映像が浮かんでくるし、映像作品にしたら面白いかもしれないなと思った。
やや硬め言葉と、短く区切った文章が、緊張感やリズムを生み出している。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- 星屑のダンス(三浦)
- 感想
- なんとなく『星の王子様』を思い出す。
『星の王子様』は、飛行機で砂漠に不時着した主人公が王子様に出会う話。
しかし本作の主人公は誰とも出会わず、砂漠での孤独を自分の中で詩的に幻想的に消化していくような。(この票の参照用リンク)
2025年7月14日 10時9分2秒
- 推薦作品
- 決戦少女(OS)
- 感想
- 目的のために努力にいそしんだら、それ以上の結果に到達してしまって目的を見失ってしまう、小説にありがちな筋書きではありますが、道具にヌンチャクが出てきたり、アホであったり、新たな目標が予想外のものであったり、などなど、楽しませていただきました。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- 免許(蘇泉)
- 感想
- 全てが自動化されて免許が必要なくなる、近未来の一つの夢ですね。次は”どこでもドア”の開発で恒星間移動も自在に出来るようになるかもしれませんね。(この票の参照用リンク)
- 推薦作品
- 星屑のダンス(三浦)
- 感想
- 音が輝いて、素敵な詩でした。
『ツルギとサヤ』は、言われてみればどちらも男性名・女性名に使われる言葉ですね。旅の序章、としても、もうちょっと少年と少女について書き込んでもらえたら、心情移入ができた気がします。
『人間の、いただき方』は、設定にも話の進み方にも無理があってグロいだけに感じてしまい、私には受け付けられませんでした。(この票の参照用リンク)
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