第276期予選時の投票状況です。3人より4票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
2 | 木曜日の沼男 | なこのたいばん | 2 |
3 | 不思議なアリスの国 | euReka | 1 |
4 | 巨人の住む島 | 三浦 | 1 |
母と息子が、決まった曜日に決まったテレビをみながらカップ麺を食べるという日常的な行為が、何かの儀式のように定着し、その行為自体は何も変わらないのに、その意味だけが年月を経るごとに、あるいは息子の成長に合わせて変わっていく。
そういう、母親ならではの視点が面白く表現されているなと思った。(この票の参照用リンク)
なんてことない日常の一部分ですが何かいい。その言語化できない部分が魅力と思ったので。強いて言えば思考より温度を感じさせる文体でしょうか。他人の日常を覗き見したような空気感。息子さんは髪型自由な高校や通信制など昨今は多いので普通の高校生をイメージしました。(この票の参照用リンク)
ファンタジー主義者は逮捕されるって恐ろしい世界ですね。だからこそ、ランプを持ったキツネと普通に会話できるのでしょう。これも、先が読みたいと思わせる作品でしたね。
『木曜日の沼男』は、これも一部でありがちな母子関係かとは思いますが、中卒でアルバイト生活を始めた息子に対し、あまりに何も考えてないような母について、字数の余裕もあることですし、もうちょっと深く書き込んで欲しいな、と思いました。
『大学進学』も、話の展開上言えないでいた事情について、話し相手はあまりに知ることも察することもないので、それだけ“親に言われた”ことが大変で心に余裕がなかったなら、そちらをもうちょっと書いてみて欲しいと感じました。
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非常に思わせぶりな展開で、先が読みたいと思わせるところで終わるのが良い感じでした。(この票の参照用リンク)