全投票一覧(日時順)

第242期決勝時の投票状況です。7票を頂きました。

#題名作者得票数
12九九連続殺人事件の解決朝飯抜太郎4
7薄明霧野楢人2
3記憶の向こう側たなかなつみ1

2022年12月7日 22時29分40秒

推薦作品
薄明(霧野楢人)
感想
#3
関係性の描写が優れていると思います。ラストの言い切りはあまり好みではありませんでした。

#4
「デジタルデトックス」「言葉禁止」から続く語りが見事。しかしなぜ乳房なのか……いやわからなくもないけど……。

#12
一番エンタメしてる。再読でも「いやさすがに死にすぎだろ、もっと早く気づけよ」とつっこんでしまう。ごり押しで読ませる感じがゼロ年代あたりに流行っていたミステリっぽくてなんか懐かしかった。この内容を千字で書けるのは凄いと思います。

#7
とにかく描写がよい。「ドアを開けると海だった」の段落、特に「揮発性の枯葉の匂い」を読んだとき匂い立つ秋。あと後半のベランダから眺める描写が初読時から好きで、なんとなく前半と比較して静と動みたいなところもよい。最終的に眠る妻を見る視線が変わっているところが温かい読後感に繋がっていると思います。
すっかり冬で寒くなってきましたが、五感に訴える描写と展開で温かさを感じさせてくれた本作に票を投じます。(この票の参照用リンク

2022年12月7日 17時16分16秒

推薦作品
九九連続殺人事件の解決(朝飯抜太郎)
感想
馬鹿げた発想をとことん突き進める大胆さと、それを面白く仕上げようとする執念みたいなものを感じた。
このサイトも、昔はこういう変な作品が結構あったなと思い出して、少し懐かしくなった。(この票の参照用リンク

2022年12月7日 0時22分26秒

推薦作品
記憶の向こう側(たなかなつみ)
感想
予選で推した中で、いちばん残るものがあった。
作中、「かれ」の言葉だけでなく、語り手の返事までがセットで反復される。そこから何となく、語り手は今までそのやりとりを何度となく頭の中で繰り返してきたのかな、と感じた。
過去のことなので何度繰り返しても語り手は断ることしかできないし、「かれ」は何度でも死ぬ。その呪縛が最後の一文までをつなぐ。最後の一文は途中で途切れており、呪縛はその先=現在に問いかけのようなものを残す。何を問いかけられているのか、それ自体を語り手は考え続けているのかもしれない。あるいは。(この票の参照用リンク

2022年12月6日 22時11分54秒

推薦作品
薄明(霧野楢人)
感想
しんどくなると頭にもやがかかったようになって、ポジティブな感情にふたをされたようになってしまう。そんな状態からの解放の瞬間が程よい密度で描かれていて心地良い。リビングのドアを開けた瞬間の幻覚が夜明けの瞬間として、そこから解けるように、少しずつ現実側の感覚を呼び起こしていくのが、夜明けにリンクし、自分の歌声に恥ずかしくなって、完全に自分を思い出して、また妻の顔が浮かぶところや、残響として残る虫の声など、対比の構造が美しい。

寝室の防音すごいなとか思うと邪念に襲われてしまうし、ドアを開けて海だったは全体の自然な描写に対してフィクション過ぎるが、そんなことは些細なことで、総括として、とても好き。


「すたんばい」
これもやはり好きだが、決め手に欠けるような気がした。90点のセリフ回しではなくて120点のセリフ・描写が一つ、あるいはもう少し長く読みたかったし、何か意味を受け取って味わいたかった。最後のは作者の方は何かあって、私が受け取れてないだけかもしれないけど。(この票の参照用リンク

2022年12月5日 12時14分52秒

推薦作品
九九連続殺人事件の解決(朝飯抜太郎)
感想
なかなかここまでぶっ飛んだ作品は書けないと思います。起承転結ではなく、転転転転!っといった感じで、予断を許さない展開が特別でした。

『薄明』は、情景と心象がひたすら美しく描かれていて素晴らしく、最後まで迷いました。これからもこのような美しい作品を楽しみにしています。

『記憶の向こう側』も他の期であれば最優秀に推していたと思います。鼻の奥がつんとする青春の思い出ですね。(この票の参照用リンク

2022年12月4日 22時55分36秒

推薦作品
九九連続殺人事件の解決(朝飯抜太郎)
感想
こういう型があるんでないの? というくらい面白くはまっている。(この票の参照用リンク

2022年12月4日 22時0分57秒

推薦作品
九九連続殺人事件の解決(朝飯抜太郎)
感想
#12 良い。軽快ですね。

#7 夜明け前の景色の静かさ、薄野のイメージが美しいが、それに取り合わせる人間の感情が詰まらない。

#4 これは作品ですね。「口を抑えるその行為自体がもう言葉に支配されていて泣きそうになった。」がテーマの片鱗ですね。第239期 #10「朝が来る」は、我々の祖先が美しいと思っていたが言葉にできなかったものを、長い歴史の果てについに言葉にできる喜びみたいなものを感じた。この作品はそれとは逆の方向で、言葉から解放されようとして、プリミティブな欲求を発見してしまう。この作品は流石に高尚すぎるだろ…。かっこいいが投票できない。

#3 きゅん、ほろにが、あまずっぱい…みたいなものが目指されている気がする。

#9 「銀杏色の光芒が袖を焼き切る。」これに尽きますね。何か異様なことが起きていて、アクションの力で、我々を作品に引き込もうとする。(この票の参照用リンク

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