第214期決勝時の投票状況です。3票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
12 | そうして書き終えた私も上を仰いで同じく叫ぶ | えぬじぃ | 2 |
- | なし | 1 |
ソーセージ侍も捨てがたかったが、店を羅列するところとか、「苛つく。」といいっぱなしになる部分に強い既視感を覚えてしまった。
推薦作品は、よくできたショートショートだが、何気に前半部分の書展の描写が素晴らしい。ここを丁寧に書けているから、最後の部分と、タイトルが荒唐無稽にならず生きてくる。試し書きでないようにという祈りの強さは、前半部分の描写の丁寧さに比例する。(この票の参照用リンク)
数度読み返してみて、「自分もしょせん書き損じなんだろうな」と思うに至りました。恐ろしいのは”名前だけはかろうじて知っている書家”自身も人類の歴史の営みの中の書き損じの一部であり、私たちが現在すごいと思っている著名人も書き損じの一部、”この千年で世界に影響を与えた百人”に日本人で入っているのは葛飾北斎だけです。なら、書き損じでいいじゃありませんか。存在するだけで、誰かに何らかの影響は与えたのですから。
『みらてる』も”短編”としてインパクトがありましたが、今期は相手が悪かったですね。『ソーセージ侍』は場面と主張の重層化が実験的とは思いましたが、混乱が激しく、繰り返して読みたいとは思えませんでした。
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予選では一票入れて、その作品が決勝に残ったが、優勝まではいかない作品かなと思ったので、今回は推薦作品なしとさせてもらう。(この票の参照用リンク)