第145期決勝時の投票状況です。4票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
14 | 皆既月食を終えた夜 | 白熊 | 3 |
9 | ペットの埋葬 | たなかなつみ | 1 |
イメージが豊かで、読んでいていろいろなことを考えました。生きるということ。孤独ということ。他者ということ。(この票の参照用リンク)
今期はこちらに。かっこ書きのルビや水面の繰り返しは個人的には気になりますが、評価にはそれほど影響しませんでした。むしろ後者は、真綿で締められるようにじわじわと追いつめられていく雰囲気に合っているのかもしれない。静かな怖さ。
ラダー、左の二の腕
世界観が好みです。どうして登場人物の顔が隠れているように感じるのか、浮かぶ絵は影が濃い。死は身近なものですね。結末はおとなしく収まってしまったなあ、という感じで残念。
ペットの埋葬
三途の川への繋ぎに掴まれました。溜まってる血を川ととらえて渡るって発想はうまく外れてていいと思います。それが語り手の危うさにも繋がっている。話自体はスプラッタだなあという感じで、いまさら人でも動物でも驚きはありません。(この票の参照用リンク)
改めて、予選通過作品を読んだ。
「皆既月食を終えた夜」に関しては、予選で投票した通り。秀逸な作品だと思ったので、改めてこの作品に投票。
・「ラダー、左の二の腕」
『私は思い出して憎むのか、悔やむのか。』という言葉が心に残った。残された遺族の心の振れ方であろうか。日本において、毎年2万人を越える人が自殺している。自殺をした人の遺族の数も増えていくだろう。そんなことを考えさせられた作品。
・「ペットの埋葬」
生が無くなることを、物と同様に「壊れた」と表現する大胆さ。登場人物は、愛するペットの「死」を、「死」として認識できないが故に、「壊れた」と言っているのだろうか。そんなことを考えさせられた。(この票の参照用リンク)
ペットを生き物と思っていないような人間の冷たさを感じました。(この票の参照用リンク)