第124期決勝時の投票状況です。6票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
14 | 赤色の傘 | こるく | 2 |
3 | 七面鳥から目を覚ます | 豆一目 | 1 |
18 | きおくぶく | 伊吹羊迷 | 1 |
- | なし | 2 |
久しぶりの投票になります。今回はこちらの作品を推します。読後のあと味が良かったので。(この票の参照用リンク)
いろいろ悩みましたが、今期はこちらに。(この票の参照用リンク)
七面鳥から目を覚ます
投票。素朴な人柄が素朴なまま歪んでいく様が見事に描かれている。落語のような語り口も良かった。
たびたび大量の購入をする上客がいるのに商品を切らす肉屋はどうなのかという部分だけが気になるが。
きおくぶく
思考と風景が並列で丁寧に描かれていて好み。唯一欠点をあげるならインパクトの少なさか。投票から外すのが残念に思えた。
赤色の傘
短編小説として非常にレベルが高いと感じる。しかし主題がちょっとありきたりに思える。甲斐性なしの父親と少女と娼婦、それにもう一つプラスが欲しかった。
2025年のちゃれんじ
単体としてみれば悪くはないのが、どうしてもブラッドベリの「歌おう、感電するほどの喜びを!」を連想してしまい集中できなかった
まつ毛
理解できないが一貫した話というのはあるが、この小説からはそれが感じられなかった。話し好きおばさんの語りのようにあちこちに話が飛んでしまっている印象がある。(この票の参照用リンク)
#13 2025年のちゃれんじ
離島の限界集落と近未来ロボットっていうアンバランスな組み合わせが良いと思います。きちんとSFになってて。
ただ文字数の関係だとは思うんですが、お話がロボットの説明だけで終わってて、このロボットと主人公を結びつける決定的なエピソードみたいなものを感じられなかったのが少し残念に思います。
#3 七面鳥から目を覚ます
大切なものを捨てたくないという気持ちは何かわかるような気がして、もしかしたら古い思い出だとかそういうものをいつまでも抱えたまま生きるのは主人公と同じようなものなのかもしれないなー、とかちょっと考えたりしました。自分にとっての宝物が他人にとっての宝物とは限らないわけで。
#17 まつ毛
寓話的なものへのアンチテーゼとしての寓話、という印象を持ちました。
特に最後の段落なんかやけに理屈っぽくて、それが逆にこの文章全体の良い意味でのつかみどころの無さを象徴しているような気がします。
#18 きおくぶく
読んでいてハッとさせられたというか、日常の本当に何てこと無いワンシーンを切り取っただけのはずなのに、こんな風にきちんとお話に出来てるという。とりとめのない思考の変遷を丁寧に書いていて、「オナラみたいに」なんて比喩も堂々と使うあたり、正直でホッとする文章だと思いました。今期一番楽しく読めたのでこちらに投票させていただきます。(この票の参照用リンク)
予選では三票投じたのだけれど、決勝は推薦作なしです。
候補作はいずれも僕が好きな小説ではないので、どれも支持しません。(この票の参照用リンク)
なし。
小説は読んで見なければ判らない。よんだあと、ふしぎだが、
こういうしょうせつがよみたかった。……の、だよ!!
と、いうことになる。まるで、じぶんがしょうせつを、書いたような気分なる。これは、登場人物に同化するというよりも、作家に同化することかもしれない。
そんな作品を読みたいなぁ。(この票の参照用リンク)