第119期決勝時の投票状況です。7票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
11 | 最初の七日間戦争 | 朝飯抜太郎 | 4 |
10 | 海を走る犬 | だりぶん | 2 |
8 | おぼんやすみ | 霧野楢人 | 1 |
やっぱりこれ一番いいかなあと思います。(この票の参照用リンク)
うんうん、そういう面倒くささ、あるある。すっとんだ設定にそこだけ絶妙にリアルで面白かったです。(この票の参照用リンク)
最初の七日間戦争
最初から最後まで面白い隙のないコメディ。
久々に爆笑させられた。文句なし。
八月に捧ぐ
情景スケッチ。物語性のないものには評価を辛めにする。
「波のようにうごめく」「訓練された軍隊のように」「永遠とも思える数秒」など慣用句がありきたりすぎるのも残念。
もっと冒険した表現でもよかった。
アナクロバイサイ
ここまで表現で冒険されると文句はない。
あとは描き出される風景の魅力だが、いまいちひきつけられなかった。好みの差か。
それと最後の段落は蛇足に思える。
おぼんやすみ
千文字小説のお手本にしたいと思うほど綺麗な作りをしている。
文章も情景も物語もどれも高水準。
投票を迷ったが、尖った所がなかったので今回は見送る。
海を走る犬
情景はいいし物語も引き込まれる。
ただ文章がぎこちないのが気になった。
花火
どうも全体的に雑に感じる。
誤字、漢字のひらき、句読点。前作前々作と比べてみても。(この票の参照用リンク)
まあ、今回はこれで間違いないか。(この票の参照用リンク)
文章で気になるところがあって悩んだのですがこちらに。雰囲気やイメージが好みで、「僕」に対する距離感が近すぎず心地よかったです。初めて読んでから水の上を走る犬の黒い影が印象に残っていて、想像すると少し寂しいけれどどこか懐かしいような、そんな気分になります。(この票の参照用リンク)
最初の七日間戦争(朝飯抜太郎)
ちゃんと呼吸のかよっている軽妙な会話。
「神……!」のセンスには脱帽するけど、帽子を脱いだところで評価を入れるとは限らない。好みの問題。
八月に捧ぐ(伊吹羊迷)
この若さ故の必死さ、いや、分かるんだけれども、結局ミニマムな視点に収縮されてしまって居心地悪い。やっぱこういうとき感情移入とかせにゃあかんの?
1000文字って媒体は本来そうあって然るべきものかもしれんが、あぁあぁ、俺はその先を目指したいっす。
アナクロバイサイ(岩西 健治)
「ココイラノアズダバイナァ」と姉の方が言うと のくだりは卑怯、というか手法だけが先行してるような気がしてとたんに空気感が失せる。オチもちょっと分からなかった。句読点がないのは常套手段で、むしろ主人公って呼ぶところが実験的じゃないのこれ。
おぼんやすみ(霧野楢人)
そうやって閉じ込めた光だったんだ。っていいね。ぽえてぃっく。
時間の経過がよく読めないので、結果都合いいところで騙されてる気もする、穴が開いてるっていうか、隙間があるみたいな。何よりタイトルが好みじゃない。ベクトルってぇの? 話のどこを切り取って題にするかってセンス。
ただ、泣き出す泣き出さないのとことか見るにつけ、何にも考えていない作者ではないようなので(てか、それを期待)、うん。
にしても女の子つかまえといて、奴って呼ぶのはイクナイよ。
海を走る犬(だりぶん)
よくよく見ると味もへったくれもない、作文みたいな文章でなんだかなぁと思うんだけど、イメージに瞬発力がある。犬、なんてどうでもいい怪異だけどだからこそ日常とのアンバランスさがいい感じ。
花火(なゆら)
夏だねぇって思う。夏祭りの起源を調べると、この話が持つ彩りある風景に思いが及ぶ。ただ俺だったらこんな話は書かないね。だって気持ち悪いじゃん(笑)
こういうのBLっていうんでしょ? Boze Love(ボーズラヴ)。
ある意味、ジャパニーズマジカルリアリズム。ぺけぽん。
『八月に捧ぐ』のとこで書いた“その先”ってのに達しているのは後半の三作で、イメージの熱量を加味すれば『海を走る犬』か『花火』になる。
生理的嫌悪のある『花火』を落とす、というよりか、やはりここは個人的に、
幼少期の夏休みとそこで出逢っていただろう怪異の手触り、謂わばノスタルジアを孕んでいた『海を走る犬』に票入れます。(楡井)(この票の参照用リンク)
モールス信号に古さを感じるけど、いちばんぼぉぉーっとして広がりあるはなし、人間模様を書いているからこれからをかけている。(この票の参照用リンク)