第24期 #17

とにりさられる午後

 正確な正確の正確さがまず正確であること。とびきりのとびいりのとんとんびょうしであること。ことのこのことことにこっつこっつここするここと。つっていしのかしらましいすらしかちれにが、とにりさられる午後。
 そんな午後の私は、穏やかな気持ち。ああ、どうしてどうなんだろうと思う。同種のどうんんうどどうどう。大きな大声が襲う。このところこの心に青い空を思う。青い空を負ぶう。青い空を負ぶって飛ぶことを思う。負ぶって思うことを飛ぶ。広がる青の広がりが高く高らかに広がっていく。
 だから私は伝えたい。私の気付いたこと、それは、伝えでもなく気付いでもなく、ここっとこっと、とにりさられる午後。そんな静かな気持ち。
 今ここにある新しい午後、確かにある、確かにある以上の、ただしかの、伝えようとすればするほど伝えられないことがもどかしい。わかってもらうために私は言う。わかってもらおうとして言う。わかっていることを言う。私は知っている。私は知っていることを言う。それは、とにりさられる午後。
 私は喜びを込めてとにりさられる午後を告げるよ。私でもあなたでも告げるでもない、それらとは全然違う遥かにとんでもなくそれらであるもの。一言で言えば、とにりさられる午後。新しい午後。私たちの午後。
 私はとても説明したい。私の気付いた気付きは赤い鮮やかな説明。それはとてもでも説明でもしたいでもない全然別のもの。赤いあまやかな季節。紫のふさふさの奇跡。黄緑のつやつやの食べもの。それらとはまるで別のそれらをまとめて超えたもの。それはこ、れしにするとが、はかしたまるとして、きてるするちは、かたむるとる。とるおほうとる。大好きなあなたよ。ちっかいよ。ちっちいかいよ。とりするかちのくるしゅうるよ。大好きだよ。
 私たちの午後、私は気付いたよ。新しいあなたを見たよ。私はあなたの友だち以上のものになった。愛している以上のものになった。大切なもの以上のものになった。だから、とてもあなたに伝えたいよ。それは、それでなく、私でなく、私が伝えるのでもなく、あなたでも友だちでも愛しているのでもなく、大切なものでもなく、それらをまとめて超えたもの。
 あなたは、あなた以上のもの。それはあなたではなく、あらたはてるなん、とにりさられる午後。あなた以上のあなた、友だち以上の彼方、愛している以上のその先の、大切なもの以上のとにりさられる午後が来たよ。



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