第217期決勝時の投票状況です。4票を頂きました。
# | 題名 | 作者 | 得票数 |
---|---|---|---|
5 | コーヒーとミルク | 千春 | 2 |
7 | マスク | 糸井翼 | 2 |
予選のときと感想は変わらないのですが、大切な人から見える自分の姿をこうして見せてくれるなんて素敵です。人とのつながり、そういう人と出会えることのすばらしさを感じさせられるあたたかい作品でした。
『パーフェクト・ジジイ』も好きでした。正直、決勝はこちらに投票しようかどうしようか迷いました。あたたかい感じ、負けていないです。
『短い弔い』は、ある意味上の2作とは真逆ですよね。コールセンター、クレーマーの理不尽さ、人ってなんでこんなに醜いのか、という感じ。そして、それに耐える人の辛さとそのことの不気味さ。よくわかります。でも、そればかりじゃないと思いたいです。現実世界では自分の名前で戦っている人がほとんどだと思いますので。(この票の参照用リンク)
こんなときだからこそ、人を素敵な笑顔にする話を選びたくなったのかもしれません。読んでいてホッとさせられますね。
『マスク』は…、分からなくもありませんが、現代社会こそネットに接続されて、迂闊な発言が炎上を生み、自分の時空間を守るのが難しくなっている気がします。みんなで力を合わせないと何もできないのであれば、個々人の責任は今より重かったでしょう。ちなみに、健康状態であればツバはリゾチームを含有していて、むしろ殺菌効果を発揮します。「ツバつけとけば治る」は嘘ではありません。(この票の参照用リンク)
自分にとってはこれは怖い話でした。「先生」の言葉には「事実」と「そこから推測されるもの」のふたつがあり、
「そこから推測されるもの」が「先生」の勝手な思い込みなのか、実際にそうである確率が高かったのか、まったくわからない。
少し前のことであっても、断片からまったく異なった印象で語られることはよくあって、そういう怖さがあり、面白いと思いました。(この票の参照用リンク)
現実社会で起こっていることを、どういう切り口でどう語るかを考えるのはとても難しいことで、失敗することも多いと思う。
しかしこの作品は、あえてコロナを題材に選んで、挑戦をしている。
話自体も面白いし、考えさせられる部分もあったりするのだが、何より「小説を通して現実社会のことを考える」という姿勢を一番評価したい。(この票の参照用リンク)