第21期予選時の、#19オープンカーも音楽も、そして花束も(るるるぶ☆どっぐちゃん)への投票です(2票)。
どっぐちゃん作品の魅力は、ストーリーから小道具、文体にわたる全般的な突拍子のなさ(ただし一貫したセンスに裏打ちされたそれ)が、くりかえされるうちにだんだん一種ミニ奇跡の連発に見え、そして最終的になんか納得してしまうという、そういう意味ではカルト宗教のやりかたに似ている。洗脳です。この作品は比較的ミニ奇跡が少ない。よって最終納得目標たる廃線の情景の美しさもさほど納得しなかった。が、おもしろく読みました。
参照用リンク: #date20040508-052357
今期はなんだか不調だった。もしかすると、こちらの体調などの影響もあるのかもしれないが、読んで面白い、驚いた、すごいと思うような作品は、この作品を除いて見つけられなかった。
この作品も物語らしきものはほとんどなく、この作者ならではの文章を楽しめるかどうかが、評価の分かれるところだと思う。
ヌードモデルが詩集を読み、花束にネジが入っている。
奇妙な世界だが、なぜか懐かしいものも感じる。それは私だけだろうか。
「どうしようも無い、どうしようも無い、ああ、どうしようも無いのだ、と感じさせるこの美しい線路の上を歩く」
常識的な意味で、このような光景は美しくはない。けれども、るるるぶ氏にかかると、美しいような気がしてくる。
参照用リンク: #date20040507-093907