投票参照

第21期決勝時の、#23馬切茂作(紺詠志)への投票です(6票)。

2004年5月22日 23時18分16秒

意中の作が予選落ちしてしまった後、「釜の中」「馬切茂作」いずれかしかない、とまでは思い決めていたが、さて、どちらにしたものか、この評を書く直前まで迷った。読み進めるにつれ、一見古風な「馬切茂作」に同時代的な共感を抱くようになり、逆に現代的な曖昧な不安を描いているかに見える「釜の中」にあきたりなさを感じ始めた。「馬切茂作」は、中盤から主人公の視座が不思議に達観した、鳥瞰的な位置に上昇していくのに違和感があったが、それも尿意を回避しようとした結果だと考えれば、むしろおかしみがわく。高みから見下ろすような視座自体が相対化されている、と読みたい。失禁を気に病むほどのプライドは持ち合わせ、さりとて戦争に加担する気もなく、敵さんもかわいそうに、などとうそぶき、それでもいつか死は身近に及び、自らの手を血に(たとえ死体の血であれ)汚さなければいけない、−われわれとは畢竟、そんな生き物ではないのか、という声が、この作品から聞こえた。とはいえ、「釜の中」が「馬切茂作」に劣っているとも思わない。この投票は暫定的なものでしかない。

参照用リンク: #date20040522-231816

2004年5月22日 18時28分42秒

なんかもう、ねぇ、この中じゃこれが一番なんじゃないでしょうか。

参照用リンク: #date20040522-182842

2004年5月22日 17時6分1秒

第一段落の、ホックの差で決めました。

参照用リンク: #date20040522-170601

2004年5月18日 17時42分42秒

 残った作品はどれも読みごたえがあったが、『馬切茂作』か『釜の中』のいずれか、とおもった。この二作は、傾向としては全くちがう雑誌に載るものだろう。元来くらべるのが無理だということにもなるが、それを比べてしまうのが『短編』のおもしろさでもある。
 『馬切茂作』は、とにかく完成度の高さを評価した。お話としてよくできていると思う。さらには、坊主の率いる百姓が武士に対抗するという話は、考えようによっては、現在のイスラム自爆主義とアメリカの対決を諷しているようでもある。私は常々、あれは信長と一向一揆みたいなものだと思っているが、宗教の名のもとに命のやりとりをするというのはいかにも空しいことであると言わねばならない。(海)

参照用リンク: #date20040518-174242

2004年5月15日 13時54分8秒

予選前にさらっと全作品を読んだ時には、印象に残るお話はありませんでした。
というより読んでいて、つらくなるものが多かったように思います。
基本的な文章作法については人のことが言えないのでさておいて、
作品の末尾で「こういう風に読んでほしいんだけど」というような
読者の読み方を決める文章があるのには正直萎えました。

決勝前に全作品を読み直し、予選通過作にもう一度目を通しました。
そこで、はなはだ消極的ではありますが、技術的に何の問題もなく
舞台設定に興味の持てるこの作品に一票を投じます。

参照用リンク: #date20040515-135408

2004年5月9日 12時48分8秒

 消極的に、ああ、消極的に。この中から選ぶとすれば。どれもこれもつまらないので、一番肌に合うものを選ぶしかあるまい。

参照用リンク: #date20040509-124808


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