1 白い部屋。 成多屋さとし 681
面白かったです。
才能の限界とか嫌な話です。けど終わり方が
ポジティブな感じがして読後さわやか。
> 「無理です。」
とかの一言切りだとか、
> もう一度ボタンを押そうというルールを勝手に決めて
とかの言い回しは面白い。
けど、
> 濃い灰色のインターホン
とかは乱暴な感じがした。俺が思い浮かべるインターホン
というのは、周りが灰色でも、押すところだけ
やけに白かったりする。
全体に簡素なところが、
マウスホイールのロールダウンでどんどん
読み進めていけるところが魅力的なんだと
思うのだけれど、ここはもうちょっと
書き込んだほうが、良いと思った。
リアリティが増す。
現実感が出るとそれだけ読者が文の
中に入っていけるから。
あとスイッチを押したときの感触とか、
五感にまつわる描写も読者を中に引きこむ
フックになるのでは、と思いました。