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〉    下手な小説では、同情できないのではありませんか?


〉 その老人は、八十歳をこえて、周りの人からあまり大事にされていなかった。
〉 その日、銃を持って図書館に向かい、銃を取り上げようとした警備員を射殺したのち、射殺された。

〉 こう書いたら、同情も共感もできないのではありませんか?

「八十年間虐げられてきた老人が、社会に反抗しようと銃を手に図書館に向かったが、要人暗殺を完遂するどころか入り口の警備員に撃ち殺されたとしたら、あなたは同情しますか?」

という質問なら、わたしは「同情する」と答えます。

そういう意味での同情です。

たしかに、日本語が下手すぎて作品の理解自体が困難なのだとしたら、同情するどころの話ではないけれど、それと作品の価値とはまた別だと思います。
とてもとても悲しい話を書いているのに全く同情を誘わない小説、なんておもしろいじゃないですか。読みたい。

たとえば映画になりますけれど、スティーブン・セガールが愛娘を救い出すために悪党を必要以上に叩きのめす(はっきり言えば惨殺する)映画がありますが、わたしはセガールの行動にまったく共感できませんし、むしろ悪党に同情すら覚えるのですが、それでもとても面白い映画だと思います。
たとえが映画ですみませんが。

〉 同情や、共感は作品の価値とおなじだとおもいますが?
〉 こころの琴線に触れるという表現がありますが、  ――??

「みんなを同情/共感させる小説コンテスト」なら、同情/共感と作品の価値は同等ですね。でなければ違います。それは別次元の問題です。
同情は感想であり、価値とは評価である、と思います。

〉 同情しても、小説の、価値とは違うとおっしゃるのでしょうか??

〉 もう少し、ご意見を説明・解説していただけますでしょうか?

同情させるだけなら家なき子にもできるってことです。

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