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 まず最初にもぐら氏にごめんなさい。あまりに不可思議な意見を目にしたのでつい問われている方よりも先に書いてしまいました。もうひとつ理由としては、私の感想のレス扱いになっているからです。

 作品の「価値」と「魅力」が同じだという発想がどこから出てくるのか、私にもわかりません。「同情」ということについては、例えば三文芝居でも同情を買うことはできます。しかし三文芝居は三文芝居であり、芸術作品としての「価値」が認められるかと言えば、否でしょう。「同情」は作品の「魅力」のひとつであり、「魅力」は「価値」の一面でしかないはずです。「価値」を得るためには「魅力」、例えば「同情」を多くの人に喚起させると同時に、作品自身が何がしか、美しさとも言えるでしょうか、そういったものを持たなければならないと私は思います。
 私の感想では『御老人、』の、先述の美しさのようなものについての言及はありませんでしたが、それは私にそれを評価する力が不足しているからです。意見をひねり出してみれば、作品にそれなりの力を感じることはなかった、ということになりましょうか。

 ついでですので、改めましておひるねX氏の作品への言及に対する意見を述べさせていただきます。

〉〉〉 なぜか、同情、共感をよばなかったのは、なぜでしょうか? 
〉〉〉
〉〉〉 わたしとしては、何はともあれ、もう人生が終わりにさしかかった人を、
〉〉〉書いたら、
〉〉〉
〉〉〉  同情とか、必ず終わりが来る。共感とか、――を、期待していたのですが。
〉〉
〉〉同情、共感、わたしは感じましたよ。
〉〉おじいちゃんが志半ばで死んだらかわいそうだなあ、というくらいの同情は。
〉〉とゆーか、同情したら何だっていうんでしょうか。

〉    下手な小説では、同情できないのではありませんか?


〉 その老人は、八十歳をこえて、周りの人からあまり大事にされていなかった。
〉 その日、銃を持って図書館に向かい、銃を取り上げようとした警備員を射殺したのち、射殺された。

〉 こう書いたら、同情も共感もできないのではありませんか?

 主人公が老人であることには、世界を見続けていたという時間的な意味以外のものがあるということが初めてわかりました。「周りの人からあまり大事にされていなかった」などという設定、作品のどこに反映されていたのでしょうか。描かれていることは、反社会的勢力の一員がやりそうなことと一般人が想像できること、であり、千字では難しいのでしょうが、この行動を裏打ちする信念がほしいような気がします。それから老人を指して「もう人生が終わりにさしかかった人」としていますが、「終わりに差しかかった人」は「終わる人」とは等しくなく、老人だから同情されなければならないという意見は記号的なものの考え方ではないだろうかと思いました。
 私は同情しませんでした。好きでない話だから。ついでに、自作『アカシック・レコード〜暗闘編』の主人公にも同情しません。『翼の夢』や『テロリスト〜』は……私の精神状態が反映されているようなので言及しません。

 こんなこと考えるよりも『腹のなか』と関連する掲示板の記事を読み直すべきかもしれない、と書いてから思った黒田皐月でした。

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